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SHT船体 悪麻呂とジュウゾウ

SHT船体、悪麻呂とジュウゾウ初対面捏造。書きたいとこだけ書いた。すっごい断片だよ!
(*゚∀゚)<悪麻呂エロいな! と思って書き始めたはずがほとんど数字要素ない不思議。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「……これは」
「カタナ、でござります。あんたさんの渇きを癒す、たったひとつの薬にござりますよ」
 なかば押し付けるように握らせた悪麻呂は、ついと刀に手を添えた。
「刃渡り、拵え、切れ味も。我ながら良い出来でありまする。ご覧なさいこの刃」
 二匹の外道の視線が刀身を滑る。向かい合うジュウゾウを窺って、異形の面頬から含み笑いがこぼれた。
「妖しいものがござりませんか」
 険しくなった眼の先で、異形は掬った刀の平に顔を寄せた。
「この握り、この輝き。あんたさんに振るわれることを、心待ちにしておるような――」
「何が望みだ」
 恫喝めいた声に遮られ、悪麻呂はおとがいを上げた。挟んだあやしの刃の上で、彼我三寸の眼光が散った。「はて、望みとは」
「とぼけるな。人斬りに刃物を差し出して、はいそうですかと受け取られるとでも思ったのか。何か目論見があるのだろう」
「おお、これはしたり。我はただ、同志を援けに参っただけ、でござりまする」
「同志?」
 ジュウゾウは目を細める。探る目の先、いびつな笑みを象る面頬の奥でぬるりと気配が身じろいだ。
「あんたさんがそのお心に獣を飼うておりますように。我もまた、満たされぬ器を抱えているのでござります」
 述べた異形はじっと窺うまなざしを受け止めて揺るぎもしない。捉えたままどこか陶然と、刀に頬擦るようにする。
「我の――」囁く。「――地獄」

「……ふん」
 目を逸らしたのはジュウゾウだった。
「まあいい。鍛冶の腕は本物のようだ。くれると言うなら否やもない」
 異形の刀をもぎ取って、男は湿った咳をした。死病に冒された人斬りは、抜き身の妖刀を掲げて夜へと踏み出す。
「さあジュウゾウサン、行ってらっしゃいませ」
 深く頭を下げ見送る外道がかき消える。
「獣の腹がくちるまで、どうぞご存分に――」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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