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一夜一夜(ひとよひとよ)にツッコミ所

生、ロ○ン、京大×大阪府大です。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

一夜一夜にツッコミ所 Edit

 映画の放映が中断され、CMに切り替わった。
 「・・・・なあ」
 京大の肩に凭れて画面に見入っていた大阪府大が、掠れた声で呼びかけた。思わせぶりに顔を見上げる。缶酎ハイを一本飲んだだけなのに、焦点の定まらぬ目は潤み、色白の滑らかな頬はほんのりと桜色に上気して、化粧でもしているかのように美しい。
 「やらしいな」
 と呟いて、京大は抱いていた恋人の肩をより強く引き寄せた。軽く瞼を伏せる大阪府大の半開きにした唇に、人さし指と中指を差し入れる。大阪府大は切なそうな顔で一瞬反応し、すぐ気がついて目を開け、恨めしそうに京大を睨んだ。
 京大は声を上げて笑った。噛まれる前にするりと指を抜き出し、文句を言われる前に両手で頭を掴んで、素早く唇を唇で塞ぐ。舌で歯列をなぞり、巨峰の甘みの残る舌を吸いながら、ふと、これを本に書かせたらすごいことになったやろな、と思った。勿論、事務所が許さないだろうが。
 映画の本編が再開された。日本語吹替ではあるが、軍服を着たトム・クルーズが何か真剣な顔で喋っている。大阪府大は構わず、京大の首に腕を巻きつけ、畳の上に倒れこもうとする。
 「観いひんの?」
 「退屈やんか」
 と言い捨て、仰向けのまま、リモコンに手を伸ばした。哀れなトム・クルーズは消えた。
 ちょっと続きが気になっていた京大だったが、大阪府大のしたがることなら何でも叶えてやるのも、いつもの通りである。心の中で苦笑いして、明かりを落とし、その小柄な体をそっと抱きしめた。

 真夏だった。
 漫才師として有名になる、遥か前だった。その日は体育館が使えず、外でバスケットの練習をしていた。突然の雷雨に見舞われ、逃げこんだ部室で、たまたま二人きりになった。
 「好きや」
 大阪府大は十五で、勇敢だった。焼き尽くすような眼差しで自分を見つめるその顔を、雨に濡れ、汗に塗れた裸の上半身を、この上もなく美しいと、京大は思った。
 京大は十六になっていた。IQ百四十六、天才と呼ばれるほどに聡明で、早熟だったが、経験は浅かった。昨日まで、いやついさっきまで親友だと思っていた少年が不意に見せた情熱に、戸惑いを隠せなかった。応えていいのか、応えるべきなのか、応えられるのか、どう応えればいいのか、何一つわからなかった。
 「俺もや。おまえとは一番話が合うし、チームメイトやしな」
 目を逸らせ、口籠りながら、やっとそれだけを言った。大阪府大は激しくかぶりを振った。
 「せやない!俺が言うてんのは・・・・宇治原、賢いんやからわかるやろ!」
 京大は片手の拳を握りしめた。一つだけ、確かなことがあった。
 「わかるよ。俺かて菅のこと・・・・」
 応えたい、という思いだった。
 「触れてええか」
 親友の、いや、これよりの恋人の泣きそうな顔をまっすぐ見つめ返して、京大は問うた。

