見上げてごらん夜の星を
更新日: 2011-04-24 (日) 18:11:29
|>PLAY ピッ ◇⊂(;∀; )ウシミガンバッタナア…
内容がタイムリーなうえ不謹慎なので注意!
生きていれば昨日誕生日だったコーチと、某監督の話です。
ちなみに元ネタは、今日発売の週刊ブンシュンの4コマ漫画。
真夜中、ふいに鳴ったチャイムの音に目を覚まし、玄関のドアを開けた私は驚愕した。
そこには、先日、我々の前から突然姿を消したはずの人物が、ユニフォームを着て立っていたからだった。
「監督、このたびはご迷惑をおかけしてしまい、本当に申し訳ありませんでした。」
彼はただでさえ小柄な身体を、さらに縮こまらせるようにしてぺこりと頭を下げた。
「・・・そ、そうだぞ!みんなしてワンワン泣いて、大変だったんだからな!
ほら、こんなところにいたら寒いだろ。とりあえず家に入れ。」
そう言いながら彼の肩に手をかけたが、その身体はギョッとするほど冷たくなっており、私は改めて、彼が既にこの世の人ではないのだということを思い知らされた。
「すみません、僕はもう行かなくちゃいけないんです。これ、あとで読んでください。」
彼は呆然と突っ立ったままの私の手に、手紙らしきものが入っている白い封筒を押しつけると、
「それでは、失礼します。」と言うやいなや、夜霧のようにさぁっと、その姿を消してしまった。
一人残された私は、手元にある封筒の口を破り、中身を取り出した。
真っ白な便箋に黒いインクで書かれたそれは、彼の生真面目な性格をそのまま表したかのような、
ごく丁寧な文字で綴られていた。
「このような形で監督にお手紙を差し上げることとなってしまい、大変残念です。
監督がセカンドで僕の名前を叫ぶ声を聞いて、久しぶりに大泣きしてしまいました。
できることなら今すぐにでも、皆さんの元に帰って、また一緒に野球がしたい。
しかし、今の僕には、もはや生身の身体すらありません。
あるのは、死してなお野球を愛している、この魂だけです。
若手に出番を奪われていた僕を必要としてくれて、もう一花咲かせてくれた監督に、
十分な恩返しもできぬままになってしまい、本当に申し訳ないと思っています。
どんなときも勝利を目指して、一緒に戦ってきた仲間達を、よろしくお願いします。
コーチとしてひよっ子だった僕に、笑顔で教えを乞うてくれた若い奴らを、よろしくお願いします。
監督に『二人で一つ』と言われていたのに、突然一人ぼっちになってしまった僕の友達を、よろしくお願いします。
そして、僕の大好きな奥さんと、可愛い3人の子ども達を、どうか、どうか、よろしくお願いします。
最後にもう一つだけ、監督とみんなに、伝えたいことがあります。
もし僕に会いたくなったら、空を見上げてみてください。
きっと、どこかに僕がいるはずです。
それでは、いつか、また。」
気がつけば双眸から雫がこぼれて、インクの文字が滲んでいた。
夜空を見上げると、キラキラと幾千もの星が瞬いていて、
その中で彼が確かに笑っているような気がした。
翌朝、目が覚めると、手紙はどこにも見当たらなくて、昨夜のことはやはり夢だったのかと悟った。
それでも、青い空に遊ぶ白い雲を見上げると、胸の中に何かじんわりと温かいものが
広がっていくのを感じることができたのだった。
□ STOP ピッ ◇⊂(;∀; )
気持ちの整理はとっくについたはずなのですが・・・。
ブンシュンの漫画の「監督に『僕に会いたくなったら空を見上げてください』と手紙を渡すネタ」を見て、
どうしても話を広げたくなりました。
改めて、ご冥福をお祈り申しあげます。
- がち泣きしたじゃんか。・゚・(ノДT)・゚・。 -- 2010-04-17 (土) 00:13:43
- 夜中に号泣してもた……(;つД`) -- 2010-04-20 (火) 03:34:23
- 泣いちゃったじゃないかどうしてくれる -- 2010-04-20 (火) 21:07:51
- 「友達」が黙祷する写真が公式サイトに載ってたのを思い出してまた泣けてきた… -- 2010-04-21 (水) 22:24:59
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