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410サンのネタに便乗して勢いで書いた。
後悔はしてないw
紅将軍の北の地での話

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

夏だというのに、ここは涼しい。
いやむしろ少し肌寒いくらいだ。
シャツを一枚羽織ると病室を出た。
廊下では看護師たちが談笑しながら病室内を行ったり来たりしている。
登場医大では考えられない光景だった。
いつも忙しなく、早歩きの看護師たちしか目にしなかった俺にとっては、この光景が異様に感じられる。
俺は横目で通り過ぎる看護師たちを見ながら、中庭に向かっていた。
ふと、ナースセンターの前で看護師長に呼び止められた。
「早見さん、登場医大の田具地先生からお手紙届いてますよ。」
俺は看護師長に小さく会釈すると、淡いグリーンの封筒を受け取り、ポケットに無造作に入れた。

外の空気は清清しい。
無駄な建物や、喧騒がないこの風景に慣れた頃に田具地先生から手紙が届くようになった。
俺はポケットに突っ込んでいた封筒を取り出した。

―早見先生、お体の具合はいかがでしょうか。一応病院長の方から、治療の方は順調だとお聞きしています。
 チームのみんなも、早見先生の不在にも少しずつ慣れてきたようですが、休憩時間には速水先生の話題が尽きません。
砂糖先生は「まだ早見先生は飴を食べてるのかな」とか、伊豆見は「さすがに病院食だから飴は禁止されてんじゃないんですか?」とか、馳背川先生も「禁止されてるものでも関係ないのが早見先生だよ」と笑っていました。
研修医の多岐沢君、朝乃君、名賀山君、全員救命センター配属を希望しているようで、チームジェネラルに参加できたことをとても誇りに思っているそうです。
僕もチームジェネラルにいられた事は誇りです。
特/別愁/訴/外来も通常業務に戻ることができましたが、早見先生たちと過ごしたことを活かせられるように頑張りたいと思います。
こっちはみんな元気でやっていますので、早見先生も今は治療に専念してください。
早見先生が驚くようなチームがなるように、僕も微力ながらお手伝いさせていただきたいと思っています。
追伸:出張が入ったからと、白取さんもようやくお泊りセットを持って帰りました。部屋が少し広くなりましたが、なんだか寂しい気もします。―

いつも些細なことを書いてくる田具地先生だが、最後の追伸は本当にくだらなさ過ぎて思わず笑ってしまった。
こうした近況を、月に2度程書いてくる田具地先生の律儀さとマメさに最初は呆れていたが、今では少し楽しみに感じている自分も可笑しかった。
俺は便箋を封筒にしまうと、再びポケットに入れたところで、この風景にはあまりふさわしくないスーツ姿の男を目の端に捉えた。
視線そちらに向けると、スーツ姿の男はニヤリと笑って近づいて来た。

「田具地先生、早見先生から葉書が届いてますよ。」
富士藁さんが声を弾ませて、僕に葉書を渡した。
葉書には宛名だけが書かれてあり、特にこれといったメッセージもなく、雄大な景色をバックに早見先生がものすごく不機嫌そうな顔をして立っている写真だった。
早見先生にこんな表情をさせる人物なんて、あの人しかいない。
今からやってくるであろう、あの人に早見先生の向こうでの様子を聞いてみようと富士藁さんと笑った。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

sage忘れてた…orz


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