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関西だからおバカとは言わないで

生注意
高学歴ゲ仁ソ 魯山 大阪府大×京大

ひさびさにネタを仕入れたので投下します
六角形クイズ出演回の収録後妄想です

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「何であそこで俺やねん!」

控室に戻ってきた『水も滴るイイ男』の第一声はこれであった。
びしょ濡れになった京大をそう評した木目方の大阪府大は、スタジオでこれでもかというぐらい笑い倒したはずだったが、扉を閉めコソビ2人きりになるや再び腹を抱え笑い出した。
「あーっはっはっはっ、ちょお、もお、うじはら、オマエ…っ、うははははは~~~っ」
「すがちゃん、笑いすぎや!」
番組で京大がおいしくイジラれるのが三度の飯より大好きな大阪府大のことである(もちろん時と場合によっては京大がイジラれることで心底不機嫌になる時もある)。
今日の罰ゲーム、『布河両が水をかぶるという前フリを事前にさんざん出されながら、裏をかかれ京大がかぶる羽目になってしまった』というオチは、彼にとっては最高においしい木目方のイジラれ方だったらしい。
「あーもう、勝手に一人で笑うとけ!」
「あはっ、ゴメンゴメン~。お詫びに髪は俺が拭いたる、な?ほら、服脱いでそこ座りや」
半分涙目ながらもようやく笑いを止めた大阪府大は、京大の手から半ば強引にタオルを奪い取る。
「別にええよ。俺の髪短いから、すぐ乾くし」
「ええからっ!俺が拭く言うとるやろー!」
「何でそこで逆ギレするっちゅーねん…」

「それにしてもこういう役、ひっさしぶりやなかったかあ?東京じゃオマエ、基本インテリ押しやもんなあ」
そんな感想付きで、大阪府大にわしゃわしゃと濡れた髪を拭かれている間、京大はずっと押し黙っていた。
「もしかして、俺が笑うたことまーだ怒っとるん?」
「別に」
口ではそう言いながらも、やはり京大は憮然としたまま。
こういうところは意地っ張りというか嘘が下手というか、実にわかりやすいと大阪府大はいつも思う。
「なーあ、機嫌直せやー?」
大阪府大はタオルを動かす手を止め、上半身裸にバスタオルを羽織った京大の背中に後ろからべったりと抱きついた。
長い付き合い、こういう時どうすれば一番効果的か、大阪府大は熟知している――そのはずだった。

「………うじはらー?」
いつもだったら『もぉ~、すがちゃんにはかなわんなあ』などと苦笑しながらあっさり落ちるはずの京大が、今日は胸に回した腕にすら触れてこようとはしない。
大阪府大がバスタオルがかかった京大の肩口に顎を乗せ、横から覗き込むように顔を寄せると、何故かふいっとそっぽを向かれてしまった。

「オマエ、やっぱ怒ってんねやろ?」
「だから怒ってへんて言うてるやん!……そんなんやない、そんなんちゃうねん」
「ああー、ほんならアレか、拗ねとるとか?」
そう指摘された途端にうっ、と返事につまる京大。
ああどこまでもわかりやすいやっちゃなあと、大阪府大は喉の奥でくくっと笑う。
「さーて、めちゃめちゃ頭のいいうじはらくんは、一体何に拗ねとるんかいなあー?」
「オマエ、どこまでも楽しそうやな…まあそんなんいつものことやけど」
「わかっとるなら、はいはいテンポよう、さっさと吐かんかーい。はよせんと…」
オマエ今自分がどんな恰好しとるかわかっとるやろ――そう耳元で囁かれ、京大はギョッとした。
何せこの木目方サマは、時も場所も選ばず空気も読まず平気でコトに至れるツワモノである。
鍵もかけていないテレビ局の控室でいつものように組み敷かれ、そこに誰か入ってきたりでもしたら…。
それを考えると、結局のところ京大には自分が折れる道しか残されていなかった。
「結局いつもと同じパターンやないかい…」
「えー、何?何か言いましたかあー?」
「いーえ、何でもアリマセンっ!」

「そのー、何ちゅーか、ちょっとした自己嫌悪?そんなんに陥っとるだけやねん」
「自己嫌悪?何の?オマエ今日も絶好調やったやん」
様々なクイズ番組を渡り歩いて、芸能界のクイズ王の呼び声も高い京大。
本日も大方の予想を裏切らず、正解に1位通過のオンパレード。
チームは最下位になったものの本人に特に目立った落ち度はなかった(最後の罰ゲームのオチを除いて)
最下位の原因の一端というならば、それはむしろ大阪府大の方が担っていた。
縄跳びを飛びながら答えるクイズで、豪快に間違えたあげくに縄にひっかかってアウト、などとやらかしてくれた彼は、間違いなく本日の戦犯のひとりと言えるであろう。
「今日の出来なら自己嫌悪に陥って然るんは俺の方やろ?何でオマエがそない卑屈になる必要があんねん」
いやいやそう言うてもオマエ全っ然気にせーへんやん!と京大はツッコミそうになったが、いまだ無防備な恰好を晒している内は黙っておくのが賢明であると、一度開きかけた口を再び噤む。
「ゲイニソとしての扱いで見たって、オマエは罰ゲームで、俺は縄跳びでそれぞれ1回はおいしかったんやから。それはそれでエエやろ」
「……それやねん」
「へ?どれ?」
「……が、その………したん」
「聞ーこーえーんー!はっきり喋れや!さもないとっ!」
「わー!縄跳びや、縄跳び!」
大阪府大が再び手をわきわきさせて迫ってきたので、京大は慌てて声のボリュームを上げる。
「なわとび?失敗したんは俺やで?」
「その失敗した時、俺すがちゃんとこに走って行ったやん」
「あーあー、そういやオマエ、真っ先に来てくれたなあ」
大阪府大は『あ~やってもうた~!』と天を仰いだ時視界に飛び込んできた、心配そうに眉根を寄せた京大の顔を思い出した。

「すがちゃんがこけたの見たら、うわっはよ起こしたらな、手ぇ貸したらなって思って、そしたら慌てて、っちゅーか、もう体が勝手に動いとった」
そう白状する京大の頬は、少しだけ赤くなっていた。
「ホンマに無意識やってん。ほんでオマエを助け起こそうとした時、周りが『すがちゃん何してんねん』みたいな空気になっとることに気づいて、何や急に恥ずかしくなってもうて」
それでとっさに手を引っ込め、周りに合わせて『サイアクやー』などとガヤを飛ばしたらしい。
「アレは完全に俺の落ち度やったしな。オマエがとっさにそう判断したんは間違ってなかったと思うで」
京大が自分を庇わず周囲に同調したこと自体、大阪府大は特に気にしてはいなかった。
むしろ大阪ローカル番組のノリで京大に必要以上に構われて、共演者全員にひかれるような事態にならなくてよかったとさえ思ったくらいである。
「だからそれでオマエが引け目感じることは…」
「いや、俺が言うとるんは別にそういうことやないねん」
「あ?」
京大は今度こそ言いにくいのか、あーだのうーだの呻きながらしばらく落ち着かなく視線を泳がせていたが、やがて俯き加減から上目遣いでちらちら大阪府大の様子を窺いつつ口を開いた。

「俺はあん時本気で心配して飛んで行ったのに、すがちゃんは俺が水かぶった時大爆笑で、収録終わってもずっと笑いっぱなで……何や俺一人が一方的にすがちゃんのこと好きみたいで、めちゃめちゃアホっぽいやんか」
「…………」
大阪府大はポカンと口を開けたまま、二の句がつげなかった。

拗ねる男の独白はさらに続く。
「そりゃゲイニソとしていかにオイシくいじってもらえるか、そういうのがめっちゃ大事やってのは重々わかってんで?けど、俺はゲイニソですがちゃんの木目方であると同時にすがちゃんの、その、コイビトやねんから。
コイビトがひどい目に合うたりしたら大丈夫かーって手を差し伸べたなるのは、自然の摂理っちゅーか当たり前のことやん?」
「…………」
「俺らは人に笑われてナンボの商売やから、誰に笑われてもそれはそれでよしっ!ってガッツポーズすべきなんやろうけどっ。けどなあ?俺かて頭から水かぶって結構寒い思いしてんねんで?
別に収録中とは言わん、せめて終わってから『大丈夫やったか?』の一言ぐらいあってもエエんちゃったんかなーとか、まあそんなこと思ったわけよ、うん」
「…………」
「あ、別にこれ全然義務とかやないし。強要してるんとちゃうで?まあ仮に強要したところで、すがの耳に念ぶ…あっ、いやっ、ちゃうねん!ちょっと語呂がよかっただけで、別に我ながら上手いこと言うたなーとか思ってるわけやな――」
「……プッ」

「はいい?」
思わず聞き返してみたものの、それは確かに笑いを兆す声だった。
その声の主は京大の目の前で、わかりやすく口元を押さえながら肩を震わせている。
「ぷっ、ぷぷぷ……っ、ぶは~っははは~~~~~っ!!」
しばらくすると堪え切れなくなったとみえた大阪府大の、本日何度目かもわからない爆笑が室内に響き渡った。

