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カーテンコール

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )お粗末デスガオオクリシマース!

某舞台公演が凄かったのと、>>381さんのお話に触発されて
こちらもナマモノに初挑戦。イ非イ憂 神河鷹也さんとイ左界真佐人さん
の舞台の演技と線集楽カテコの情報から。
神河→イ左界 視点で
               ,-、
                 //||
            //  .||               ∧∧
.          // 生 ||             ∧(゚Д゚,,) < エロはありません。友情譚というか。
        //_.再   ||__           (´∀`⊂| 
        i | |/      ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~
         | |      /  , |           (・∀・; )、
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!
      //:| |  /彳/   ,!           (  (  _ノ..|
.    / /_,,| |,/]:./   /            し'´し'-'´
  /    ゙  /  /   /                    ||
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 |         | ./
 |_____レ"

何故か無性に駆け出したくなった。
この舞台公演の途中から。
いや、実際に走るということではない。なんだか周りとのバランスなど
気にすることなく、心のままに思いきり演技したいと思ったのだ。
原因はこの劇団にある。会場に来てくれるお客様にもある。
そして、この稀有の演技陣に。
ことに彼。彼が触媒のように自分を沸騰させる。

僕の役は、復讐に我を忘れ幽鬼に堕ちる男。
そして彼の役は僕を導き、その実裏切る殺し屋。
彼なら答えてくれるような気がした。
周りを見ずに無鉄砲に限界まで突っ走った演技をする僕に。
自分でも信じられない声、地響きのような声が出た。久しぶりだ。
激しい怒りに人でなくなっていく留学生、弩門。
本物の鬼になれるような気がする。体が動く、声が出る、自分でないものに

自分が変わっていく・・・。楽しい、心臓が大きく鼓動する。
自分が役者であることに感謝する。
その日、幕が下りた後、劇団の人々が次々と握手を求めてきた。
久々の手ごたえだった。

翌日、殺し屋の澄んだ高い声が一層研ぎ澄まされた。
舞台裏では謙虚な姿勢を崩さない彼が、静かながら挑戦的な目をしている。
凄絶で残酷で無邪気、ときに凄まじい不気味さと艶やかさを放つ。
思ったとおりだ。彼はついてくる。いや、うかうかすると追い越される。
そう来なくては。
イ左界君、走るならば倒れるまで、倒れるならば前のめりだ。

その数日後から、ブログや巨大掲示板での感想に「猛烈に進化している」
「どんどん凄くなる」「完成度が高くなっていく」という評判が増えている
と劇団のスタッフや共演の方から耳にした。
確かに彼だけでなく、他の役者さん、スタッフさんも走り出しているのが
わかる。皆も手ごたえを感じているのだ。

今日の彼は、一段と凄かった。張り付いた笑顔と背筋の凍るような表情が交錯し
ゾクゾクさせる。
僕も負けてはいられない。
彼と目線が合う。一瞬のアイコンタクトで彼も同じ気持ちだとわかった。
いい目だ。「僕も走るよ、神河さん。」と言っている目だ。
肌が泡立った。この充実感。
無性に興奮してきた。走りたい、突っ走りたい。
余力など残したくない。このまま思い残すことがなくなるほどに、悔いが残らない
ほど全身全霊で演技したい。
大丈夫だ。ここの人たちはきっと一緒に全速で走ってくれる。
そして彼は、きっと明日もっとすごい手ごたえを返してくれる。

逢坂、最終日の幕が下りる。
2ヶ月にわたる舞台は、マスコミ、関係者、なにより観客の皆さんに絶賛を持って
迎えられた。
それは、当京公演の途中から、会場の空気から確実に感じられたことだが。

カーテンコール。
魂が抜けたような感覚の僕は、何度か挨拶で噛んでしまった。
おいおい、爆笑するな。
こっちだってこんな大舞台が終わって、頭真っ白なんだよ。
だいたい、君だって公演中階段を下りるとき3回もコケたろう。
結構ドジなんだよな、君は。
それになんて顔してるんだ。さっきまでいたあの妖艶な殺人者はどこにいる。
あの不気味な殺し屋は、そんな人のいい笑顔をするのかい。
舞台を離れると何でこんなに可愛らしくなるんだ。戸惑うだろう。

そうか、今日は最後だ、思いっきり君で遊ぼう。
実は、密かに君をいじるのが楽しみになってきてたんだ。
本当に演技していない君は、ハムスターみたいに撫でまわして
無性にいじりたくなるというか、サド心をくすぐるというか(笑)。
当京公演の千秋楽で、話をブッた切られたときの、君のキョトンとした顔は
見ものだったよ。何が起きたのか、すぐには飲み込めない小動物みたいで
皆、舞台袖に引っ込みながら爆笑してた。

さて、君がいつものように下手端で僕にアイコンタクトを送るとき、僕は
スタスタと上手に下がる。キョトンとして、あわてて引っ込む。
しめしめ戸惑ってるな。
2度目も同じだ。目が寄ってるよ。視線が自信なさげに泳いでる。
15分前には最凶の殺し屋だった男が。
そして3度目。
引っかかった。
君はあきらめて下手に引っ込み、僕は上手でうやうやしくお辞儀する。
「えーーーーっ??」と大きな目を更に丸くして、あたふたと出てきた君、
素のリアクションに会場と僕たちは大爆笑。
最高だ。君は。

さて、最後のカーテンコールが終わり、僕は舞台裏を下手に進む。
案の定、君は笑いながらもちょっとムクれている。「ひどいよ~」と
言いたげに。
その顔を見ると思わず笑いがこみ上げる。そして僕は一直線に君へと進む。
僕の両腕にすっぽりと納まる肩をいきなり抱きしめると一瞬その肩が
硬直した。
戸惑う顔を見てみたいとも思ったが、あいにく僕の顔は君の肩の上に
埋まっていて、それはかなわない。
でもわかっている。
いつも通り、一瞬大きな目をパチクリとさせ、次はキョトキョトと
落ち着きのない視線を宙に注いでいるだろう。
そして、そのあととびっきり暖かな溶けるような笑顔になるんだ。
ほら、君の腕が僕の背中に周ってきた。

楽屋が暖かな拍手とコールに包まれる。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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初挑戦、二人への萌えだけで書きました、冷や汗ものです・・・。
お粗末さまでした。

381さま、萌えをありがとうございます。


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