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三味腺屋×カザリ職人

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                    | 三味腺屋×カザリ職人モナ
                    | (さらに伏字にしました)
                    |
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄| 実は絡みがありそうでないんだよね、この二人。 
 | |                | |            \
 | | |> 再生.        | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧  エチアルヨー
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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本編で悪夢に魘される三味腺屋があまりにセクスィなので、隣にカザリ職人を置いてみました。

首に幾重にも巻きつく縄。けたたましく鳴り続ける呼子笛。
周りを取り囲む御用提灯の数はどんどん増えていく。
「見つけたぞ、死事人!」
「御用だ!御用だ!」
ああやかましい。そんなに喚かなくたって逃げやしない。いつかはこうなる裏稼業の身だ、
覚悟ならとっくにできている。この頭を落とされたなら、せいぜい笑って晒されてやるさ。
『有事、おい有事』
馬鹿な、どこから呼んでやがる。さっさと逃げろ。すぐにでもここから、江戸から離れろ。
身軽なお前なら逃げ切れる。上方でもどこでも早く行っちまえ。
『おい、どうしたんだ』
俺に構ってねえで早く行け。――――――お前の晒し首なんざ、死んでも見たかねえ。

「おい!有事!」
跳ね起きた瞬間、何かを叫んだ気がした。すぐには呼吸が整わず、混乱した頭を落ち着けようと
繰り返し息をつく。身体は冷たい汗でぐっしょりと濡れ、小刻みの震えが止まらない。
有事は縄の感触がまだ生々しく残る首に無意識に手をやった。
「…どうした?」
すぐ横で静かに問う声がする。ゆっくりと目をやると、暗闇にもわかる大きな目が見つめてくる。
捕縛された自分を何度も呼んでいた声の主を見とめ、有事は大きく息をついた。
「何でもねえよ」
億劫げに立ち上がり、土間へ足を向けた。柄杓の水を一気に飲み干すとようやく気持ちが鎮まってくる。
自分の家、いつもの部屋、いつもの夜。少しだけ違うのは、隣にいる一人の存在。
「お前ェでも、夢見ることあるんだな」
振り返れば貸してやった浴衣姿でヒデが立っている。
「随分じゃねえか」
有事はわざと明るく言い返して手ぬぐいを絞り、汗に濡れた身体を拭いた。
気遣わしげな目をしながらも、ヒデはそれ以上は何も言わなかった。
まだ夜は明けない。鳥の声も聞こえない闇夜が障子の向こうに広がる。
目を灼く御用提灯が瞼をかすめ、有事はひとつ頭を振って火箸を手に取った。
「一杯やるか」
戸棚から取り出した銚子を振ってみせる。ヒデは僅かに微笑んで頷いた。

熱めの燗をつけた酒がゆっくりと喉を降りていく。嫌な夢を追い払うには丁度いい。
二人は黙ったまま何度か杯を空けた。行灯の柔らかい明かりが穏やかに揺れている。
「降ってきやがった」
ヒデが外に目をやって立ち上がった。長い指が障子を開けると、ひやりと湿った空気が頬を撫でる。
雨が地面をさわさわと叩く音は嫌いではない。肴には丁度いいとさらに一杯注ごうとして、
ふと有事の目にヒデの崩れた襟元と細い足首が映った。
ぼんやりと雨を見つめ続ける目はどこか虚ろで、有事は思わず右手を掴んでいた。
ぴく、と肩が震え、黒い目に生気が戻る。
それに安堵している自分が面白くなく、障子を少々乱暴に閉めてヒデを引き寄せた。
「どうした?」
不思議そうに尋ねる表情から目を逸らし、有事は無言のままヒデの腕を引いて座らせた。
軽い力で肩を押せば、細い身体は簡単に布団へ身を投げ出した。言葉を交わすこともなく
視線だけが絡み合う。ヒデは抵抗も見せず浴衣がはだけられていくのに任せていた。
薄いがしっかりと鍛えられた身体が陰影をつけて浮かび上がり、その曲線がやけに艶めいて
目を離せなくなる。吸い寄せられるように指を滑らせ、唇がその後を追った。
「ん…」
仔猫のような声が漏れて、しっとりと熱い肌に震えが走った。

