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未来の話

07単車乗り映画No3、当然見てないので全て捏造。スイマセン。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

やたらパーツの噛み合わせの悪いキスをして。
ゆっくりヤツの体をベッドに横たえる。
前と何にも変わらねえ。正直、今回は無理だと思っていたから、ヤツが俺の部屋を訪ねて来た時にはかなり驚いた。

「髪、伸びたな」
「ちょっと無精しちゃって」
「少し男臭くなったか」
「する気なくした?」
「んなわけねえだろ」

ふふふ、と笑う唇にもう一度キスを落としながら、じわじわと下半身を探る。
たいして触ってねえのにソコはもうキツそうで、ちょっと遊んでやったらあっけなく吐き出しやがった。
イく顔見て落ち着いたから、もうやめるか、と聞いたら、なんで、と不審そうな顔をする。んじゃ、遠慮なく。
けど、なんだこれ、ずいぶん固くて慣らすの大変じゃねえか。

「・・・・ねえ、ひょっとして、いじわるしてる?」
はあっ?何言ってんだ。こっちの苦労もしらねえで。
「バカ、痛くされてえのかよ」
「僕なら大丈夫だから。早く」
「煽んなこのやろう」
「・・・・はやく・・・・」

おい、そんな顔すんな。こっちの我慢も限度があるんだ。舌打ちしながら、まだ充分に慣れてない場所に無理矢理ねじ込むと、
「あうっ」
案の定痛そうに顔を歪めてのけぞった。
「ほら言わんこっちゃない。止めるか?抜くか?」
「だいじょうぶ、だって、いったじゃないか。ぼくのことなんて、どうでもいいよ、心配しないで・・・う・・・・」

一瞬すげえ嫌なこと聞いた気がしたが、とりあえず目の前の体が欲しくてしかたない俺は、知らない振りをして勝手知ったる場所を蹂躙した。
へっ、まだしっかり覚えてるぜ。狙った反応がいちいち的確に帰ってきて、俺も自然と盛り上がっちまう。いけねえ、壊さねえようにしねえと。
それにしても、今日はずいぶんと素直だな。前はもっと恥じらいってもんがあったのによ。
こっちの限界が来て、ヤツの前をゆるりと撫でると、震えながら俺と同時に達した。あーあ、あちこちベッタベタだぜ。

違ったのは、後だった。
いつもは終わるとフワンと幸せそうな顔してたのに、今日のその伏せた目はなんだよ。体を固くして、なにじっと考えてやがる。
「おい」
沈黙に耐えられなくなって、俺から口を開いた。
「なんか言いたいことがあるなら、言やあいいじゃねえか」
「・・・僕の奥さん、見た?」
ああ、そこか。ようやく今気がつく俺も、とろいっちゃあとろい。

「いいや。興味もねえし」
「そう」
「りょうたろう、あのな」
「モモ、好きだ」
「へっ?」
「僕は君が好きだ。なのにどうして・・・・」
こいつの涙を見るのも久しぶりだ。弱虫に見えるが、アノ最中以外は、実はこいつはめったに泣かない。
後から後から溢れる涙の雫を指でそっとすくって舐めてみたら、塩っぱくて苦い味がした。
なんであの時、俺は自分を抑えることができなかったのか。今でも夢に見ちゃ、うなされる。
自分のことを棚に上げて、他人のことばかり気遣うこいつが煩くて、あの時思わずキスで会話を止めた。
そして、嫌がるこいつを押し倒して・・・・覚えているのは、頭がゆだるほど気持ちよかったことと、後で死ぬほど後悔したこと。
同性で、しかも人以外のものに初めて抱かれて、犬みてえに頑固で誠実なこいつが苦しむのは、分かりきったことだったじゃねえか。

「おめえはこれまで変身して戦って、何を勉強したんだよ。時間が経てば、気持ちなんて変わるんだ。変わらなきゃやっていけねえ」
「だって」
「それに、好きなんて簡単に言うが、それは初めての相手に懐いてるだけじゃねえのか?ペットみてえによ。もっと回りを見やがれ。
 これだから子供は嫌なんだよ」
「違う」
「違わねえ。第一な、俺の相手がおめえだけだと思うなよ」
「え?」
ヤツの目がすっと細くなる。俺の嘘は、いつもこいつには一発でバレちまうんだ。
「なんだその目は。こ、こう見えてもなぁ、行くところに行きゃあ俺ぁすげえモテモテなんだぜ」
「・・・わかったわかった」
「ハナっから信じてねえなっ、このヤロウ!」
頭をはたく振りをしたら、ヤツの表情がふっとほどけた。それそれ、そうこなくちゃ。
ヤツの視線が天井を見つめてさまよう。そして、諦めたように目を閉じると、息を大きく吐いた。
「モモ、ごめんね」
「なにが?」
「・・・・僕が、誰かを幸せにできると思う?」
「そいつは、俺が保証する」
「ありがとう。これで、最後かな」
「ああ、最後だな」
「ごめん、もうちょっとだけ」

両手で目を隠して、良太郎は小さく嗚咽を漏らす。
俺は泣かない。大人だから。いつかの未来で、こいつが幸せなら、それでいいさ、と自分に言い聞かせて。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
ああすっきりした。


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