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RD潜脳調査室 久島×波留 「SECRETDATE」

R/D潜脳調/査室 久島波留
メタル設定は捏造であります。

>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

ミナモが、学校で流行っているという、メタルアバターの着せ替えデータを持って波留の家にやって来たのは、
そろそろ日が沈もうかという夕刻だった。友達の使用しているアバターの着せ替えをして遊んでいたら
遅くなったと言って慌てて飛び込んできたのである。学生なら、遊びや勉強で忙しいのは当たり前だ。
波留はむしろこんなに頻繁に事務所に通う必要はないのだとやんわり言ったが、ミナモは首を縦に振らなかった。
ここで波留相手に一日の出来事を話すのがストレス解消になるらしい。そういうものかと波留は思ったが、
何分、自分本来の年齢の半分にしかならない少女の機微などに聡いわけはなかったので曖昧に頷くにとどめた。
「波留さんも仕事のときはしょうがないけど、普段も自分の楽しみで接続してるんでしょ? 
いつも同じ格好じゃなくてたまには気分転換しようよ!」
「あれはダイブスーツで実用的な意味が…」
と言っているうちに無理やりデータをダウンロードさせられた。しょうがないので中身を少し見てみると
丈の短いスカートや凝った裁断のジャケット(としか波留には分からない)など、
無論、女の子向けの――服がぞろぞろと陳列され、波留は遠い目になる。
……これを俺に着ろと?

一瞬、素の自分に戻りかけたが、あ、間違えた! こっちこっち! とミナモに再ダウンロードさせられ、
そちらのデータには成人男性が着ても差し支えない服が取り揃えてあったので、内心胸を撫で下ろした。
「みんなね、メタルの服には凝るんだよ。中には皆に真似されるくらいかわいい服着こなす人もいるんだって」
五十年前にも似たようなものがあった。もっともあれはただの画像データだったが。
時代は変わったものだ。波留は素直に感心した。
「波留さん、普段遊びでメタルに潜るときアバターは何着てるの?」
「え? ええ、そうですねえ……。普通にシャツにジーンズ、でしょうか」
「ダメだよおそんなの!! 一番モテない典型だよ!」
「モテないって……」
モテてどうする。そういう話で盛り上がってリアルで会いましょう食事でもという話になって、
鼻息荒い車椅子の年寄りが出てきたらどうするんだ。普通に逃げないか。俺だったら逃げる。
またしても素に戻りかけたが、その間もミナモの力説は続いていた。

「だからね、顔は自由に変えられるんだから、そういうセンスでチェックされちゃうんだよ。
波留さんもメタルの流行りを取り入れたらモテモテになっちゃうよ!!」
「そうですか……」
これにも曖昧に頷いておいた。ミナモの好意は時々空回りするが、それらを含めて愛くるしい少女ではある。
「あ、これも入れといてあげるね。人工島の完全制服データマニュアルだって」
「……マニアックですね」
「あとね、バブルの外観のカスタマイズソフトももらったの。これもこれも!」
「外観カスタマイズ?」
「んーと、例えば、仮想市庁舎とかあるでしょ? デフォルトはリアルの市庁舎そのままのデザインなんだけど、
これで自分がアクセスするときに自分好みのデザインに出来るの。んー、月面基地とかパルテノン神殿とか。
で、他にも自分の作ったデザインのバブルに友達を呼ぶことも出来るし、自分で好きなように一から作れたりもするよ」
「はあ……」
しかし。
「ミナモさんはまだ電脳化してなかったですよね。こういうものをもらっても使えないでしょう?」
「そうだけど、友達の見せてもらうだけで結構楽しいよ。それに見せてもらったときから、
絶対波留さん知らないだろうから教えてあげようと思ってたんだ」
「なるほど……」
そのほかにも今日一日の出来事、友達の噂話、学校の宿題のヒントを聞いたりと、ミナモは元気にしゃべり倒し、
最後に今度来たときはデザインした波留さんのアバター見せてね、と言い残し、足取り軽く少女は帰っていった。

