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L'Arc〜en〜Ciel 「額縁のない水」

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

SSっつうか、短編の悪寒。長くなります。
題材は某虫工バンド。

「君の心の隙間を埋めるなら、俺は全てを惜しまない」
彼はそう言った。正直嬉しかった。積年の恨みがやっと晴れると確信したから。だけどそれは、絶対言わせてはいけない言葉。
だから、ああ、もう、終わりだ。

額縁のない水 【Wiil you exchange all of us?】

 灰は、建を抱きしめる。優しくもなく、力強くもなく、ほどよい力加減で。灰は小柄なので、彼の顔が建の胸に埋もれる。
建には、今、灰がどんな表情をしているのか見えなかったが、建は、さぞかしは灰は切ない顔をしているだろうと思っていた。
だから、抱きしめ返さない。
 建が一向に何もする気配がないのを知り、灰は顔を上げる。その顔は、建が、このときに想像していた表情と全く同じだった。
 ……ほら、やっぱり。
だが建は、何も言わず、灰の顔を見た。
 灰は、眉間にしわを寄せ、俯く。しかしすぐさま、顔を上げ、穏やかに笑って、こう言った。
「建ちゃん。俺、建ちゃんのことが、好きだよ」
「……」
「だからね、建ちゃん、俺の全てを、建ちゃんに」
「そんなこと言いなや」
 それは見事なシャットアウトだった。別に、冷たい声でもなかったし、乱暴な口調だったわけでもない。
しかし、灰は止まった。なぜなら、極めて「無表情だったから」。表情も、言葉も。そして、建自身も、今の自分の言葉に目を酷く眩ませていた。
「……建ちゃん」
再び、灰が苦しそうな表情を浮かべる。いや、さっきよりも、悲壮が漂う。灰は、自分が思っていたより、
状況が悪いことを認めざるを得なかった。
 建は、勤めて抑え気味に言う。
「無理やろ。だって≪灰堵≫は特別やから。灰だけの意思ではどうにもならんから」
「そんなことないよ。ホントに、建ちゃんの為なら」
 灰は無理やり、その言葉に前向きさをこめる。

「建ちゃん、俺には、このままじゃ、建ちゃんがダメになってしまうのが判るんよ。
そしたらみんな、鉄ちゃんだって雪だって、悲しむ」
「灰が、≪灰堵≫がダメになったほうが、悲しむ人も、傷も、多い」
「だけど俺は死ぬわけじゃない!」
 普通なら、誰もが驚く灰の怒声。しかし建はひるまず、
「死ぬね」
そう、断言した。あまりにもきっぱりと、もう結果が出ていると、灰にそう伝えるように。
 灰は目に見えて動揺していた。
「……、死なない」
「死ぬ。確実に、俺が死なすんだ。そして、俺も死んで、鉄と雪の悲しみも倍増するよ」
「そんなこと、俺が絶対にさせない……!」
「……無理」
 一向に変わらない建。だから灰は、必死に伝えようとする。
「建ちゃんが俺を他の誰かに晒したくないなら、監禁してみるとか」
「灰、分からんの? 例えずっと二人で部屋にこもって、俺の欲望の限り、灰をぐちゃぐちゃにして、
灰が俺以外の全てを忘れて、俺だけを見て俺だけを呼んで、触れるものは俺だけになるんだよ?
それは人生を捨てることだし人間をやめることだよね? それって死ぬってことだよね?」
「それで建ちゃんが幸せになれるなら構わない」
「……」
 それはあまりにも、灰らしくない、灰の愚直な決意だった。建は知っている。灰は本来、そんなことを絶対に言わない。
いつもは、みんなが納得できる方法を、みんなで探していくことを選ぶからだ。それは鉄の影響だろう。
 一方、灰は、鉄や雪、そして建の存在によって、自分自身の大切さを思い知っていた。それは、建が願ったことでもあったから。
だから、その一言は、建に深く突き刺さった。
 苦しいけど心地いい、そんな痛み。これから先、どんなに気持ちいいことをしても忘れられない、痛み。
 灰は、それだけ力強い。繊細な感性と、水面のような穏やかさを持ち合わせていながら、
ここぞというときに、自分自身をを出し惜しみしたりしない。

 建は、そんな灰を、ずっと見てきた。もちろん、憧れて、好きになって、だから触れたかった。
もっと灰を知って、感じたかった。共有したかった。だけど、独占したかった。それは無理だと洟から承知だったから、
壊れてしまえばいいのにと、常々思っていた。同時に、その矛盾をとても忌々しく思い、身勝手なことだからと赦せずにいる。
 言えばいいのに。言えば楽になれるのに。今この瞬間、そう言えばいいのに。
 建は、駆け巡る思考を無理やり押さえつけ、灰に反論する。
「そんなの俺が望んだもんじゃないよ。そんな空っぽの人形要るか。そんなのホントの灰じゃないやろ。
そんな風に、あの灰を、みんなから好かれていた灰を、そんなふうにするのは誰だ。俺やろ。
間違いなく俺やろ。俺が壊すんだ、確実に壊すんだ。そして死なすんだ。」
 そうなればいいのにな、と思っているのに。
「建ちゃんっ」
「だから、できもしないこと言いなや」
「……」
 正論を無情に責めたてる建に、灰は何も言えない。
「灰、冷静になってよく考えてみいや? ≪灰堵≫は特別。灰だけの意思ではどうにもならへん」
「そんなことない。ホントに、建ちゃんの為なら、鉄や雪を、……悲しませたとしても、
建ちゃんを失うぐらいなら……。ちゃんと、考えたんだ。どうしたら、いいのか……。これは本心だ。嘘じゃない……」
 灰は、建から逃げずにいても、今にも、倒れてしまいそうだった。建は思う、
ああ、やっぱり俺は、灰にこんな想いさせて、追い詰めることしか出来ないのか、と。
「灰の言うのがウソじゃないのも、思いつきでもないのも解る。本当に、
悩んで、苦しんで、出したひとつの結論だと、本心だって、判る。だからこそ」
「建ちゃん、俺には、このままじゃ、建ちゃんがダメになってしまうのが判るんよ。
そしたらみんな、鉄ちゃんだって雪だって、悲しむ」
 一瞬、建はたじろいだ。だけどそれはほんの一瞬。灰には悟られずに済んだ。
「灰が、≪灰堵≫がダメになったほうが、悲しむ人も、傷も、多い」
「だけど俺は死ぬわけじゃない!」
「死ぬね」

