海を見る
更新日: 2011-04-25 (月) 09:05:32
微妙な風味。あえてオリジナルと言ってみる。
もし元が誰かわかっても言わないでくださいませ…
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
海に独りでいる。携帯は家に置いてきた。ゆっくり沈んでいく太陽をぼんやりと眺め、小さくため息をついた。その場に座る。
「海はいいなあ……」
呟いた声に波の音が被った。タバコと携帯灰皿を引っ張り出して気付いた……ライターが無い。
「ほい」
いきなり後ろから声と共にライターが。
「ありがとう」
なんで解るかな……誰にも言わないで来たのに。
「黙っていなくなんなよ」
それには答えずに、タバコをくわえて借りたライターで火を付ける。ぶつぶつ彼は言ってるけど俺はぼんやりと海を眺めた。
「無視かよ……」
……あ、頭抱えちゃったな。
「たまには独りになりたいんだよ」
笑いかけると彼は安心した顔で俺を見た。
「俺にだけはいっていけ……そしたら淋しくなったら迎えにくるからさ」
「淋しくなったら俺からあいにいくよ」
こんな言葉をやり取りしながら、今日はいいタイミングで来てくれたと思う。また、海を見つめる。
「……ほら、その顔」
ふらふら海に入りそうな……そう言って、彼は俺の手を握った。
「心配させんなよ」
伝わってくる温もりが心地良い。
「うん、ごめん」
素直に謝ると彼は俺の手を離して立ち上がる。
「帰ろうぜ、ほら」
俺は立ち上がらないで海を、沈みかけてる太陽を見続けた。
「沈むまでいさせて」
彼は一瞬顔を歪めてから座り込んだ。
「……先に帰ってもいいよ?」
俺が言うと彼は首を横に振る。
「一緒にいる」
彼をちらっと見ると真っすぐに沈む太陽を見ていた。真剣に俺が何を考えてるのかを知りたいんだろうか?
「綺麗だな……」
「うん」
手を繋ぐ。ただ二人で太陽が沈むまで見る。ゆっくりと赤色が紺色に浸蝕されていき、空から消えるまで二人で見続けてた。
「なあ、星も見ていかない?」
俺の言葉に彼は苦笑いで応じる。
「風邪引くだろ、また今度」
手を引かれて素直に立ち上がった。
「次は二人で、星を見よう」
俺の言葉に彼は嬉しそうに笑う。
「約束な」
「おう」
手を繋いだまま、家路につく。彼が泊まっていけるなら朝焼けを二人で見るのも悪くない……いや、かなりいい。コーヒーを二人で飲んでゆっくり朝日を見よう。うん、悪くない。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
なんか、ふと浮かんだんだ
- 元わからんけど好きだ -- 2009-12-31 (木) 16:18:33
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