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マリオ&ルイージRPG3 クッパ×マリオ

世界的に有名な髭兄弟のゲームから、亀王×赤兄です
エロなし・片思い風味
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                     |  鞠男&類二RPG3のネタバレです!
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|   未クリアの方はご注意ください
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 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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僕には自慢の兄がいる。
優しくて勇敢で、どんな苦境にも挫けることのない明るい性格の兄さんは、
国じゅうの皆から慕われ頼りにされている、文字どおりのヒーローだ。
僕はいつも兄さんについていくのが精一杯で、それでも兄さんは泣き虫で臆病者の僕に笑顔を向ける。
「さあ行こう、類二!」
そう言ってあたたかな手を差し伸べてくれるのだ。
強くて優しい、どんな敵にも負けない兄さん。
でも僕は知っている。兄さんにもたったひとつ、叶えられない望みがあるということを。

今回キノ子王国と僕たち兄弟を見舞った災難は、今まで体験してきた数々の冒険に比べても
かなりの大事件となったけれど、兄さんはちっとも苦にしていないように見えた。
それどころか、こう言っては不謹慎かもしれないけど、いまの僕たちの置かれている状況を
楽しんでいるというか、少し浮かれているように僕には感じられた。
もちろん兄さんはいつだって明るさを失うことはないし、僕がそう思うのは兄さんの想いを
知っているからなのかもしれない。
僕たちはいま、兄さんの想い人、苦ッ葉の身体の中に吸い込まれ、その体内を探索していた。
今回の騒動のすべての元凶である外羅子ビッツの野望を阻止するためとはいえ、
苦ッ葉の体内と外の世界を行ったり来たりしなければならない今度の旅はなかなかハードだ。
ましてや苦ッ葉の体内がこんな複雑な迷宮になってたり、訳のわからない敵がわんさか
いたりするんだから尚更だ。でも兄さんは楽しそうだ。……と僕は思う。
やっぱり好きな人の近くに――というかそのものズバリ中にいるんだけど――
いられるというのは嬉しくなるものなんだろうか。
でもそれが兄さんにとっていいことだったのかはわからない。
むしろ苦ッ葉の体内に吸い込まれなければよかったのにと僕は思わずにいられない。
それは苦ッ葉の記憶倉庫での出来事だった。

記憶倉庫の番人は僕たちに苦ッ葉の記憶のメモリーを見せながら言った。
「これが一番大事にしまわれている記憶です」
そこには僕たちもよく知っている、美しくて聡明な女性の笑顔があった。
そりゃ確かに苦ッ葉が桃姫に執着しているのは知ってたけど、でもあいつがこんなふうに
彼女のことを大切に思っているなんて……僕は知らなかった。
肉料理と同列に並べているあたり苦ッ葉らしいと言えるけど、あいつにとって彼女が
とても大切な存在なんだってことは僕にもよくわかった。
兄さん。
僕は兄さんの顔をそっと盗み見た。
兄さんは映し出された苦ッ葉の記憶、桃姫の美しい姿をじっと見上げていた。
その横顔にはなんの表情も浮かんでなかったけど、
それが却って兄さんの心の内を表しているようで、僕は胸が痛んだ。

昔、兄さんときれいな星空を見たことがある。
王国の外れにある僕たち兄弟の気に入りの丘の上で、兄さんとふたり、満天の星を見上げた。
その日の夜空は本当に、滅多に見たことがないほどきれいで、僕が言葉も忘れて見入っていると
不意に兄さんは言った。
「……皆にも見せてあげたいね」
そのときの兄さんの口調と表情で、僕は兄さんがあいつのことを考えているのだとわかった。
僕は兄さんの望みを知っている。
こんなふうに星でも海でも、きれいなものをあいつと一緒に見て、それを台無しにしたり
独り占めしたりしようなんて思わないで、一緒にきれいだと思ってほしい、ただそれだけなんだ。
ただそれだけのことが、ずっと叶わないでいる。
しかも、そのうえに自分じゃない他の人を大切にしているのを見せつけられるだなんてあんまりだ。
記憶倉庫での闘いが終わった後、僕があんまりしょげた顔をしていたのか、
兄さんが寄ってきてイエロー星に聞こえないようにそっとささやいた。
「僕は大丈夫だよ。……ありがとう、類二」

それからしばらく経ち、最後の闘いも終わって、キノ子王国には平和が戻った。
外羅子ビッツの改造やら闘いのせいやらで桃城も住民総出で修復中で、
すべてが元通りというわけにはいかなかったけれど、皆病気も治ったし、
力を合わせればすぐに元の王国の姿になるだろう。
そんなある日桃姫が僕らを呼んでこう言った。
「皆で苦ッ葉にお見舞いのケーキを焼こうと思うんだけどどうかしら?」
心根の優しい姫らしい提案で、僕は一も二もなく賛成した。今度の件では苦ッ葉も結果的にだけど
外羅子ビッツをキノ子王国から追い払うのに役に立ってくれたのだ。
それに対するお礼の意味もあるのだろう。
「とてもいい考えだと思うよ。兄さんも一緒にケーキ作ろうよ」
僕が言うと、兄さんも笑って頷いた。
そして皆で焼いた大きなケーキを国旗ーとイエロー星に苦ッ葉城まで届けてもらった。
苦ッ葉はきっと感謝なんかしないだろうし、あんなに大きなケーキでも碌に味わいもせずに
ひとくちで食べてしまうんだろうけど、それでもそれを食べるとき、ケーキに込められた
兄さんの想いを少しでもあいつが感じ取ってくれればいいと、僕はそう願った。

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 | |                | |               超鞠男の話は初めて書いたので
 | | □ STOP.       | |               色々とすみません
 | |                | |           ∧_∧  お目汚し失礼しました
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) 
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

  • マリオ&ルイージ -- 2012-09-19 (水) 20:38:40
  • マリオ -- 2012-09-19 (水) 20:38:55

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