さて、その夜である。
「あるんだな……」
「どうかされましたか?」
波留の思わずといった呟きにホロンが反応した。居間の窓は波留の希望で開け放たれ、初夏の海風が心地よく入ってくるが、
ホロンは波留の身体が冷えるのを案じていたのですぐに反応したのである。
「いや、先ほどミナモさんにいただいたデータなんですが、人工島の職種別制服のデータの中に電理研のものもありましてね」
「人工島の人口を考慮しても、電理研関係者の割合は決して小さくはございません。
この島の主要な職種の中に含まれていても不思議ではないと存じます」
「そう言われればそうですね。でも驚いた。白衣は僕が着ていたのとデザインは基本的に変わってないんだなあ」
「材質はともかく五十年前からデザインの大きな変更はないようですね」
「懐かしいですねえ。……変わってないものを見つけるとそれだけで嬉しくなります」
波留は気まぐれに自分のアバターに白衣を着せてみた。思わず顔がほころぶ。
「はははっ、まるで五十年前の僕だ!」
シャツにジーンズ、その上に無造作に羽織った白衣。後ろに結ばれた髪は確かに当時の波留真理そのものであった。

「せめて上司の前に出るときはネクタイをしろと久島が喧しくてね。あんまりうるさいから
別に海に潜れれば辞めても構わないんだとうっかり口を滑らせたら、それから口を利いてくれなくなった。
お前を心配して言っていたのにと同僚たちに説教されて部屋まで謝りに行って。
そう、それから休みの前の夜は久島と飲むようになったんです、確か」
ホロンは笑みを絶やさず聞いている。
「後は急に親しくなっていった。懐かしいですね……」
波留は穏やかに微笑んでいた。
「今日も図書館にアクセスされますか?」
無論、実際の図書館ではなく、メタル内に構築された公共ライブラリの総称である。
波留は最近時間の許す限りを『図書館』で過ごしている。過去五十年の人工島を取り巻く歴史を追っていたのだ。
そういうものに興味がわいてきたのも最近のことである。
「そうですね……。就寝時間までまだあるし、そうしましょうか」
波留はミナモにもらったデータを消そうとして、ふとその動きを止めた。なにやら考え込んでいる。
不意にその目がいたずらっぽく輝いた。
「どうせなら、昔を懐かしんでメタルに入りましょうか」
窓を閉めていたホロンはその言葉を聴いて振り返り、わずかに首をかしげた。
波留はそんなホロンにウインクをひとつすると楽しそうに笑い出したのである。

「こりゃすごい、予想以上だ……」
波留が呆然と立ち尽くしているのは『図書館』である。本来は果ての見えない青空の広がった空間に、
上下左右に書架が立ち並んでいる空間だが、波留がいる場所は普段とは似ても似つかない。
外観カスタマイズを施したその場所は古く薄汚れた部屋だった。天井には心許ない蛍光灯がともされている。
金属のラックを組み合わせた安っぽい書棚は黄色っぽく変色した書類やファイル、報告書など
雑多な紙資料で埋め尽くされていた。部屋の隅においてあるスチールデスクも相当の年季が入っている。
まさに、五十年前の初期の電理研事務所の資料室であった。作り上げた当人の波留が驚くほどの再現性である。
結局、カスタマイズに熱が入り、メタルに入ったのは翌日の昼になってしまったのだが、その甲斐はあった。
試しに人工島の発達経緯を記した資料を請求してみると手近のファイルに淡い光がともった。
引き抜いて中身をぱらぱらと覘いてみる。確かに、求めていた資料であった。

