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新ゲッ夕ーロボ Sideハヤト

スパロボに出るから見てみたら萌えたので書いてみた。
ハヤト×リョウマで9話以降のバレがあるので注意。前半ハヤト視点で後半リョウマ視点。
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「お前はどう思ってんだ? ゲッ夕ーがいたから敵が現れたって話、本当なのかよ?」
「可能性は高い」
「だったら、ゲッ夕ーを破壊してりゃ世の中は平穏無事だったってわけか。
ま、そんなことジジイが許すはずはねえけどよ」

「それに……お前もな」

ぐっと近づき、リョウマが睨む。
何故お前が怒る? 俺がゲッ夕ーを追い求めている事はお前も知っている事だろうに。
お前という存在は、俺にとって理解不能すぎる。
急に怒り出して喧嘩を売ってきたかと思うと、次の瞬間にはへらへら笑って近づいてきたりもする。
前に番犬などと称してみたが、よく知った今となってはこの自分勝手な俺様野郎は猫のようだ。
俺をどこまでも振り回す。そんな奴は初めてだった。
台風のように、離れずに敢えてその中心に飛び込めばもう振り回される事もないのだろうか。
結局俺は、どうするか決められずにいる。

風呂上りの体をベッドに押し倒し首に噛みついてやると、赤い血が滲んできた。
リョウマの首から出る血。俺と同じ赤い血。
いっそ俺と全く違うものであってくれたなら、こんなにも嫉妬の炎で身を焼かずに済んだものを。
そしてゲッ夕ーへの探究心の延長なのか、お前相手にこんな愛情の欠片もない行為に手を出す事もなかったのに。
「痛えな……お前、俺を食う気かよ?」
「大人しく食べられてくれるのか?」
「ふん、やってみるか?」
いつだってお前は挑発的だ。その自信に満ち溢れた目が、俺をどれだけ煽るのかも知らずに。
「……やってやるさ。それが望みだろう?」
「言ってろ」

何故お前なんだ?
お前だけが、どうしてゲッ夕ーに選ばれたんだ?
何故俺じゃないんだ? 何故、何故、何故!!
本当にお前を食ったならば、お前と同じものになれるだろうか。
俺も、選ばれた者に。

「おいハヤト、見てるだけでイク気か?」
リョウマの声に、ハッと我に返った。
最近はよくこうしてしまう。意外と情に厚いリョウマは心配するだけで不審には思っていないようだ。
「……そんなわけないだろう」
「そうかあ? この俺がセクシーだからジッと見てたんじゃねーのかよ?」
にやにや笑ってこちらに触れてこようとする手を叩き落とした。
「違う。大体お前、セクシーって言葉の意味が解ってるのか?」
「バカにすんなよ! そりゃあれだ、褒め言葉だろーが!!」
この馬鹿、やっぱり意味が解ってないじゃないか。俺は思ったが口には出さないでおいた。
ここで怒らせて部屋を出て行かれても困る。
女とは違う、抱く分には簡単でもなく楽しくもない、俺と同じ男。
「……もういい。黙って俺だけ見てろ」
「んだよ、偉そうに……」
だがその身が甘くはなくても、こうして食いたいのは事実なのだから。

あれから二年、お前はもうここにはいない。触れる事ができた日々が遠く思える。
『あばよ、ダチ公……』
一方的に別れを告げて、お前はそのまま行ってしまった。簡単には追いかけられない場所へ。
何故俺はあの時すぐに追いかけられなかったのだろうか。
リョウマ、お前は今も一人で戦っているのか?
一人で、この地獄の釜の先で生きているのか?

思えば俺はずっと、ゲッ夕ーと同じぐらいお前の事も考えてきていた。
ゲッ夕ーに選ばれた者だからなのか、単純にお前だからなのか。
ゲッ夕ーかリョウマか……。
今もまだ、俺は選べないでいる。

なあ、リョウマ。
俺は、本当は何がほしかったんだろうな。

もう一度お前に会うことができたら、その答えが分かるだろうか。

新ゲッ夕ーロボ Sideリョウマ

第一印象は最悪で、最高。
邪魔なら部下だろうが平気でぶっ殺すイカれたテロリスト。
初めてのゲッ夕ーの操縦で暴走して、散々な目にもあわせてくれた。
でも、俺の顔に傷をつけた最初の男。
すげえ興奮したのを、今でもはっきりと覚えている。

男相手にセックスするなんざ考えもしなかった。
それでも、あいつとするのは気持ち良い。
あの日俺の顔に傷をつけた指が、俺を感じさせる。すぐにでも俺を殺せるこの手が。
もしかしたら俺をここで殺すかもしれないと、偶にぼーっとこっちを見ているあいつを見てるとそう思う。
俺だってそれぐらいは分かるんだぜ?
こうして裸で抱き合っててもお前が俺じゃなくてゲッ夕ーを見ていることぐらい、分かるんだ。
俺やベンケイには分からない難しい事ばかり出してくるその頭で、ゲッ夕ーばかり追い求めている。
ジジイみたいに、一人で勝手にやってくれるなら別にいい。
けど、お前は俺に手を出しただろうが! ゲッ夕ーも俺もなんて欲張りすぎるぜ!

……お前は結局、最後にはゲッ夕ーを選ぶんだろうな。

別にそれでもいいと、あの世界を見るまではそう思ってたんだ。

夢か現実か、それとも未来か。
実験中迷い込んだ先で俺が見たのは、人間がゲッ夕ーになっていて互いに殺しあう世界。
俺の知っている奴等の変わり果てた姿は思い出したくもないが、だからって忘れちゃいけねえ。
これが理想の世界だというジジイ。そしてその答えを追い求めていたハヤト。
邪魔するなと攻撃して向かってくるから、俺も相手をするしかなかった。
動きを止める意味で、それだけの意味で武器を振るったのに……。
ゲッ夕ーを追い求める奴の末路が、これか。

俺が殺した。ハヤトを、俺が。

最後の戦いを終えて、俺は一人であの巨大ゲッ夕ーと戦う決意をした。
今頃、置いていったあいつ等は何してるんだろう。
無事に帰っただろうか。それとも、俺を追いかけているんだろうか。
ゆっくり後ろを見ている余裕はない。

無限地獄。
確かにここはそうだった。殺しても殺しても湧いてくる敵。
だけど終わりはある。俺が死ぬか、あのゲッ夕ーをぶっ潰すか。
どっちが先になるか……それとも、別の何かが起こるか。

あいつ等とは、いつかまた会える気がする。俺たちは三人一組だからな。
ベンケイの野郎はまた俺に怒るんだろうな。一人で無茶しやがってって。あいつは俺たちの中でまともな奴だから。
ハヤトは……きっと俺を無視して、先に行っちまう。あの世界のように、ゲッ夕ーの答えを求めて。
俺は嫌だ。あの世界と同じになんて絶対してやらねえ!!
だからあいつがあのゲッ夕ーを追いかける前に、俺が全部ぶっ壊してやる!!
それでお前があの世界のように死なないってんなら……無茶だろうが何だろうがやってやるさ。

こういうのを、何て言うんだろうな。
恋とか愛とか、そんな甘いもんじゃねえんだ。
元々俺たちの間に、好きとかそんな言葉はなかったしな。俺も言う気はねえし。
思えば妙な関係だったな、俺たち。

なあ、ハヤト。
俺は、お前の中の一番になりたかった。

もう一度お前に会うことができたら、その時ぐらいは一番にしてくれよな!

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

ヒーロー物だと勝手に思ってたんで、展開とラストに驚いた。
1、2話の時点じゃこいつらで妄想するとは思わなかったよ。


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