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芸人 ロザン 宇治原×菅 「女装遊戯(こす・ぷれ)」

生注意
高学歴ゲ仁ソ 炉算 京大×大阪府大

兄来れの女装ネタです。女装ネタ苦手な方はご注意下さい。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「ちょ、あかんって…」
『彼女』の可憐な唇から漏れる熱い吐息。
「口紅つくから、首はホンマあか……んっ」
拒否の言葉を遮るように、『彼女』の唇で唇を塞がれて。
『彼女』の口内に『彼女』の舌が侵入を果たしてきた。

「っ…もう、あかんて言うてるやろ!」
『彼女』――実は女装していた大阪府大は語気を強め、覆い被さる『彼女』――やはりこちらも女装している京大を渾身の力でもって引き剥がした。
遠目に見れば女同士の倒錯的な睦み合いは、一枚皮を剥げばやはりこちらも倒錯的な、男同士の絡み合いなのであった。

男ゲイニソが女装するというのはけして珍しいことではない。
コント等でわざとひどい化粧や似合わない服で女装をするのは、笑いをとるための極めてオーソドックスな手段といえる。
だが今日は、ゲイニソに限らない男性芸能人たちの、女装の美しさの順位を競うというテレビ番組の収録。
しかもゲイニソ界ではわりと男前の部類で名前が通っている大阪府大だけではなく、相方・京大も一緒になってのエントリー。
二人ともに女装、しかもあくまでも笑いをとることを前提としない本気メイクで飾った姿は、なかなか見られない光景である。
そのレアな姿を衆目に晒すより前に、二人きりの楽屋ではちょっとした応酬があったらしい。

「だいたい収録前やねんぞ。また化粧なおさなあかんやろが。メイクさんになんて言い訳すんねんな、あぁ?」
大阪府大は鏡に向かって乱れたウイッグを整えながらぶつぶつと文句を言う。
濃い目に化粧を施している京大が不服そうに口を尖らせる姿が、鏡面に反射して大阪府大の視界の端に映る。
「そんなん言われたってなぁ、だいだいすがちゃんが悪いねんで?」
「は?俺が?何で?」
「すがちゃんがそんなにカワイイのんがあかんねん。おまえのそんな姿見せられたら俺、ムラムラしてまうに決まってるやろ」
「っ…!」
その途端、鏡の中の大阪府大の顔がぼっと一気に赤く染まった。
「喜々として俺の前でスカート翻して、『なぁなぁうじー、どう、どう?俺、めっちゃ似合っとるやろ?』って、そんなんおまえ、襲えって言うてるも同じことやんか」
「ちっ、違うわい!」
そっそれはただおまえに似合ってるって言ってほしかったヲトメ(?)ゴコロやないか…と、大阪府大は反論してみるものの、ただの呟き以外の何物でもない音量では当然京大の耳には届かなかった。
「それにワースト3内に入ったら罰ゲーム、放水で強制的にメイク落とされんねんで?もしかしたら、すがちゃんのこのカワイイ姿、収録後には拝めんようになっとるかもしれんやろ?」
ちなみに、罰ゲームを回避したい理由がそれかい!とツッコミを入れるだけの余裕は、今の大阪府大にはこれっぽっちも、ない。
「そ、そんなこと…」
「はい、ないって言い切れるのは、すがちゃん一人のときだけですー。それやったら余裕で高得点取れるやろうけどなー、俺とセットで採点されるんやから減点は絶対免れませんー。見てみぃ、俺のこの格好。すがちゃんの足引っ張るのは目に見えてんで」
そう言っておどけた京大は、己の姿を改めて大阪府大に指し示す。
が、大阪府大の目には対京大専用特殊フィルターがかかっているので、この手の自虐ネタは傍から見るとただの馴れ合いにしか見えずに全く意味を成さないことを、京大はよく理解していた。

確かに客観的に見る限り、京大はお世辞にも女装が似合うタイプの男ではなかった。今回のコーディネートそのものは、彼のすらりとした長身によく合ったものであるが、トータルで見れば……といった出来だ。
もっとも大阪府大も、笑顔こそキュートだがけして女顔ではないので、京大の「すがちゃん一人やったら余裕で高得点」という分析が必ずしも正しいという保証もないのだが。
結局のところ、京大の目にも対大阪府大専用特殊フィルターがかかっているらしかった。

