オリジナル オサレ小説
更新日: 2011-01-12 (水) 00:16:56
オリジナル。いわゆるオサレ小説。はじめて書いてみたら意味不明だよ!
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
式、代数、x、y、幾何学的、ルート、マイナス、虚数、3じゅうに、i、二乗、ひゃく37、236ぶんの……、
ころころころがる。文字がころがる。
ゆらぁり溶けて、とけて、融けて、
(解けない!)
今日やったばっかりのとこ。しっかりノートに記入もしてた。浅沼先生は指がきれい、で、しろいチョークにしろい指。X=iの二乗マイナス13きゅう、よって……。すらすら文字が生まれる。右下がりの四角い列。おれは見ていた。たぶん観ていた。ちゃんと、きっと。
ぱちん!
視界が弾ける。うん、違う。電気がついた。蛍光灯だ。8本のしろいひかり。
「実浦、まだいたの?」
まえ、の、ドア。
スイッチの基盤に指をひろげて、まぶしいみたいに目を細くする。
しろい指。ほそくて、ながい、きれいな指。
「ミヤ。まだいたの?」
「電気、点けてないから、びっくりした」
「うん、忘れてた」
教室の灯りは点けていい。点けるのがいい。逆はだめ、うちはだめ。いつも忘れる。わすれてじたいをわるく、する、おれ。
(だめだ、こんなの、)
「生徒会があったんだ」
云って、指が動く。ミヤと一緒に、動く。指が。こっちに。
「実浦はなにやってたの、」
おれ、ノート、閉じる。ⅡBの問題集。あしたまでのお勉強。やらなきゃいけない。はやく、早く、速く。
「ああ、浅沼先生の課題か」
しろい指が、おれの前でゆうらり揺れる。るーと「-」いち、これをiに置き換えると、……ぶつぶつ、指がなぞる。
「実浦は、いつも放課後に課題をして帰るね」
「うん、うちではできないから」
「……うん、でも、帰りが遅くなると怒られない?」
「それは大丈夫なんだよ」
(……いつ、も?)
ミヤは目もきれいだ。ぐにゃりとけそうな水晶体。茶色の虹彩に、すこし、ミズイロ。コンタクトレンズのふちが、まるくまるく、覆う。しろい指がうすい膜を剥がすんだろう、か。やわらかなやわらかな眼球に指を突いて。やさしく? 長い、指が。
(いつも、?)
「ミヤ、は。いつもおれを見てるよね」
わらう。なみだのたまる膨らみに、うすく小さなしわがひとつ。ちいさなちいさな変化。でもわかる、ミヤはきれいだから、わかる。
「バレてたんだ」
「わかるよ。ミヤは、きれいだから」
「うん?」
「ときどき、思うんだ。ミヤがいいなって」
「俺はいつも、思う」
「違うね」
「違うの?」
「違うよ」
しろくてながい指はつめたい。きれいなものはつめたい。雪の欠片、夏の湖、おかあさんの部屋、綺麗は冷たい。ミヤの指。つめたい指。頬をなぞる。人差し指いっぽん。するするするするするする。
「それ、ⅡBの問題集。俺がやってあげようか」
「え?」
「実浦は数字が難しそうだから」
「だって、ようこ先生が」
「読まなくてもいいんだよ、大丈夫」
そうなのかな。ようこ先生、困るって。
『バスや電車に乗――――』
(いらない)
『――――お買い物の計』
(いらないいらない)
『となになったらあなたはき』
(いらない!)
「そう、ミヤ、やってくれるの?」
「実浦には困難だろう?」
「しゅうとくはこんなんだ」
「うん、だから」
ミヤがわらう。くちびるがあがる。ミヤはくちびるもきれいだ。綺麗は冷たい。くちびるも冷たい、か? どうだろう、どうなんだろう。
「そのかわり、ね、実浦、」
揺れる。しろい指が、ふらぁり。おれのあごがすうとうえをむいた。ミヤの目はきれいだ。透明なちゃいろにうすいミズイロの膜。黒い瞳の奥に細い神経の糸が設置され接続され右脳にはおれの形左脳にはおれの情報を送信し受信する。
(あ、触れ、る)
「俺と付き合ってよ」
『宿題との交換条件』
綺麗は冷たい。つめたいくちびるのくちづけにおれは甘んじる。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
頭悪い子になってしまう不思議!改行が鬼すぎる。
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