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46-435

オードリー 春×若

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |   芸/人 オー/ドリーの粕×和歌だモナー
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 過呼吸の話だって
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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若林は一体何をそんなにも恐れているのだろう。何がそんなにおまえを追い詰めるのだろう。俺にはそれが何なのか、はっきりとはわからない。もしかしたら良く考えたらわかるのかもしれないが素早く判断できるような力は生憎持ち合わせちゃいない。
だけどどうにかしたいと、そう思う気持ちは腐るほど持て余しているのに。

「…もしもし?若林?」
「…………、っ、ぅ…」
「おい、どうした。今どこにいるんだ。」
「……お、…まえんち、の……近く。」
夕方、若林から着信があった。通話を押しても声が聞こえない。苦しそうな息使いだけが聞こえて、暫くしてから途切れ途切れに声が届いた。ああまたよくない例のあれだとすぐに気づいた。
「おい、袋持ってるのか?」
小さく頷く声とがさごそとカバンの中を漁る音が聞こえた。同時に紙のかさついた音がしたのでとりあえず安心する。
過呼吸の発作自体が原因で死ぬことはない。けど、息ができないほど苦しくて、意識が遠くなり、手足が痺れて、胸が痛くなって、目まいがして。
そんな経験はしたことがない自分にだって容易に分かる。それがどれほどに怖い事だろうかと。
死ぬことはない、大丈夫、大丈夫。そう自分に何度も言い聞かせて袋を口にあて、そして息を吸い、息を吐く。
その瞬間、大丈夫だと思っている頭の片隅で、やっぱりこのまま死んでしまうんじゃないか、そんなことを思うんだ、と。いつだったか、そう若林が言っていたのを思い出して胸が痛くなった。
「とにかくゆっくりでいいから息を吸って吐くんだぞ。今そっちに行くからな。」
通話の状態のまま携帯を握りしめて、俺は支度もそこそこに家を出た。若林がここに来るときは大体あっちの道からだ。そう思ってその方向へ目を向けたら肉眼で確認できるほど近くにその姿があった。
苦しそうに体を屈めて蹲るその姿に、胸が痛くなる。どうしておまえばかりがそうなんだ。いつも思う。俺が代わってやれたらどんなにいいだろう。
「大丈夫か。」
「…うん、なんと、か。」

傍に駆け寄ると、若林の発作はだいぶ治まっていた。だけども肩を上下に揺らしながら荒い呼吸を繰り返している。その背中をゆっくりと擦ってやりながら、もう一度、大丈夫かと聞いた。
「もうちょっとでおまえんちだったんだけどな。」
そう言って小さく笑ったけれど、うっすらと額に滲んだ汗がさっきまでの苦しさを物語る。
過呼吸の発作の要因は精神的不安にあるという。かといって、何があったのかなんて聞いたところで答えてくれるような奴じゃないことは良く知っている。恐らく俺にそんなことは話してくれるわけがない。だけど何かがあったんだろうということぐらいわかる。
口には出さないからおまえは気づいていないのかもしれないけれど、俺だってそれくらいのことはわかるんだよ。ずっとおまえのことばかり気にかけているんだからあたりまえだ。
だけど、何もできない。結局今だって何もできない。こうして傍にいることしかできない。
「立てるか?」
「うん、平気。」
若林はゆっくりと立ちあがって、そして俺の顔をまじまじと見た。
「…」
「どうした?」
若林の顔は目がまん丸になっていて、口もぽかんとあいている。おまえは驚いた時、本当に面白いくらいにまんまるな顔になるな。というか何故おまえは今そんな顔をしているんだ。
「…おまえ、なんで泣いてんの。」
「は?」
「は?じゃねぇよ。なんだよ無自覚かよ。気持ち悪ぃな。」
若林は笑いながら俺の背中を何度も何度も叩いた。
そうか、俺は泣いてるのか。いや、泣いているつもりなんてまったくないんだが。おかしいな。

「馬鹿。おまえほんっと馬鹿だよな。」
「せっかく来てやったのにそういう言い草は聞き捨てならんな。」
「うっせぇよ。春日のくせに、来てやった、とか言ってんじゃねぇよ。」
なぁ、そうやって悪態ついているおまえがどうして泣きそうな顔をしてるんだ。
「若林。」
「なに。」
「すまなかった。」
「…なんだよ急に。」
「いや、なんでもない。」
過呼吸になるほど何かに追い詰められているおまえを、俺は気づいているのに何もできなかった。そんな自分がなんだか情けなかっただけだ。
「…おまえって、どこまでわかってんだろうな。」
若林はそう言いながらぎゅっと俺の腕を掴み、そして聞こえるか聞こえないかくらいの本当に小さな声で、ありがとな、とぽつり呟いた。

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