 京大が躍動している。彼の昂りを、その体を巡る血の熱さを、大阪府大は丹田の辺りで感じている。
 京大の一物は、本人の人生と同じくらいユニークな形にひん曲がっており、挿入には熟練を要する。最初、熱した槍で体を串刺しにされるように、ただひたすら辛かった交わりも、三十路を過ぎた今はすっかり馴染みの快楽となっている。デビューして数年はさっぱり笑いの取れなかった漫才師が、何千回もネタ合わせをし、舞台をこなす内に、ある時、絶妙の間の取り方とネタのキレを会得し、突然おもしろくなるのと同じようなものだ。
 「ああ、ええわ」
 京大が身震いし、小さく笑う。息遣いが、突き上げる動きが激しくなる。
 「あーっ、菅、俺もうあかんっ、イキそうっ」
 京大が強く、体にしがみついてくる。応えて、その汗ばんだ細身を掻き抱き、頭をさすってやりながらも、長年の経験から、まだまだ先だと知っている。ひ弱なガリ勉だと思われがちだが、実は元バスケ部のエースで、足腰は強く、スタミナも充分なのだ。
 一月ほど前になるか、関西ローカルの番組で、世界各国の人がセックスにかける平均時間について取り上げられた。話を振られた京大が、例によって素人みたいにもじもじしていたので、つい、「おまえ長いよな」と口を挟んでしまった。他の出演者に、「なんで相方がそんなこと知ってるねん」とツッコまれて、二人とも大いに焦ったものだ。
 「どうしたん?何笑ってんの」
 少し律動を休めて、京大が尋ねる。
 「いや、ちょっと思い出し笑い」
 「アホ、そんなとこで正直に答えんなや。『うじの鉤チンが気持ちええねん』とか、もっと気の利いたこと言えへんの?」
 「おまえみたいな職業適性のないブサイクに言われたないわ」
 「せやな、適性はあんまりないと自分でも思うな。おい待て、ブサイクは関係ないやろ」
 客観的に見て、べつにブサイクではない(と思う)のだが、この相方と組んでいる限り、そう言われ続けるのは宿命かも知れない。自身も一応、漫才師にしておくのは勿体ないような学歴を持つ大阪府大が、こともあろうに、「廬山のアホの方」と呼ばれてしまうのと同じことだ。
 「ブサイクにブサイク言うて何が悪いねん。諦め」
 「べつに今に始まったことやないけど、あんな、そんな小憎たらしいことばっかり言うてたら、折角のかわいい顔が台なしやで。チンポも萎えてまうわ」
 「ちっとも萎えてへんやん。そんなんで萎えるような玉かいな。この歩く性欲が」
 「は、腹立つ・・・・。あーあ、高校の時はあんな素直で初々しかったのに、一体どこでこんな汚れてもうたんやろ。やっぱり、芸能界の荒波に揉まれたせいかな。うちの会社、エゲツないもんなあ」
 「わ、チクったろ」
 「いや、そこんとこ勘弁」
 口では散々愚痴るが、その実、京大は平然と、相方の毒舌をおもしろがっているのである。彼のそうしたシニカルな部分が、ネタ創作の才能にも繋がっているのだろう。どちらも、基本的に人がよく、疑問を持たない優等生タイプである京大にはないものだ。だからこそ惹かれもする。大阪府大の肩をしっかりと押さえつけ、再び、腰を速める。
 そんなもんどうやって計ったのか知らないが、日本人平均の十六分はとうに経過する頃、京大はううっ、と低く呻いて、相方の胎内に射精する。
 「菅、最高やった。いつもにも増してよかった。なんかええことあったん?」
 いい香りのする相方の洗い髪に顔を埋めて、京大が囁く。
 「うじがクイズに出てる間に、色々とな。わかるやろ?」
 大阪府大は頬杖を突き、にっこりと笑う。白居易の「長恨歌」の中に「一笑すれば百媚生じ」というフレーズがあるけど、この顔のことやな、と京大はインテリらしい発想をする。
 「おまえ、女やなくてよかったよな」
 自分も布団に片肘を突き、頭を支えて、京大がぼそっと言う。楊貴妃には負けるとはいえ、小悪魔の異名は伊達ではない。玄宗ならぬ自分も、この笑顔で落とされたのだ。そう、いろんな意味で。
 「なんで?」
 大阪府大は無邪気に尋ねる。国を傾けはしなかったが、京大の人生は力いっぱい傾けてしまったかも知れない。少なくとも、京大の親御にとっては、この男は小悪魔どころか大悪魔、大魔王、ラスボス級である。
 「女やったら、むっちゃタチ悪いビッチやで」
 「うじが女やったら、暗くてもっさいオタやろな」
 「・・・・おまえ、ほんまは言うてるほど俺のこと好きでもないし、尊敬もしてへんやろ」
 「正解、ファインプレイ!さすがですね宇治原さん」
 「くそ、なめとんのかこのちんちくりんは」
 京大は大阪府大の減らず口を自らの唇で封じた。それを機に二人とも黙りがちになり、抱きあい、散発的にキスを交わす。
 京大の長い指が、大阪府大の耳から頬、顎から首筋へと至る。相方の快感のツボを知り尽くしたその愛撫に、大阪府大は恍惚とする。乳首を摘ままれ、びくっと体が跳ね、声が洩れる。
