場皿 小×佐
更新日: 2011-04-25 (月) 19:42:57
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. // 生 || ∧(゚Д゚,,) < 場皿31スレ目>>893-896あたりに萌えて書いた
//_.再 ||__ (´∀`⊂| < 竜の右目×真田の忍
i | |/ ||/ | (⊃ ⊂ |ノ~ 二人の主が山で遭難?で待ってる二人の話だな
| | / , | (・∀・; )、 <だらだら書いてたらもう次スレいっちゃってました
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )! それでもよければお付き合い下さい
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
. / /_,,| |,/]:./ / し'´し'-'´
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| ̄ ̄ ̄ ̄ |,,./ / /,!\
| | / `ー-‐'´
| | ./ 時代考証とかまるで無く勢いだけで書いたので
|_____レ" その辺は笑って許して松永先生
「てめえ自分の主の安否が気にならねえってのか?」
小十郎がそう言うと佐助は「大丈夫だって」と苦笑いを浮かべた。
そもそも何でこんな事になったのか良くは覚えていない。
勝負だとか何だとか、始めは何時もの事だった。
それが気が付くと二人で散策に行くとかそう言う話になっていた。
秋の味覚が~そんな事も言っていたかもしれない。
もちろん自分もお供すると言ったが却下された。
「ちょっと言って来るのにお守りはいらねえよ」とか何とか。
「大体、てめえの主が『道なら某が良く知っておるゆえ心配ありませぬ!』とか言ってただろうが。」
「うーん。まあそうだね。真田の旦那は慣れてるから迷う事は無いかな?」
「じゃあ、何で帰ってこねえんだ!」
「さあ?あんたと二人でここで待ってんのに、あんたが知らなくて俺様が知ってるわけないじゃないの。」
妙に落ち着いているふざけた忍に腹が立った。
もう日は落ち真っ暗になっている。
そして自分の主は森へ散策へ出たまま帰らない。
これで何時もと変わらずへらへらしていられる神経が分らない。
「……まさか政宗様をはめたんじゃねえだろうな。」
そう言われて、きょとんとした顔で佐助は小十郎の顔を見返した。
「なんで。」
「落ち着き過ぎだ。こうなるのを知っていたんじゃねえのか?」
そこまで言われて漸く佐助はああと合点がいった顔をした。
「まさか。大体ね、今日あんたらが乗り込んでくるのも知らなかったのに何でそんな予定立てられんのよ。」
「だがな……。」
あーもう仕方ないなあと佐助は縁側に座ったまま、二人の向かった先を眺めている小十郎の手を引いた。
「なんだ。」
「そこ座ってたって、二人が帰ってくるわけじゃないでしょ?」
其処座って、と座布団を勧められる。
渋々座る小十郎に佐助は熱い茶の入った湯のみを渡した。
「それ飲んで落ち着きなって。あっと……。」
佐助は自分用に用意していたと思われる湯のみに口を付け少しだけ啜るとそれを小十郎に渡した湯のみと取り替えた。
「なんだ?」
「毒見。疑ってんでしょ?」
嫌味でもなく当然のように佐助は微笑むと部屋の端に腰を下ろした。
「何で……。」
「真田の旦那はね。ちゃんと帰ってくるよ。」
どうしてそんな所にそう聞こうとして遮られた。
「あんたが旦那をどう見てるのか知んないけどさ。ただクソ真面目なだけで馬鹿じゃあないのよ。」
「何の話だ。」
「何って心配要らないよって話。ほんとに旦那はあの辺良く知ってんのよ。うっかり奥まで入り込んでも地形で場所推測出来るし。」
「なら何で―……。」
苛立ちから、小十郎は茶を置くと佐助の前に立った。
「ほんとにもう……。」
佐助は立ち上がらずに、目の前に仁王立ちする小十郎の手を引いて座らせた。
「落ち着きなって、何時もそうなの?眉間に皺寄せて難しい顔してさ……。」
佐助の指が小十郎の眉間の皺をそっと撫でた。
殺気を感じなかったせいなのか、普段ならば例え身内であっても手を振り払う状況なのに小十郎はそうしなかった。
「いっつもそんな顔してるとおでこ凝らない?」
冷たい指が小十郎の額をするすると撫でる。
「落ち着きなって、こんな状況じゃ探しに行って一緒に迷うだけだしさ。」
今まで見た事の無い顔で佐助がふわりと笑う。
確かに焦っている。安否が気になり、直ぐにでも探しに行きたい。
だが不思議と佐助にそうされる内に気が落ち着き次第に思考も正常に戻っていた。
