猿とシラミ
更新日: 2011-04-24 (日) 18:32:36
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. // 生 || ∧(゚Д゚,,) < 某国が801と八百長を
//_.再 ||__ (´∀`⊂| < 勘違いしたのに便乗
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| | / , | (・∀・; )、 < 動物の猿と昆虫のシラミ注意
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )! ※Not擬人化
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
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↓が元ネタ(?)です
1 名前:Koreans[] 投稿日:2010/02/25(木) 21:36:06 ID:xYgtXhR90
Hey Monkey
Do you know that japanese' nickname is a MONKEY
Don't k2010-02-26 (金) 23:45:02 Yet? Oh my god
Eat your lice in your hair! wwwwwwwwwwwwwwwwwww
プチッ、プチッ。
猿は頭に手をやっては、毛のあいだから器用にシラミの卵をこそげとる。目のまえに
もってきて、白い粒をみつめると、歯と歯でプチンとつぶして食べる。
孵ったシラミをつかまえることもある。そんなときは、虫をつまんだ指を口にあてて、
舌でペロリと舐めてとる。小さなちいさな虫が、舌の表面でうごめく。くすぐったいとさえ
いえない、かすかな刺激が粘膜につたわる。
猿は舌で、クチュリとシラミをおしつぶす。
頭に飽きると、つぎは頬。肩に腕、胸、足。猿の指が毛にもぐる。長い指をのばした先に、
シラミのいないためしはない。
ぴちゃぴちゃシラミを味わいながら、猿はときおり目を細める。まるで秘め事の最中の
ような、ぼんやり霞んだ顔をする。
たまには猿が、シラミを放っておくこともある。満腹だったり、ヒラヒラ舞う蝶にずっと
気をとられたりで、指が仕事を忘れるときがある。
するとちっぽけな虫けらは、罰するように猿を刺す。
しっかと脚が猿をつかむ。シラミの口から、三本の棒が勃ちあがる。濡れた先端を
熱い肌に押しつけて、爪を皮膚にくいこませて、シラミは体を震わせる。
ずるりと、口器が猿の中にさし挿れられる。鋭い針が穴をあけ、えぐって無理やり
おし広げて、ゆっくり猿に入っていく。
穴の縁に血がにじむ。シラミの咽頭が、飢えたように動きはじめる。
皮膚がヒクッと脈打って、体液がこぼれた。猿の放ったものが管をつたい、シラミは
その液をすっかり呑み干した。
それは一度で終わらない。猿の体中を、無数のシラミが蹂躙する。腹をこすりつけ、
体液をしぼりとり、かわりに自分の分泌物を猿の体内に注ぎこむ。集団でくりかえし
猿を犯しては、犯した証の卵を産みつけてゆく。
強烈なかゆみに猿が耐えきれなくなるまで、シラミは猿をさいなみつづける。
猿の指が役目を思い出す。
白い卵をつまみとり、からかうように逃げまどう虫をとらえては、ぬめった舌にこすり
つける。
プチッ、プチン。
ペロぺロ、クチュリ。
コックン。ゴクン。
シラミだけで、猿の腹がみたされるわけはない。それでも、どんなエサをさがすより
多くの時間を、猿はシラミを食べてすごした。シラミは猿に食べられてすごした。
山の奥の岩の上、木々にかこまれた日だまりのなか、猿とシラミは蜜月のような
時をもっていた。それは猿が歳をとり、もしくはほかの獣の牙にかかって、命をなくす
そのときまで、ゆるやかにつづいてゆく日常のはずだった。
ある日、猿はいやな気配をかんじた。
騒がしさと、雑多な色と、ツンとする火薬の臭い。
ヒトの集団だった。猿はいそいでその場から遠ざかろうとした。
そのとき、脚が燃えた。灼熱とともに、はじけた。
咆哮がほとぼしりでた。
なにが起きたのかわからなくて、猿は本能のまま、いやな気配から逃れようとした。
けれど、ヒトに捕まえられた。暴れようとしたけれど、下半身がうまく動かなかった。
視界がもうろうとしていた。腕に力が入らなくて、相手をひっかくことさえ満足にできなかった。
やがて猿は気を失った。
猿は、鳥を狙った人間に、誤って撃たれたのだった。
猟銃を発射した人間は、罪の意識から猿を家に連れ帰り治療をした。猿は命を
とりとめたけれど、以前のように速く走ることも高く跳ぶことも、身軽に木に登る
ことさえできなくなった。
猿は檻の中で飼われることになった。
猿は、自分になにが起きたのか、まったく理解できなかった。それでもおかれた状況に、
徐々に慣れていった。もっと動きたいとかんじることもあったけれど、軽く跳ねただけで
鈍い痛みがはしる脚では、その気持ちもすぐに萎えた。
人間に飼われ、エサをやられ、親しげに声をかけられる暮らしは、とくにいいものでも、
いやなものでもなかった。
けれどひとつだけ、慣れないことがあった。
人間は、猿を清潔にした。猿を洗い、さまざまな粉をふりかけて、毛を梳いた。
猿が頭に指をやる。さらりとした感触がある。なめらかな毛並みのどこにも、なじんだ
卵の感触はない。おおきな手で全身を叩く。どこからも、白い虫はこぼれてこない。
長いあいだ、わざと寝ころんでいた。以前ならすぐに体のあちこちを襲ったかゆみは、
かけらもおとずれはしない。
シラミはいなくなってしまった。卵の湿り気もまるみも粘りも、しっとりやわらかな虫の体も、
みんなどこかへいってしまった。
猿はとほうに暮れた。檻に体当たりして、エサをぶちまけて、吼えて啼いて乞うたけれど、
なにももどってこなかった。
あの極小の白い虫。
皮膚にぴたりとよりそい、ときにざわざわと這い、ときに猿を咬んだ。猿の体液だけを
すすって生きて、猿の体表が世界のすべてだった。そのシラミは、猿以外の生き物に
寄生できないほど、宿主とひとつになっていた。
猿もそうあれといつも怒っていた、嫉妬ぶかい小さな昆虫。
もういない。
とりもどすすべもない。
いまも猿は、檻のなかにいる。人間にかわいがられ、不自由のない暮らしをしながら、
ぽっかりあいた空洞を胸にかかえている。陽光がその空洞に射しこみ、虚無を癒すことはない。
長い指が頭をかく。頬に肩に腕に胸。腹を腿を膝をたどる。自分で自分の全身にふれていく。
どんなにしつこく、どんなに丹念にまさぐっても――。
その指先が、愛しい相手にたどりつくことは、もはやない。
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//, 停 ||__ (´∀`⊂| < 読んでくださった方は
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