大きく息を吸って、波留は黒いシャツとジーンズ――当時着ていたものに出来るだけ似たものを探して身につけた。
電理研の白衣をその上からまとい、髪ゴムが見つからなかったので、抵抗はあったが、女子高生用のデータから
出来るだけシンプルなゴムを選び出し、それを慣れた動作で髪をくくり、縛った。窓ガラスに映された姿は、
間違いなく当時の姿そのままである。波留は思わず窓ガラスに近寄って自分の姿を凝視した。
その場に座り込みたい安堵が身を包む。
そこまでして、ようやく自分が今までかなり気を張っていたのだという事実に気がついた。
目覚めてからずっと夢を見ているような気持ち、しかしどうしようもない現実に、
変わらざるを得なかった公の自分と内部の自分の剥離。
ここでなら一息つけるかもしれない。ここで一休みしてまた現実に帰っていこう。
きっと、それくらいなら許される。許してほしい。
波留は資料や書籍を必要な分持ち出すと、あの古ぼけた机に移動した。
椅子もいい加減ガタがきていて後方に重心を傾けると耳障りな音を立てた。
座り込むとそれも再現されていて波留は苦笑いする。机の上のライトを点けた。
北向きのこの部屋は薄暗くていつもどことなくかび臭かった。今はそれがたまらなく愛しい。

波留は静かに資料を読み始めた。

しばらく資料に目を通していると、ガタンと何かのぶつかる音がした。その音に波留は顔を上げ、音のしたほうへ目をやった。
「……は、久島?!」
久島が部屋のドアにもたれかかり、驚愕した顔でこちらを見つめている。
「何してるんだ、お前」
「それは、こっちの……。お前が、メタルに接続したきりリアルに戻ってこないと連絡があったから来てみたら、これは一体……」
その言葉で波留は、ホロンからのコールが複数回されていたことにやっと気付いた。
資料を夢中で読んでいたので無意識に受け流していたのだろう。しかし、なぜ久島はこんなに驚いているのだろう。
波留はそこまで考え、はっとカスタマイズの設定を確認した。全て『公開』になっている。
つまり久島にも『資料室』が見えているのだ。おまけに今の自分のアバターは……。
「あ、……いや、その」
気まずい。顔に赤みが差すのが自分でも分かった。
「バブルのカスタマイズが出来るというソフトをもらって、その、懐かしかったから、つい」
しどろもどろと答える波留にも無言で、久島は呆然と波留を見詰めている。
「……。悪かった。ログアウトするから」
「!! ま、待て! 待ってくれ!」

接続を切ろうとした瞬間、強く手首を挟まれた。
間近に思いつめた久島の顔がある。怯んでいるうちにもう片方の手首も挟まれた。
「もう少し、このままで、元に戻ったようで……、その」
口ごもるように言葉を濁らせた友人を、波留はまじまじと見た。常に明朗な言葉を発するこの男にはありえないことだった。
何か言葉を発しようとしたが、その代わりに波留は大きく息を吐き、苦笑した。
「お前も、色々苦労してるな」
「お前には言われたくない」
波留の言葉に誘われたように久島も苦く笑う。
壁に緩く身体を押し付けられ、肩に頭を乗せられた。頬に久島の髪の感触があたる。両の手首を握られたまま、波留は目を閉じた。
「これが仮想現実なんてとても思えない。お前はすごいものを作り上げたな」
「俺はベースを作っただけだ。ただ新しいものには人が集まる。人が集まるところには技術も集積されていくからな」
「ご謙遜。お前、神様とか言われてるじゃないか。目が覚めて一番びっくりしたのがそれだぞ」
思い出したようにくつくつと笑い出した波留に抗議するかのように、久島は目の前の首筋を甘噛みする。

なおも笑いが止まらないその喉元に舌を這わせた。
詰まったように短く息を吐いた波留をよそに片方の手首を解いて、シャツをたくし上げ中に手を潜り込ませる。
「ちょ、待て、待てって」
「カスタマイズの設定を非公開にしろ。それからアバターは不可視で」
「懐かしいって言ってたそばからこれか、馬鹿久島!!」
「設定を変えなくても俺は構わんが? ……むしろ」『燃えるな』
「お前本当に馬鹿だろ!! 五十年経っても馬鹿だろ!!」
最後の言葉だけ電通で囁かれ、羞恥で頭に血が上る。からかわれていると分かっていても我慢できずに喚くと、
耳元でこらえきれないように笑い声が響いた。先ほどとは逆の状況になり、今度は久島の笑いが止まらなくなった。
笑いを滲ませたまま柔らかく波留に囁く。
「服のデータ、俺にも貸してくれ」
「何?」
「あるんだろ?」
手のひらをとられ、指と指を組んでさらに強く握られた。促されるように波留はミナモからもらったデータを久島に流す。
すると間もなく淡い光が久島の身体を包み、消えた。
二の腕まで捲り上げたワイシャツにきっちり締めたネクタイが既視感を呼び起こす。