 大阪府大は息をつき、ふと、甘い追憶に陥る。高校時代、授業でついて行けなかった所や、受験勉強で不確かな所を、いつも解説してもらっていた。直前までどんなに混乱していても、京大に教えてもらうと、縺れた糸がほどけるように、すっきりとわけがわかるのだ。あれだけ悩んでいたのが逆に不思議だ、という体験を何度もした。
 数学の公式や英語の構文を指し示す京大の指が、魔法使いのそれのように感じられた。憧れと尊敬と羨望と、そして、燃え盛るような欲望の入り交じった思いで、その整った指を眺めていたものだ。
 「おまえ、人の手元をじっと見んなや」
 両の親指と中指で乳首を挟み、人さし指で刺激しながら、京大がきまり悪そうに言う。
 「ええやんか。今更恥ずかしがることもないやろ」
 「わかった。そうやってよう観察しといて、俺が東京に行ってて会えへん間、オナニーする時に思い出そうと思ってるんやろ」
 「残念でした。おまえの方こそ、俺のきれいな顔にぶっかけるとこでも思い浮かべて、『菅ちゃん、菅ちゃん』って熱っぽく喘ぎもって、一人淋しくシコってるんやな。その間俺は、おまえのことなんか忘れて、もっとええ男としっぽり濡れさしてもら・・・・あ、こら、何すんねん」
 「このいけず」
 京大は笑って、大阪府大の両手首を掴んで布団に押さえつけた。左の乳首に吸いつく。火のような息をつきながら、周辺も含めて舌で大胆に舐め回し、時に歯を立てる。更に、右にも同じ行為を施す。
 「あ・・・・あ、ひゃっ」
 大阪府大は身悶え、京大の手を振り払い、首っ玉に齧りついてくる。俄に、峰不二子の如く百八十度態度を豹変させ、鼻にかかった甘え声で訴える。
 「嘘やってえ。俺が愛してるのはうじ一人やってえ。うじよりええ男は、世界中探したかっておらへんってえ」
 「どないしてほしいんや?」
 あらゆる面倒な手続きを省略することにして、京大は事務的に尋ねる。彼らしい合理的な思考である。逆だと思われがちだが、頭のいい人というのは基本的に、ものごとをシンプルに考えるものなのだ。
 大阪府大は、あどけない、とでも形容したくなるような顔をして、すっ、と爪先を伸ばし、無造作に京大の口元に突きつけた。
 「はい。ねぶって」
 「しばくぞ」
 言葉とは裏腹に、姫君でも扱うかのように恭しく大阪府大の足を手に取り、五本の指を口に含んでやるのだから、まるでガウタマ・シッダールタ(BC563頃~BC483頃)くらいに人間ができていると言わざるを得ない。もしかしたら、単に色ボケしているだけかも知れないが。
 大阪府大は上半身を起こし、布団に両手を突いた姿勢で、じっと京大の奉仕に身を任せている。指の間を丹念に舐めると、白い喉を反らせ、深い溜め息を洩らす。足の甲から踝を回って、膨ら脛、膝の裏、太腿へと、丁寧に舌と唇を這わせる。相方の鼓動と期待が高まっていくのが手に取るように感じられるが、まだ肝心なことはしてやらない。まるで何も目に入らないかのように、素知らぬふりで内股やふぐりや、後ろの秘めやかな部分を舐めていく。
 大阪府大が切羽詰まった声を上げる。血管を浮き上がらせて怒張した一物が、先端から透明な雫を滴らせつつ、京大の鼻先でびくり、と震える。そうなって初めて、京大も我慢しきれなくなり、愛しい相方の分身を喉の奥まで咥えこんでやる。大阪府大が京大の頭を掴んで引きつけ、腰を揺らす。霓裳羽衣の天女のような顔に、苦悶にも似た色が滲む。相方の名を呼び続ける唇は甘やかに湿り気を帯びて、雨に濡れた薔薇の花びらか、露の降りた朝摘みの苺か。
 「菅、立つで」
 京大は宣言して起立すると、子犬でも抱くように軽々と相方を抱え上げた。大阪府大の手足をそれぞれ首と腰に絡みつかせ、そのまま、深々と刺し貫く。
 一つになった影が、部屋の壁に激しく揺れ動く。二人の繋がった部分が淫猥な水音を立てる。大阪府大が悲鳴のような声を上げ、京大の肩に噛みつき、背に爪を喰いこませる。その柔らかい肌の感触を余す所なく貪り尽くし、ねとつく熱い乳粥を掻き回すようなえも言われぬ至上の快楽に、京大は彼らしい理性も英知もかなぐり捨て、獣じみた歓喜の雄叫びを上げる。
 「・・・・うーちゃん・・・・」
 二人して絶頂を極める瞬間、大阪府大は熱に浮かされたような目で京大を見つめる。がくり、と力を失い、滑り落ちかけた相方の体を辛うじて支え、結合を解いて布団に横たえた。相方の体から流れ出た自分の精液を拭ってやり、指で髪の乱れを梳いてやって、息を吹き返すのを待つ。
 程なく、長い睫を震わせて、大阪府大が目を開けた。
 照れくさそうに微笑みかける京大に向かい、一言。
 「なあ、ビーンズ入りのバニラアイス買うて来て」
 「ええ加減にせえ!」

ども、ありがとうございましたー。

Edit

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

ド邪道っぽいですが、本命は京大受です。また近い内に。

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