Top/46-360

ヴォイス 羽井×哲平

「知らない人にはついて行くな」ネタです

半生ちょいエロ注意。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「言い訳ぐらいは聞いてやる」

 苛立ちが口調に出ないよう、最大限努力して抑えたつもりだったけど、押し殺したような声はよけいに撤兵をびびらせちまったみたいだった。

「あの……遺族の方だと思って、それで……」
「ついてってお茶したって?」
「で、でも、守秘義務は遵守しましたっ」
「バカ、そこじゃねーよ!」

 撤兵は一瞬肩をびくつかせると、いくらか弱々しくなった態度で、「じゃあどこですか」と呟いた。

 校内で撤兵に声を掛けた女は、逆ナンしたつもりだったらしい。だけど撤兵は遺族だと思い込んだまま、喫茶店に付き合った。
噛み合わない会話に女が疑問を感じたところで、亮介が通りかかった――と、こういうことらしい。

「おまえホントさあ、その思い込み激しいとこどうにかなんねぇの?」
「は、羽根井さんこそ、僕の話もっとちゃんと聞いてくださいっ」

 撤兵は視線をさまよわせてから、ためらいがちに俺を見た。目で「何」と問いかけると、またすこしうつむいた。

「謝らなくちゃって思ってたのに」

 かすれる声で。
なんなんだよ。お前、なんでそんなに俺のこと好きなの。

「ちょっ、ちょっと羽根井さんっ。聞いてるんですかっ」
「聞こえてる」
「……あ、あの」

 ベッドに腰かけたまま、正面に立ってた撤兵を膝の間に引き寄せた。顔を上げて撤兵とキスするのはなんだか新鮮だった。
 撤兵の薄い体横たえて、その腰をまたいで優位な位置を確保すると、必死な様子で腕をつかまれた。

「は、羽根井さ……」
「なに。まだなんかあんの」
「まだ、許してもらって、ない、です」
「……これから許す」

 撤兵は目を丸くして、そのくせすこし嬉しそうに、俺の首に手をまわした。

「あ、んん……」

 痛めつけるための行為じゃないのに、撤兵が涙をこぼす。
俺にはどうしようもなくて、だけどそうさせてるのは俺で。
 ゆるやかに頬を伝う雫をひたりと舐めたら、撤兵の伏せたまつ毛が震えた。

「撤兵」

 名前を呼ぶ声が、我ながら優しくて聞き慣れない。
そして撤兵は、その声に気だるげにまぶたを開く。こんなときも律儀な性格がいとしい。

「泣くなよ」
「ぁ、だめ、羽根井さ……ッ」

 つながった部分を労るつもりで撫でたら、俺の下で撤兵が跳ねた。
 ぐっと顔を近づけて、鼻先が触れる距離で、困った顔をする撤兵がかわいくて思わず笑ってしまう。

「これ、好き?」
「ちが、っひ……、やです、羽根井さんっ……あ、ン」
「撤兵」
「は、はい……?」
「撤兵、キスして」
「え……っ」

 にやけそうなのをこらえて、戸惑う撤兵に「はやく」と促すと、いよいよ泣き出しそうな表情をする。でも今日は勘弁してやらない。

「そしたら許してやるよ」

 状況と撤兵の性格を逆手にとる。

 俺ってこんなにずるかったっけ?
全部が俺のものじゃないと気にくわない。撤兵が俺を好きじゃなきゃ嫌だ。
 こんな気持ちを知らなかった。

 自分の支配欲に苦笑していたら、撤兵がおずおずと唇をくっつけてきた。舌は入れないらしい。撤兵の唇を舐める。

 腰を深く入れると、撤兵が顎をのけぞらせた。その喉に噛みつくように歯を立てる。
いじめるみたいに奥の奥まで突き上げると、眉をきつくひそめて、すがるみたいに俺の肩を掴んだ。

 背中に腕を回して抱きしめたら、耳元で「すきです」と囁かれた。

 ただの逆ナン女に、ここまで焦らされる。ただのオタクにこんなに翻弄される。

 行き場のない気持ちが小さいガラスケースにこもって、くもって、なのに割れない。

「は、羽根井さん……あ、あ」
「ん?」
「ぁあ、っふ、羽根井さん、……もっと、……」

 ――割りたくない。

「ちょっとちょっとちょっと、撤兵、目ぇ腫れてね?」
「あ、いやこれは」
「羽根井くん!撤兵にお仕置きしたでしょ!」
「ばっ…してねーよ!」
「じゃあどうして?どうして撤兵の目が腫れるの?」
「だぁかぁらぁ、撤兵がもっとって……」
「わーー!!!言わないでくださいっ!」

「……撤兵くんは愛されてるのね……。」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

ちょっと計算ミスで8にならなかったです、すいません!
このあとみんなでオタク宅であの格言を書いたんだと思います。


このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP