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野球 埼玉西武ライオンズ1411

シ一ズンオフのコネタに萌えます。
14が髪をきったあたりの話で。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

党首会前に、幹事だったし一発びしっと髪を切った。
秋口にも切ったけれど、多分今年はもうこれで終わりだ。寒さが厳しくなって
みんな眠る。髪もあまり伸びなくなる。
お疲れ様でした!と乾杯!のあと、可愛い可愛いその王子様がふと、じーっと
こっちを見ているのに気づいて、斧寺は襟足のあたりがやたらすうすうと落ち
着かなかった。もう店の中はすっかり暖房で温まっていて、無くなった髪の
たいしたことない温みなど気にしてもいなかったのに。
酔いは先に頬に来る。あったまって笑い上戸になっていたが、ふとぐるり周りを
見回したときに(幹事だからね)また時折ぱっと、その目を伏せる彼の気配を
感じる。
悪い気分じゃないが、落ち着かない。そんな変ななりだろうかと不安になる。
げらげら笑って絡む先輩を、常に冷静な後輩に押し付けて(でも耳は赤い)
斧寺は壁際に寄った。
もうビールから日本酒に移行した奴もいて、鍋から立ち上る湯気がほんのり香る。

ぐつぐつ好ましい音もする。よってたかって鍋をつまむ机と、こんな席まで例の
ゲーム機を持ち込んで盛り上がっている机との間を、斧寺はその大きなからだを
縮めて渡る。
そのままそろそろと、別の先輩に可愛がられている彼のそばに移動。畳をする
する音無く滑り、不意に差し出されたビール瓶に彼は言葉無くきょとんとした
顔でこちらを見た。
ほろ酔いか、温まったせいか、切れ長の目が少し赤くてゆるくなっている。
「お疲れ、騎士くん」
「あ、はーい」
「まま、一杯」
「え、もう俺結構飲んでんですよー」
固いこと無しでと笑えば、ふにゃんと顔が緩んだ。人を油断させるような笑顔が、
騎士は得意だ。
さっきからの視線を思い返してみる。そして騎士の襟足を見ると、伸びたまま
ぴよぴよと、好きな方向にはねている。
その感触を、斧寺は知っている。濡れたときの柔らかさやら、どうやって触れると
どういう顔をするかも。
「んじゃ、斧寺さんも」
「いやそれよりさ」
「はい?」
「俺なんか、変?」
「え」
さっきから見てたでしょ、変な気分だったよーと照れ隠しもあってぼそぼそ呟くと、
岸は一心不乱に鍋をつつきだした。白菜ばかり拾っている。

ただでさえ細いんだから、もっと肉も食え。
ぐつぐつの鍋と湯気を見ているようで、こっちを意識しているのはわかっている。
騎士はそう、照れるとそう。追い詰めれば見つめるくせに、それまではあまり声も
視線も寄越してくれないタイプだ。そこがもどかしくもあり、たまらなくもあり。
耳とうなじが見える。
ハイネックのシャツのせいで、だから襟足は余計にはねている。
「髪、切ったんすね」
ぼんやりそれに夢中になっていたら、白菜収集を終わった騎士が、今度は手の中の
小鉢のそれを見ながら言う。
誰かがひときわ大きな声で笑っていた。斧寺は小さく答える。
「え、うん」
「長くても良いのに」
「え」
何でもないです、と騎士の呟き。箸を付けるでなく、それを弄って細かくしている。
自分も変に緊張して、とりあえずその辺りにあった誰かのコップを拝借した。
手酌で一杯。
「また岩先さん?」
半分ほど飲んだところだ、視線だけをそちらに返した。
「俺は短くても、長くてもいいです」
ちらりこちらを見て、騎士はふいっと鍋を見た。ぎゃー!誰かの断末魔が聞こえる。
多分あのゲームで最下位が決定した瞬間なのだろう。

夏場のことだ。伸びた髪を鬱陶しいけどどうしたものかと思っていたとき、短いほうが
似合ってるとその後輩に言われて、きりが良いかと短くしたことがある。まあ奴に
言われたところで嬉しくもないけど、とは言っていたが、それでもそのほうが好きと
言われたので、悪い気持ちはしなかった。
多分今回のそれを、騎士は同じことの繰り返しかと聞いているのだろう。仲のよいその
後輩と、連れ立ってここまでやってきたのも知っていることだし。
しかしそれはそれで、どうしてこう気まずいというか、変な空気になるんだろうと
斧寺は弱った。
二人っきりなら誠心誠意質問も受け付けるんだが、こう間が悪いというか何と言うか。
「だから」
不意に騎士がぽつんと繋いだ。相変わらず白菜入りの小鉢を大事そうにもってちょこん
と座って、こちらを見ない。
「今度切るとき、は俺に言わせて下さい」
「いやあの、騎士くん、別に今回は自分で決めて」
「一回くらい言わせて下さい」
「…んん」
「岩先さんばっか、ずるいじゃないですか」
言うなりばっと、先ほど注いだコップの残りをみな空けた。斧寺がぽかんとするくらい、
見事な一気だ。

「騎士くん」
「っふ、んですか」
「いや、可愛いなと」
「何すか、それは」
そろっと、一瞬だけハイネックの後ろ、飛んだ襟足に触れた。少しだけ騎士の肩が跳ねる。
罰ゲームのコールと爆笑の声が聞こえていた。あちらはあちらで、誰かが一気飲みにのせ
られている。
酔いと温みで、頬はぽうっとしていた。自分も彼も。
これ以上は触れないよと、小さく言う。そろそろとそれを弄ぶ。
本当にずるいな、と言う声が聞こえた。誰に対してなのか、聞くのは止めておいた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
寒いとこう、あったかい気分のがいいですよね
ナンバリングはミス連続です、すみませんでした

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