「ま、そういうわけやから、な」
何がそういうわけなのか、とにかく強引に話を締めて、京大が大阪府大の方に近づいていく。慣れないはずのヒール靴を履いたまま、徹底的に叩き込まれたモデル歩きで、ゆっくりと。彼はそのまま大阪府大を鏡台へ追い詰めた。
「ちょぉ、ホンマヤバイって、うじっ」
身長差で見上げる大阪府大に名前を呼ばれると、京大はにやっと笑い、彼、否『彼女』の耳元に口を寄せ囁いた。
「俺な、今の格好のすがちゃんとめっちゃしたいねん」
「えっ……」
自分に覆い被さるような体勢の大柄な『彼女』のストレートな告白に、小柄な『彼女』の心臓はトクンと跳ねた。
『な、なんやこれ。なんかいつもとちゃう、何かめっちゃドキドキする…』
鼻先何センチまで近づいた相方の顔が、大阪府大の瞳には何故かひどく輝いて映っていた。
それはいつものネタ女装と違う、最大限美女に見せようとするための本気メイクの所為なのか。
いつもの相手に、いつもと同じように迫られているだけなのに、姿一つ変わるだけでこんなにも心臓が激しく音をたてるものなのだろうか。何だか頭の中までぐるぐるしてきた。
「すがちゃん、ここ、熱くなってる」
京大の大きな手が、大阪府大の頬にぴとりと当てられた。
「いつもより興奮しとるん?」
「やっ、うじぃ…」
「かめへんよ。恥ずかしいことなんかあらへん。俺もいつもと違うすがちゃんの格好に、ほんまに辛抱たまらんようになってんねん」
京大は頬に当てた手をつっと滑らせて、大阪府大のロングネックレスに指を絡ませる。

「ま、ちょっと特殊なコスチューム・プレイやと思ったらええ、な?」
「んっ…ぁ」
そして二度目の口づけ。首筋にかかる自分と相方のウイッグが妙にくすぐったくて、大阪府大は軽く身をよじった。
「あっ、うーちゃん…んっ、ふ…ぅ」
先程まであんなに拒んでいたのが嘘のように、大阪府大は京大の巧みなキスに上手に応える。
『あかん、俺…今のうじに、されたいてめっちゃ思うとる…』
溶けていく意識の片隅で、僅かに残された理性だけが冷静な自己分析を行っていた―――。

カタン
「!!」
絡めあった指が鏡台の上の化粧水の小瓶にあたり、小さな音と共に倒れる。大阪府大はその音で我に返った。
「あ、あああ、あかんて!ほんまに、衣装とか汚したらシャレならんて!」
「ちょ、すがちゃん…もぉ~、何でそこでハッとすんねん。空気読もうや~」
「空気読まなあかんのはどっちじゃい!」
思いっきりボケとツッコミが逆転していることも気に留めず、大阪府大は再び京大を引き剥がし、鏡と向き合ってわたわたと服の乱れを整える。
「あ~ぁ、もう…どうすんねんこれ」
バッチリ決まっていた化粧も、ところどころ崩れてしまっていた。メイクさんを呼ぶのはもう仕方ないとしても、とりあえず不自然な部分だけでも何とか体裁を整えて置かねばならぬだろう。
「す~が~ちゃ~ん~」
恨めしげな声とともに京大が背後からがばっ、と大阪府大に抱きついた。お預けくらったのがよっぽど悔しかったと見える。
「んもー、わかったわかった!俺が、俺が頑張るからっ。俺が頑張ってワースト3に入らんようにするから、っていや、その、別に俺はうじが足引っ張るとかそんなん思うてるわけやないで!ほんまにっ!」
機嫌をとるつもりがどうやら些か不適切な物言いだったと気づいたらしく、大阪府大は台詞に最後に慌てて弁解を付け加える。

「とにかく、俺らがワースト3内に入らなければええんやろ?ほんなら収録終わってから、さっきの続きできるやんか。そん時はうじの好きにしてくれてええから、な?」
「…ほんまに?」
「そんなん嘘ついてどないすんねん。ちゅーか……っちゅーか…」
「ちゅーか?」

『ちゅーか俺も、今の格好のうじと、続き…したいし』

何やら言い淀んだ大阪府大の頬にまたもや赤みが差したのを、京大が見逃すわけがなかった。
その表情から彼の考えを読み取ったのか、はたまた心の声が聞こえたものか、京大はにやにやと笑ったままなかなか大阪府大から離れようとはしなかった。
「ちゅーか何?なぁなぁ、すがちゃん、何やのん?」
「べっ、別にっ!それよりはよ退けや!お前も化粧直さなあかんやろ!」
「え~、何て言おうとしてん?教えてくれたってええやろ、なぁ、なぁ?」
結局収録直前にメイクさんを呼びなおすまで、二人仲良くじゃれあっていたとかいないとか。

そして収録で彼らがワースト3を免れたかどうかは、また別のお話。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

ナンバリングミスりました、申し訳ありませんでした。
ラストの「また別のお話」以降は、皆様のご想像にオマカセシマスw

  • GJ!このレアな姿、危うく見逃す所だったんだが、「宇治原くんと菅ちゃんが女装してはるで~。カワイイカワイイで~」と呼びに来てもらって観ることができた。しかし、あの色気・・・・。腐ィルター抜きにしても、お互い、なんかおかしな気持ちになったんじゃないでしょうか。 -- 意味を強めたい時には形容詞を二回繰り返す京都人? 2009-08-22 (土) 13:55:22

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