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オリジナル 高校生もの 先輩×後輩

オリジナル高校生ものです。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「なあ、今日は何してやろうか?」
先輩が俺に声をかけた。
いつものことながら、俺はちょっと赤くなってそれに応じる。
「えー、じゃあまた膝枕で」
先輩はちいさく笑うと、ほんとにしょうがない奴だな、なんて言って部室の汚い畳の上に座った。
俺の心はちょっと罪悪感で疼いた。だってこんなこと先輩が俺にしてくれるのも、「小さい頃に父さんと生き別れた」なんていう俺の適当な嘘を信じてくれてるからなんだから。
「しつれいしまーっす」
だけど先輩の膝の上に頭をのせると、もうそんな罪悪感はどこかにいってしまって、いつものようにどきどきした。
いつもなら頭を横に向けるところを、今日は上に向けてみた。
俺を覗きこむ先輩の顔(短髪と日焼けがよく似合うとびっきりの二枚目!)を見上げて、先輩のほっぺたに手を伸ばす。
「ねー先輩、俺のことスキー?」
「はあ?嫌いな後輩にこんなことするわけねーだろ。むちゃくちゃ可愛がってるっつーの。」
「んー、そうじゃなくって。」
ちょっと呆れたように言う先輩(そんな顔もまじかっこいい)に、俺は頭を振る。
「俺、先輩のこと大好きなんだよね、その、…レンアイ対象として?」
俺はどきどきしながら先輩を見上げた。

といっても俺には勝算があった。俺はずるい奴だから、こういうことは勝算がなかったらぜったいに言わない。
「え、何お前ホモ?」
「そういうわけじゃないけどー」
だって先輩かっこよすぎるから、と付け加える。
だけどこれは嘘だ。思えば俺は初恋から男の子だった。しかも何がすごいかって告白した子とは百パーセント付き合ってる。
同性愛に理解の乏しい昨今にあって、この数字は驚異的だ。
つまり俺には今回も先輩と付き合える自信があった。だから、先輩の
「悪いけど俺そんな趣味ないから」
っていう言葉を聞いた途端、俺は思わず飛び起きた。
「嘘、」
「それこっちのセリフ」
「え、え、何、先輩俺のこと好きなんじゃないの」
「どう思えばそうなるわけ」
そんな馬鹿な。天地がひっくり返って、上から岩でも降ってきた…ような気がした。
「え、じゃあ先輩、今聞いたこと忘れてくれる…?」
そんなことあるわけないだろ、と自分にツッコミを入れながら先輩に申し出る。この申し出を承けるなら先輩は相当の馬鹿だ。
「え、いいけど」
(前言撤回!先輩大好き!)
俺は心の中で大きくガッツポーズをした。
「その代わり、」
え、と言う間もなく、俺は押し倒された。

ちょっとドキっとしたけど、騙されちゃいけない。先輩が俺にこうやってくっつくときは、そう。
「えー、またプロレスですかぁ」
「おう、新しい技覚えたからな」
嫌そうなふりをいつもするけど(だって喜んでたらMみたいだから)先輩の体温が感じられるから、実は俺はこのプロレスごっこが嫌いじゃなかった。
ほら、今だって耳に熱い吐息がかかってる。
「ふぁ!?」
思わず変な声が出た。だって、この耳に触れてるものが息なんてもんじゃなくなったから。これは間違いなく、舌だ。
「先輩、ちょ、何してっ…」
「何だよ、黙っとけって」
ちょっと面白がってる先輩の声が憎たらしい。だって先輩には言ってないけど、俺は耳が弱い。それもかなり。
(先輩にはそんな気なくても、俺は感じちゃうんだよ!)
もしかしたら過去にそういうレスラーがいたのかもしれない。そりゃあきっと効果抜群だっただろう。
だって俺は今にも勃ちそうなんだから。
「せんぱ、やばっ、…!」
そんなこと考えてたら、先輩の膝が俺の体の中心をえぐった。
「うあっ、や、ぁ、」
ぐりぐりと動かされる先輩の膝に、思わず声が洩れる。
これはなんて技?わかんない、でも気持ち良かった。

先輩のその膝の動きに夢中になってたら、今度は先輩が手を片方動かした。その手は俺の胸に向かって、そんでまたせわしなく動き出した。
「んぁ、あ、やっ」
明らかに乳首を狙ってるっぽい先輩を、何とか睨み付けてみたけどたぶん効果はない。
俺は気持ちいいことは大好きだけど、こんな感じたらドン引きされるような状況では嫌だ。
先輩に気持ちいいことしてもらえるんならもっとこう、俺もこんな抑えた声じゃなくて、可愛くあんあん喘ぐのに。
プロレス技かけられてるんならそれもできない。
「んっ、あ、」
やばい、射精そう。そう思ったときに先輩の手と、足が俺から離れた。
「え、」
そんな、ここでやめちゃうの?
思わずそう言っちゃいそうになったけど、先輩のじっとこっちを見る顔を見てはっとして踏みとどまった。
(やばい、こんなんじゃ引かれる!)
(いつもみたいな反応しなきゃ、いつもどんな反応してたっけ?)
「もー、先輩痛いっすよぉ」
そう言いながら起き上がろうとしたけど、体に力が入らなくて起き上がれなかった。
ほんとは今すぐにでも触って、イってしまいたかった。
先輩はこっちをじいっと見て、そして言った。
「なぁ、そんなエロい顔して嘘つくなって。」

さあっと顔から血の気が引いていくのがわかった。俺は必死に取り繕う。
「ちが、嘘じゃな…」
「…俺も、お前のこと超好きなんだけど?ほらもちろん、レンアイ的な意味で」
「え?」
俺は自分の耳を疑った。だって先輩さっきそういう趣味ないって言ったじゃん!
俺の心の声に答えるように先輩は言った。
「さっきのはさ、また適当なこと言って俺のことおちょくってんのかと思って。ほら、父さんと生き別れた、とか」
え。俺は一瞬動きを止めて、それからなんとか力の入らない体を起こした。
「先輩、それいつから気づいてたの?」
「先週の大会、お前の親父さん見に来てたよな?」
確かにそうだった。自分の迂濶さに、俺は今更ながら腹が立った。
「じゃあなんで俺の言うこと聞いてくれてたの?」
俺がそう問いかけると、先輩は少し躊躇うように視線をさっと左右に走らせ、しかしまた俺の方を見て、言った。
「そりゃあお前、せっかく好きな子といちゃつける機会をわざわざ棒に振る馬鹿はいないだろ?」
「え、じゃあそれってまさか、」
「さあそこらへんを踏まえてもっかい聞こうか、俺の可愛い後輩改め、恋人さま?
 さっきのプロレス技、どうだった?」
俺は一も二もなく答えた。

「ちょー気持ち良かった!」
嬉しすぎて涙が出そうだった。
「ああそう、じゃあ今何がして欲しいわけ?」
「さっきのつづき!」
俺は先輩の首に両腕を回しながら、言った。
幸せすぎて、このまま溶けていっちゃうんじゃないかと思った。
先輩の手が、俺の顎を掴んだ。
「りょーかい」
そう言いながら軽いキスをひとつ。
いちばん近くから見た先輩は、やっぱりすごくかっこよかった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

お粗末さまでした!
非常にどうでもいいですがこの二人は水泳部、という設定です。


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