ナインティナイン
更新日: 2011-05-02 (月) 18:07:36
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| __________ | イミなしオチなしの100ー1パロモナ
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なんだかイキオイで買ってしまったサーモンピンクのトレーナー。
マネージャーと空き時間に適当に店にはいったら店員さんに話し掛けられて
変にパニックになって思わず買ってしまったものだ。
レジに持っていったら予想の倍の値段で驚いたけど。
「最近、こんなん流行ってるんですよ」って言い包められてだな。
早く店を出たくって急いで会計して車に戻ったっけ。
「せっかく、買ったんやしなぁ…一回くらい袖通しとこ」
新品のトレーナーのパリっとした感じにちょっと違和感を感じつつ
車をとばして、ラジオの収録へ。
「…おはようございまっすー…」
低く挨拶して楽屋に向かう。相方はまだきてないようだ。
「あれ、丘村さん、なんかかわいいー!」
スタッフの女の子に早速トレーナーをいじられた。
「似合う!それどこのですかー?」なんて。悪い気はしないけども。
ってごっつい顔ゆるんでるやん。俺。ピンク、結構いけるなー。なんて。
早速喫煙室に向かって一服しにいく。ちょっといつもよりも少し足取りが軽い
俺の背中にむかって「うーーーわ…」と聞き慣れた溜息が聞こえた。
なんやねんな。いきなり。
「谷部さんやんか。なに…」
と文句を言おうとして振り向くと、全く同じサーモンピンクのシャツを着た相方が
苦虫を噛み潰したような顔で立っていた。
「うわわわわーーーー」と俺も言うしか無い。
「あきませんやん。今どきーーー。ごっつ恥ずかしいわ!」
勘弁してくださいよー。と谷部は大袈裟に手で顔を覆った。
微妙にペアルック…。
重い現実が二人の間にのしかかった。
「あんたもチャラ男の仲間入りかい…」
そういって谷部は居心地が悪そうにした。
廊下を横切る人全てが俺達をみてクスクスと笑いを堪えるように下をむいて
早足で行ってしまう。
誰か!助けて下さい!なんてスベったギャグを思い出したりして。
「なんでお前、ピンク着て来たんよ。俺がこの前注意したがな」
「あんたこそ、ピンクなんて持ってたん?」
「この前買ってん。……今笑ったやろ!」
「ピンク着るような人やったかな…」
「三十路過ぎたら何色だって着るがな」
微妙に胸を張った俺を見下ろして「しかし見事なくらい似合うてないでー」と
アハハ!と谷部は笑った。
こいつ…。なぜか微妙にショックを受けてしまった。
谷部の足を思いきし踏み付けてやると、俺は「ほなさいなら」と吐き捨てて歩き出した。
痛い痛い。ううう…。と谷部の悲鳴が聞こえたが、完全に無視。
しかし、遠く離れた頃。
「丘村さーーーーん!」
と大きな声で呼ばれて、振り向くと。谷部は両手を頭の上で○に結んで。
「女のコみたいで可愛いっすよー!似合おうてますよーー!胸キュンですよー!」
とフロア中に響き渡る大声で叫んだ。
はあ!?
俺の顔がみるみるユデダコのようになっていくのを確認すると。
嬉しそうに笑って楽屋の方に走り去っていった。
まさにやーいやーい!照れてやんの!と聞こえてきそうな笑顔だった。
あのガキャあ…。ほんまにアホなったんとちゃうかな…。あんな30代嫌やで俺は。
うっわ。顔あつーーー。
そしてその数分後、喫煙室には全身ピンク色のちっちゃいおっさんが
難しい顔でタバコを吸っていたのでした。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ お粗末様でした
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