「なっ、何が可笑しいねん!」
「いや、もうどっからツッコんだらエエかもわからんくらい、オマエっ……くっ、あっははははははは~!」
「だから笑うなや!!」
抱腹絶倒の木目方に怒鳴る自分、という図式になんとなく既視感を感じつつ、京大は笑い止まらぬ大阪府大の肩をガッと掴む。
「あー、しんど~。うじはらオマエさ~、俺を笑い殺す気ぃやろ?」
「そんな気ぃあるかい!って、何でまたオマエにここまで笑われなアカンねん!?俺結構真面目に答えてんねんぞ!」
「だーからー、そうやって真面目に答えとるからオモロイねんって」
「はあ?」
大阪府大は京大の肩にかかっているタオルで涙目を拭うと、京大を見上げニッと笑った。
「とりあえず女々しいとか草食系丸出しとか、言い様はいろいろあるんやろうけど、まあ一番端的に言うたらこういうことや」
そう言って、グイッと京大の腕を引き寄せ顔を近づける。

「オマエ、めっちゃカワエエなあ」
そして間髪入れずに、京大の唇にチュッと軽い口づけを落とす大阪府大。

「っ…!」
余りにも唐突で、しかもものすごく久しぶりのライトなキスに、京大の心臓が何故かドクンと跳ね上がる。
「あ、顔赤うなった。やっだ~、うじはらクンって思ってたより純情~。普段はあんなことやこんなことイッパイしたりされたりで、めっちゃエロいのにっ☆」
「すがちゃんっ!!」
真っ赤になった京大が長い腕を伸ばし大阪府大を捕らえようとするが、標的は小柄な体でそれをひらりとかわした。
「オマエ中学生とちゃうねんから、それくらいでそんな顔すんなって。それともアレか、もしかしてあんなもんじゃ足りひんとか?」
「~~~~っ!」
大阪府大の言葉にピキッ、と音を立てて固まる京大。
「あはっ、図星?もー、しゃあないなあ」
大阪府大はやれやれ、といった表情で京大に近づく。
そしてカチカチになったままの京大の首に手を回し、今度は深く口づけた。

「ふ、あっ…」
石化の魔法が解けたかのように、京大の腕がピクリと動いて、そのままそっと大阪府大を抱きしめる。
「魯山でカワイイって、本来俺のためにある言葉やのに…反則やで、ホンマ」
「すがちゃ……んっ…」
ちゅ……くちゅ…
水音も艶かしく、ふたりはいつしか激しく舌と舌を絡め合っていた。

「あんなあ」
長いキスの後、まだ半裸状態の京大の肌に舌を滑らそうとしたところを当の本人に押し留められ、大阪府大はややむくれ顔で口を開いた。
「縄跳びん時オマエが来てくれてホンマに嬉しかったし、罰ゲームん時は席離れとったから直で言えんかっただけでちゃんと大丈夫か?って心配したし――とか、オマエそんなんイチイチ言われんとわからんのん?」
「いや、だって…」
「オマエに爆笑するのかて、オマエが好きだからこそやろ。俺だけが許された、言わばオマエのコイビトの特権やで?それくらい察しろやー!」
「う……」
さっきまでの甘い雰囲気もどこへやら、大阪府大の京大に対する『これは果たして喜んでいいものか』的微妙な説教は延々と続くのであった。

「オマエIQは高いけど、そういうとこはホンマにアホやんなあ」
「結局どっちに転んでも、俺はアホ扱いかい!」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

最後規制にひっかかってしまい申し訳ありませんでした。

この後大阪府大サマに「『すがの耳に念仏』って、母音が合うとるだけで全っ然おもんないから、今後二度口にすんなよ?」と念押しされ、神妙に頷く京大さんw

  • おおお、久しぶりGJ。その時間は某所に生ご本尊拝みに行ってて六角形観とらんかったが、あんなことやこんなことがあったのか。残念。>あーだのうーだの呻きながら ワロタw ほんとにこういう感じだよなこの人。マジで不貞腐れたりするしw あんだけ痴的、じゃない、知的能力が高いのにぶきっちょというか、あんだけゲイ歴、じゃない、芸歴長いのに、いつまで経ってもリアクションが素人くさいというか。二人しているべき世界を間違っちゃってるような所が好きです。 -- コメ書こうとしたらいつもアク禁なeo民? 2010-02-19 (金) 12:24:29

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