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里予Q 保守×党首

ナマモノ注意。
若保守×超先輩党首。

以前とは別チィム別カポーですが、農場見てたらぐっときたのでやった。反省は明日します。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

9月に入っても、気候はまるで暦を読む気配がない。
照りつける日差しと額から流れ落ちる汗は、自然と眉間に皺を刻んでゆく。

大きく一つ、ため息。
日頃から屋外Q場で鍛えられていても、設備の整っていないファ/ームでの試合は予想以上に堪えるもので。
回が進むにつれて高まる熱気に加え、先ほど自らあげた才丁の興奮が未だ冷めない。
細耶麻田は、最終回を迎え半ば理性を手放しかけていた。

ーああ、柄にもなくかなり興奮している。
この回、きっちりと抑えなければ。

ノレーキーたるもの、頑丈・堅実・実直が肝心。これしきで乱れていては、笑われてしまう。
細耶麻田は熱の籠もったマスクを被り直すと、マ/ウンドを見据えてゆっくりと呼吸を整えた。

自分には、スポ/ーツ誌を騒がせるような飛び抜けたキャラクターも能力もないけれど。
それでもチー/ムが、何よりあの人が選んでくれた。そして見ていてくれる、それで十分だ。

だから、だから。
少しでも多く、あの人の勝ちを支えたい。そのために少しでも多く経験を積んで、あの人の元に戻りたい。

ー…早く、巳裏さんに会いたい。

サ/インを出すため僅かに腰をあげると、ぐらりと一瞬世界が揺れた。
慌てて右手を上げて審半リと党首に静止をかける。

揺らぐ視界の先で心配そうにこちらを見ている党首の姿が、段々と思い焦がれる彼の人の姿に重なっていく。

ー…すいません、御耶麻田さん。

ノレーキーは胸の内でチー/ムメ/イトに謝罪し、そっと目を閉じる。
時間にして僅か数秒、再び目を明ければマウンドの御耶麻田は巳裏に、そして景色はスタ/ジ/アムのそれに変わっていた。

今日は、俺がリードします。
…いいですよね、巳裏さん。

いまここにいない人を思いながら己を騙し、ひとり昂ぶり、満たされる。
まるで自慰のようなこの行為をあの人が知ったら、自分などあっさりと御役御免になってしまうだろう。

そう思いながら、球を受けるほどに増す罪悪感と高揚感。
面白い程に噛み合った細耶麻田の配球は次々と相手才丁者を打ち取っていった。

やがて、ゲー/ムセ/ットの歓声とともに魔法は解け、目の前ではよく陽に焼けたチー/ムメイ/ト達が破顔している。
最終回からの点差を守り切った自チ/ームの勝利だ。

「よくやったなぁ丈紙!巳裏さんにちゃんと報告しろよ?」
「え…!」
駆け寄るチー/ムメ/イトの口から頭の中を占領していたその名前が告げられ、思わず背筋を伸ばす。
「ん?言わねえの??」
「あ…、いえ、言います」

それはもう、誰よりも先に伝えたいのだけれど。
ヒーロ/ーイ/ンタビ/ューはお前だと笑う仲間にさえこの後ろめたさだというのに、一体あの人へどう報告したものか。
ベソチに戻り荷物を纏めながらひたすら思案する。

今日がニ/軍戦であったのは、幸運だったかもしれない。
もし実際にイン/タビューの指名を受けたら、確実に辞退していただろう。

ー…ああしかしどうしよう。
携帯忘れたことにして、夜まで保留してもいいかな。いや、ダメかな。
今日ばかりは本当に、離れ離れでよかった。よくないけど、よかった。

ノレーキーは人知れず胸を撫で下ろしつつ、次はしっかり一人でやりきってみせると決意した。
その頃、荷物の底に眠る携帯電話に巳裏からの祝報と帰郷後の食事の誘いが届いていたことを、彼はまだ知らない。

□STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

農場で鍛え上げられた新妻の、今後の活躍に期待してます。


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