「あ、その格好……」
「まあ、こんなものか」
波留から身体を離し、胸元に手を添える。ネクタイを緩めながら久島は微笑んだ。
「あえて難を言えば、柄が俺の好みではないが」
「お前までそんなことをしなくても」
「したくなったんだ」
やはり久島は笑っている。波留は首を振ってため息をついた。
「その白衣は今の電理研か? 今度俺が作ってやろう。ちゃんと昔の、お前と俺がよれよれになるまで着込んでいた白衣のデータをな」
「お前が作るとしわや汚れの度合いまで拘りそうで何だかな」
 うんざりと波留が呟いても、久島は気にせずに辺りを見渡した。
「それにしてもよく出来てる。お前の記憶はたいしたものだ」
「あちこちのデータを継ぎはぎしてそれっぽく見せただけだ。一から作るテクニックもないし」
肩をすくめて言うが反応はなく、代わりにそっと抱き寄せられた。
波留は自分を腕の中に閉じ込めた男の気配をうかがったが、久島はしばらく動かない。が、やがてぽつりと呟いた。
「……椅子に腰掛けて、そこの机に頬杖をついているお前を見たときは、胸が詰まったよ。心臓が止まるかと思った」
その言葉に、波留の表情が一瞬歪んだ。痛みをこらえるように久島の胸に顔をうずめる。
しかし顔を上げたときは笑みを浮かべていた。
「止まるも何も、お前義体だろう」
軽口に久島もうっすらと笑う。
「そうだったな、忘れてた」
二人で笑いあった。お互いに何かを了承した笑顔。

「で? 設定の変更は終わったか?」
腰に手を回されたまま耳元で囁かれ、波留は笑い出した。
「お前そういうとこ変わらないよな」
「実を言うと、切羽詰ってる」
「五十年前の職場で何のプレイだよ」
「プレイも何も、よくここで悪い遊びに興じただろうに」
「よく言う。何がなんだか分からんうちに連れ込まれてた苦い思い出しかないんだけど?」
「俺が大の男を無理やりどうこうできるほど、体術の心得があったとでも? ソウタではあるまいし、相手の協力あったればこそだ」
「あるわけないだろ」
「もしくは、消極的な同意」
二人でくすくすと笑いあう。
今度こそシャツの内側でいたずらを始めた指に波留が深く息を吐いた。白衣の襟は肩まで脱げかかっている。
「今だから言うんだが」
「……え?」
火が付き始めた快楽にぼんやりしていた波留は、潤んだ瞳を久島に向けた。

堪えていないとその場でずるずる座り込んでしまいそうだった。
『調査が終わって、船にあがって、いつもお前はダイバースーツのジッパーをへそまで下ろしていただろう。
あれは本当に俺には拷問だった』
「そんな秘密は墓穴まで持っていけ!」
喚いているといつの間にか自分が横たえられ、ソファのようなものに身を預けていることに気が付いた。
上から久島が身を重ねている。馴染んだ体の重さに首を振った。
「……資料室にこんなもんなかった」
「メタルは便利だろ?」
「最低だ、クソ」
視界に映る染み付いた天井と眩しい蛍光灯は、両脇の書棚と共に五十年前の記憶をフラッシュバックさせる。
荒い息とぬるついた汗。後ろめたさと共に増す快楽と嬌声――。
「……俺も今だから言うんだけど」
「ん?」
わき腹を撫でさすられて息が詰まる。声は途切れ途切れだった。
「お前さ、これからって時に、必ずネクタイ緩めるんだよな。片手の指差しこんでさ。
……あれ、やたら男臭くて、本当はいつも、興奮してた」

ソファに顔を押し付けながら喋って目を閉じる。しばらくして久島の動きが止まっていることに気付き、うっすらと目を開けた。
「……何で真っ赤になってんだよ」
「うるさい」
久島は髪をかきむしると波留の後頭部に手を差し入れた。
「そういうことは五十年前に言っておけよ」
「言うか、こんな恥ずかしいこと」
「今だからか?」
「今だから、だよ」
頭を持ち上げられて首が仰のいた。
「そりゃ長生きしてよかった」
「お互いにな」
二人で笑いあう。波留が足をわずかに開いた。すかさず久島が割りいれてくる。
頭の脇に投げ出された手に手が絡み合う。
落ちてきた口付けは甘かった。

まるでリアルのように。

目が覚めると視界に心配そうなホロンの顔。ああ、そうかと首を振り、時間を確認すると夜半過ぎである。
「すみません、メタルに長居しすぎでしたね」
「久島様から連絡はいただいたのですが、やはり長時間の接続は脳に負担がかかります」
「これからは自重します」
まだどこかぼうっとしている。メタルの感覚が現実に干渉するはずはないので、ただの錯覚なのは分かっているのだが。
「僕が接続している間、何か不都合なことはありましたか」
「いえ、ただミナモ様はご退屈なようでした。先ほど帰られましたが」
「ああ、そうですか、それは悪いことをしました。明日謝っておきましょう」
波留が話していてもどこか上の空であることにホロンは気付いていたが黙っていた。
アンドロイドは己の分を守ることに忠実である。
「マスターの顔を覗き込んで目が覚めるのを待っておいででした」
「それは申し訳なかっ……え? 覗き込んでいた?」
「? はい、宿題などをしながらそのように」
「……僕の顔をずっと見ていたんですか」
「……何か問題でも」
メタルにいた間の顔を覗き込んで観察していたと。

「マスター、心拍の増加と血流の増加が認められます。ご気分が悪いのですか?!」
「いえ、違います」
「久島様に連絡しますか」
「それだけは止めてください」
目覚めた直後は絶望で死にたいと思ったが、今は羞恥で死にそうな気分であった。
「ミナモさんは何か言っていましたか」
「マスターが時々微笑んでおられたので、きっと幸せな気分なのだろうと言っておられました」
……まあそれくらいならいいか。
「明日はメタルはお控えになってください」
「頼まれてもしません」
今度潜ったら何されるか分からない。
「しばらくメタルは控えます」
「……そうですか」
波留の強い口調にホロンは首を傾げたが、やはり何も言わなかった。

「マスター、ミナモ様が帰り際に、マスターの顔が赤いので風邪かもしれないと言っておられました。
先ほどのこともございますしメディカルチェックを明日お受けになってください」
託体ベッドで頭を抱えて動かなくなった波留を心配してホロンが身を乗り出す。
「……それ、場所は電理研ですか。普通の病院ではだめですか」
「長時間のメタル接続もしておられます。脳のチェックも一緒にお願いいたします」
「僕は元気ですから、そんなことしなくても」
「息も少し荒かったと言っておられましたので、……マスター?」
「……小出しでダメージ食らわせるのは止めてほしいんですが」
「は?」
力なく首を振る波留にホロンは首をかしげる。
「やはりお加減が」
「違います」
「わたくしで駄目ならやはり久島様に」
「わざとやってますかあなた」
「それからミナモ様からご伝言で明日マスターの作ったアバターを見せてほしいと」
「だからわざとやってるでしょうあなた」

自立成長型のAIが更なる成長を遂げるのは、もう少し時間がかかりそうである。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

前回いたたまれない話を(ry コメントありがとうございます。モニタの前で頭を下げました。
本当に嬉しかったです。リクいただいたのでネクタイネタとプラス白衣もつけてみました。
一人称は>60さんのつもりで書いてます。連投規制で間が開いてすみませんでした。


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