胸から鎖骨を執拗に愛撫する舌がやがて唇を捕らえ、静かに重なり合う。
温かい唇はひどく落ち着ける気がして、有事は何度も穏やかにつついては味わった。
昨夜の情事のまま下着をつけていないのはわかっている。遠慮なく浴衣を取り払い、
長く伸びた脚を抱え上げた。以前、接待を受けた料理屋でこっそり潤滑薬を渡してきた芸者も、
まさか男相手に役立っているとは思うまい。丁寧に後孔を緩めながら再び全身を弄った。
耳元をくすぐる甘い声にぞくぞくする。
「…うッ…ん…あ、あっ…!」
身体を繋げるその瞬間にヒデが顔を背けようとするのを、有事はいつも許さなかった。
両手で頬を包んで捕らえて、その表情をじっと見つめる。
「…ッは…っ」
入り込んでくる熱塊の生々しさに耐える顔が気に入っていた。
目をきつく閉じて浅い呼吸を繰り返し、やがて潤んだ目を薄く開けてこちらを見上げてくる。
負けじと睨み返しているつもりだろうが、そんなに蕩けた目で見られたって
歯止めが利かなくなるだけなのが分かっているのかいないのか。
もっといい顔をするか試してみたくてわざとゆっくり突いてやると、堪らない表情で身を捩る。
こんなヒデを知っているのは自分と、あともう一人。
奴が相手のときはどんな顔をするのだろうと、有事は他人事のように考えていた。
絶頂が近づき、首にすがりつくヒデがはしたなく腰を動かして誘う。ヒデの中の凶器が熔かされそうに熱い。
いつかあの高めの声で恥ずかしい要求を言わせてみたいと企んでいるが、言葉少なにねだられて
結局陥落しているのは有事のほうだ。
直前で引き抜くと小さな悲鳴が耳を突いた。飛び散った欲望に汚された身体が力を失って弛緩する。
その完全に無防備な姿を見るのも好きだということは、まだヒデに知られていない。

「止みそうにねえな」
静かな雨はそれ以上激しくもならず、また弱まることもなく降り続いている。
「厄介だな。雨ん中を簪注文に来る客もいねえし、露天も出せねえから参るぜ」
むき出しの脚を投げ出した悩ましい姿で「そろそろ問屋に行かないと銀が足りねえ」
などと呑気に呟く姿に有事は苦笑した。事後にしてはなんとも色気のない会話である。
部屋にはまだ色濃く余韻が残っているというのに、あれだけ乱れて自分を翻弄した張本人は
いつもの仔犬のような表情に戻っている。有事は寝そべったまま、隣で半身を起こすヒデの腰に腕を回した。
「なんだよ」
不意に力強く引き寄せられ、ヒデは驚いたように有事を見た。
「もう疲れたんだけどよ」
「ばぁか、もうお終えだ」
それきり有事もヒデも口を開かなかった。互いの体温が心地よくてそのまま静かに時間が流れた。
単調な雨音は聞いていると引き込まれそうになる。気を抜いていると、余計なことまで口走りそうになる。
例えば何故こんな関係を続けているのか、とか。
「お前ェも、女に不自由しねえくせに酔狂なことするよな」
有事の心の内を見透かしたように、ヒデが呟いた。
「抱き心地が悪くねえからな」
「へえ」
頭上でくすくす笑う声に、有事は片手でさらにヒデを引き寄せ、強引に自分の傍へ引っ張り込んだ。
「おい…」
「黙ってろ」
もやもやした感情を追い払おうと癖っ毛の頭を抱え込む。
「痛えよ」
小さな抗議の声が上がるのを無視してじっと黙り込んだ。

どれだけ言い訳しようと、抱いている間はどうしようもなくヒデに溺れている。
いつもの朴訥とした少年のような風情を知っているからこそ、
囚われて奈落へ引きずりこまれるような興奮でまわりが見えなくなる。
そんな自分をヒデは拒まない。何故なのかを問うつもりもない。
だが、たまにはその辺りをつついてみたくなることもある。
「酔狂なのはお前ぇもだろ」
目を合わせないままの有事の言葉に、ヒデはちらりと上目遣いで見上げ言い返した。
「お前ェは上手いからな。俺は気持ち良けりゃいいのさ」
「そうかい」
どこか硬い有事の声。ヒデは顔を上げようとして押さえ込まれ、ばつが悪げにそっぽを向いた。
「それで…いいじゃねえかよ…」
胸元でもそもそ動くヒデの顔が見なくてもわかる。俯いて視線をうろうろさせて、
困ったようにこっちをちらちら伺っているのだろう。
ヒデには見えないように笑みを浮かべ、有事は腕の力を緩めた。
(無理しやがって)
秘めた想いを抱え、時に押しつぶされそうなこの職人はひどく楽しみ甲斐がある。
もうしばらく振り回されてやってもいいかもしれない。
だがその裏で、どうにも物騒な感情が疼いて止められないのはこいつのせいだ。

もし、あの夢が現実になったら。
こいつはあの泣き出しそうな顔で、自分の首を見つめるのだろうか。
今、ここでそう聞いたら、こいつはどんな顔をするだろうか。

有事は胸の奥の衝動を押さえつつ、まだ明けぬ朝を待った。

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 | __________  |
 | |                | |
 | | □ 停止        | |
 | |                | |           ∧_∧  
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) テンプレニ アンカーツケチャッタ…_| ̄|○
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
イチャイチャさせてみました。

※ビデオ棚保管庫の管理人様。
過去に書いた三味腺×カザリ職人の話は、あの三本で完結にしたいと思います。
思いつきでズルズル続き物にしてしまったにもかかわらず、連載モノのほうに保管していただき、
壱~参(←芸が細かい!)の番号まで振っていただいて有難うございました。
きちんと完結と明記せず「?」の状態のまま長く放置してしまい申し訳ございませんでした。

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