「あんたも普段割りと冷静そうなのにねえ。主の事となると皆吹っ飛んじゃうのは旦那と変わんないね。」
するりと佐助の腕が小十郎の頭を抱く。
よしよしと子供のように頭を撫でられて小十郎は思わず苦笑した。
「っち……」
「んー?」
「政宗様もこんな暗くちゃ動いてはいねえだろうしな。」
「そうそ。その調子。」
何時も苛立っていた軽い調子が今は妙に心地よい。
だからかと思う。
ただ忍隊の長というにはあまりにも大きい発言力。
二人の主から寄せられる絶大な信頼。
それは佐助のこういう部分から来ているのだろう。
其処まで考えて漸く部屋の隅に腰を下ろした理由に思い当たる。
そんな事にも気付けないとは余程頭に血が上っていたのだろう。
弁えているのだ。
味方にも敵にも決して感じさせはしないけれど。
「あ。」
不意に佐助が声を上げる。
「今、二人とも焚き火して収穫した物食べてるみたい。」
「?なんで―……。」
顔を上げると佐助はにこりと小十郎に微笑んだ。
「影、飛ばしてたんだよ。奥まで行き過ぎて日が暮れてんの気付いて無かったみたい。」
「おめえ……。」
「あんたも安心した?」
「おめえも心配してたんじゃねえか。」
まあねと笑う佐助に何で教えなかったと詰め寄る。
「えーだってさあ。教えたらあんた『どうだ?どうだ?』って五月蝿そうなんだもん。気が散ると影も散っちゃうし。」
不意に佐助の手が伸び目の前にある小十郎の髪を撫でた。
「髪乱しちゃってもう……。俺様はさ、こういう時結構冷静になっちゃうからさ、ちょっと羨ましいかな。」
そう言われて、一瞬だけ歪んだ眉を見て、胸が一瞬軋んだ。
「んっ……んっちょっと!?右目の旦那!?何してんの?」
気付けば小十郎は佐助に唇を重ねていた。
「……少し黙ってろ。」
「は?って、んぅ……そうじゃなくて!」
無理矢理口を押し開き舌を捻じ込む。
舌を絡め、その感触を味わっていると、ばふっと音を立てて腕の中の佐助が霧散した。
それと同時にさっきまでいた縁側に降り立つ気配がする。
「はーびっくりしたー。もう……。」
「ったく逃げてんじゃねえ。」
小十郎がそう言いながら立ち上がると、はああああとこれ見よがしなため息が聞こえた。
「あんたはこういうの楽しいのかも知んないけどね。俺様あんまり好きじゃないのよ。」
障子を開けると呆れたような顔で佐助はがしがしと頭を掻いていた。
チラリと小十郎を見て、ふうとため息をつくと腕を組んでこちらに身体を向けたまま壁に寄りかかった。
「真田の旦那を―――。」
佐助はそのまま顔だけを動かして、二人の消えた方向を見た。
「いや、悪いね。ちょっと何かあったからって直ぐ助けに行ってたんじゃ為にならないっしょ?」
助けるのはすっごい簡単なんだけどさ。と、苦笑いをしながら問いかけられて「ああ」と返事をした。
「明るくなったら二人とも帰るだろうし、そこ布団入ってるから好きに使って休んでてよ。」
「おめえはどうする。部屋にで戻るのか?」
そう聞くと、佐助はあははといつもの軽薄な笑い声を上げた。
「なにいっちゃってんの。これからが俺様達、忍のお仕事の時間さ。」
旦那達が戻ってくるまでにはまた此処に来るからと佐助はひらひら手を振った。
「佐助。」
「はい?」
返ってきた佐助の声に一瞬の動揺を読み取って小十郎は満足した。
名をこうして呼ぶのは初めての事だった。
「っち、まあ行き成り来たのはこっちだしな。続きは次回ってことにしといてやるよ。」
そう言うと佐助は困ったように笑った。
「なんの続きかは知らないけど、今度からこうやって来るときは予告してからにしてね。」
道化の振りをしたこの忍は案外聡い。
小十郎の言葉の意味も分かっていてこう答えているのは直ぐに分かった。
「ああ、そん時は時間を空けておけ。」
「あはは、分った。びっちびっちに予定入れとくわ。そんじゃね。」
先ほどと同じように手を振ると佐助はするりと闇に紛れた。
それを見送ると小十郎は部屋に入った。
はらりと落ちた前髪を掻き揚げ、先ほどの佐助の感触を思い出す。
「……さてと、どう攻めるか。だ。」
小十郎はそう呟いて唇の端を吊り上げた。
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. // 止 || ∧(゚Д゚,,) < あらためて読み返すと酷いなこれ
//, 停 ||__ (´∀`⊂| < 勢いだけじゃ駄目ってことだ
i | |,! ||/ | (⊃ ⊂ |ノ~
| | / , | (・∀・; )、 < お付き合い有難うございました
.ィ| | ./]. / | ◇と ∪ )!
//:| | /彳/ ,! ( ( _ノ..|
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