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20世紀少年 幼少ともだち×サダキヨ

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  └──────│×というより←かもしれない
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貞清が風邪をひいて学校を休んだ。
別にアイツが風邪をひこうが学校を休もうが、僕には関係の無いどうでもいい事だ。
しかし、今のこの状況は…
「……どうして僕がこんなことやらなくちゃならないんだ」
学校の帰り道、歩いていた僕は思わず心の声を口にした。
片手には学校で配られたチラシや宿題のプリント。
今日はたまたま遅くまで教室に残っていたら、担任の教師がこれを貞清の家まで
届けるようにと言ってきたのだ。“割りと家が近いから”という理由で。
全く冗談じゃない。こんなことなら、もっと早く帰っていればよかった…
心の中で愚痴をこぼしながらも歩みを進めていると、少し先に貞清の家が見えてきた。

―コンコン
「おい貞清、僕だ。入るぞ」
部屋のドアをノックし呼びかけるが、返事がない。
折角この僕が来てやったというのに。
イラつきながらドアを開けると部屋の真ん中で布団を敷いて眠っている貞清がいた。
まだ熱が収まっていないようで、額には濡れたタオルがのせられていて頬は赤く染まっている。
一瞬起こすべきかどうか迷ったが
「おい、起きろ」
そう言って貞清の頬をぺちぺちと叩いた。
「……ん…」
貞清は少し身じろぎしただけで、再びスースーと寝息を立て始めた。
コイツ、僕が呼んでるのに起きないつもりか……
「おい、起きろって言ってるだろ」
今度は両方の頬を両手で叩く。
「んぅ………あれ……“友達”……?」
やっと目が覚めたようだ。

しかし次の瞬間自分が、寝ている貞清の頬を
両手で包み込んでいるような体勢だということに気づき、慌てて手を離した。
「…どうして……ここにいるの?」
貞清はまだ寝ぼけているらしく、身体を起こすとぼんやりとした様子で訊いてくる。
「どうしても何も、これを届けに来てやったんだよ」
そう言って目の前にチラシとプリントを突きつけた。
すると貞清は驚いたような表情をして「え……?」と呟き僕を見た。
「なんだその顔は」
僕が届けに来たのがそんなに気に入らなかったっていうのか。
一層不機嫌そうな僕に焦ったのか、貞清はブンブンと首を振り
「ち、違うよ!…そ、その……まさか、持ってきてくれるなんて、思ってなかったから……」
そう言って目線を逸らした。
「は?」
「…今まで、誰も届けにきてくれなかったんだ。だから、嬉しくて……」
「……」
なんだコイツ。そんなことぐらいで喜ぶなんてバカじゃないの。
別に僕だって持ってきたくて持ってきた訳じゃないんだぞ。勘違いするなよ。
なんだかイライラしてきた僕は、持ってきた紙を貞清に乱暴に押し付けた。
「いいから早く受け取れよ」
「あ、うん……」
戸惑い気味に紙を受け取った貞清は、それを大事そうに枕元へと置いた。
「お前どうしてこんな時期に風邪なんかひいたんだよ」
「え…その…池に…落ちて……」
「……落とされたのか」
「…う、うん」
本当にバカだな。なんでそんな簡単に池に落とされたりするんだ。
その上風邪までひいて。
そんなだからいつまでたってもいじめられるんだ。

ふと窓の外を見ると、空は赤く日が暮れはじめていた。
時計の針は丁度4時30分を指していた。
「じゃあもう帰るからな」
立ち上がろうと腰を上げた瞬間、何かに引っ張られるような感覚を覚え
見下げると、貞清が僕の服の裾を片手で掴んでいた。
「……何の真似だ」
「あ………いや、その……ご、ごめん…」
僕がきつく睨むと、貞清は慌てて手を離し顔を赤くして俯いた。
何だよもう。気持ち悪いやつだな。
 そして、ドアノブに手をかけ部屋を出ようとした時
「―…待って!」
背後から貞清の切羽詰ったような声が聞こえてきた。
「……なんだよ」
振り向かずに言葉だけで返事をする。
すると、今にも消え入りそうな声で
「…ねぇ、もう少しだけ……ここに…いてくれる……?」
そう聞こえてきた。

…一体何を言ってるんだコイツは。
もうこの部屋には充分いたし、大体もう夕方なんだぞ。
帰って宿題もやらなくちゃいけない。
そもそもお前が僕に頼みごとをしようだなんて、自分の立場が分かっていないんじゃないのか。

そう言ってやろうと思い振り向いた瞬間、貞清と目が合った。

縋るような瞳。

熱のせいか潤んでいて、今にも涙が零れ落ちてきそうだ。

「―……」
言おうと思っていた言葉が詰まって出てこなかった。
何を動揺しているんだ僕は。しかも貞清なんか相手に。
もう早く帰ろう。
しかし、そんな意思とは反対に手はドアノブから離れ
気がつくと僕は
「…少しだけだからな」
そう口走っていた。
それを聞いた貞清は顔をほころばせ、嬉しそうな表情で小さく「うん…」と頷いた。

勘違いするなよ。
ただなんとなく気が変わっただけだからな。お前の為なんかじゃないぞ。
そう。ただ、なんとなく……―

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 | |                | |           ∧_∧ 激しくナンバリングがズレて申し訳ありませんでしたorz
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