 繰り返し、建は断言する。
「死なない!」
「死ぬ。もう決まってる」
「だから俺が絶対にさせないって言うとるやろ!」
 根拠も確証もないのに、それでも灰はそう言うんだなと、建は思った。
「……だからダメだっていってんじゃん」
「俺が、建ちゃんのものにならないというのなら、それが、嫌で嫌で仕方がないのなら、そのせいで、生きるのが嫌になってるなら」
 無理に閉じていた。見られないように。なのに灰は、開けようとする。
「俺は死ぬことだって出来る」
 そう、今にも倒れそうなのは、建のほうだ。
「だからさ、なんでそういうこというの? 出来もしないくせに。いや、出来るからって、それは、そんな、俺が、望んだ?
……そうなのか?」
 それは、少しずつ、少しずつ、君を
「俺のものにならないから、灰が死んでしまえばいいって、俺が望んだ。……そうか。
ふ、ふふ、ううっ、がっ、くくくくくくくくくく。あははははははは……。」
「建ちゃんっ」
「そうだ、殺そう。ここで殺そう。いいや、うん、灰の言うとおりにすればいい。でもせっかく手に入ったんだから、そうだ、拷問かなんか。
ぜーんぶ見んねん。でもダメだなー意外と灰は壊れまいとしぶとい。だけど、それを崩していくんだ痛みとともに。あぁ、快感だ。何度想像しただろーね?
あれ? いつもならすぐ勃つのに勃たないや。なんで? でもいいや、それでもいいや。おれのもになるんだから。
オレノモノニナルンダカラ? 俺の、物に……? 馬鹿だな、さっきそんなわけないって、自分で言ったのに。おっかしいね。
あはははははははははははははははははハハハハハハハハハハハ」
 建の笑い声が、声になっていない。
「…………はーいちゃん? なんで一緒に笑わへんの?」
「笑ったりしない。なにをしても、なにをされても、建ちゃんが好きだから」
 ただただ、真摯な灰の眼差し。同情の余地はない。だけど、建は首をかしげる。
「でもね、俺知ってるよ。灰が死んだら、結局、結局、俺は、また一人になる。ひとりになって、また、誰かを。
今度は誰? 鉄? 雪? また、壊す壊して壊して壊す。 あーあ、あはは。あははは。
また誰かを、次の誰かを。だって、ねえ? 意味ないでしょ」
 そうなればいいのにと、思っているのに?

 繰り返し、建は断言する。
「死なない!」
「死ぬ。もう決まってる」
「だから俺が絶対にさせないって言うとるやろ!」
 根拠も確証もないのに、それでも灰はそう言うんだなと、建は思った。
「……だからダメだっていってんじゃん」
「俺が、建ちゃんのものにならないというのなら、それが、嫌で嫌で仕方がないのなら、そのせいで、生きるのが嫌になってるなら」
 無理に閉じていた。見られないように。なのに灰は、開けようとする。
「俺は死ぬことだって出来る」
 そう、今にも倒れそうなのは、建のほうだ。
「だからさ、なんでそういうこというの? 出来もしないくせに。いや、出来るからって、それは、そんな、俺が、望んだ?
……そうなのか?」
 それは、少しずつ、少しずつ、君を
「俺のものにならないから、灰が死んでしまえばいいって、俺が望んだ。……そうか。
ふ、ふふ、ううっ、がっ、くくくくくくくくくく。あははははははは……。」
「建ちゃんっ」
「そうだ、殺そう。ここで殺そう。いいや、うん、灰の言うとおりにすればいい。でもせっかく手に入ったんだから、そうだ、拷問かなんか。
ぜーんぶ見んねん。でもダメだなー意外と灰は壊れまいとしぶとい。だけど、それを崩していくんだ痛みとともに。あぁ、快感だ。何度想像しただろーね?
あれ? いつもならすぐ勃つのに勃たないや。なんで? でもいいや、それでもいいや。おれのもになるんだから。
オレノモノニナルンダカラ? 俺の、物に……? 馬鹿だな、さっきそんなわけないって、自分で言ったのに。おっかしいね。
あはははははははははははははははははハハハハハハハハハハハ」
 建の笑い声が、声になっていない。
「…………はーいちゃん? なんで一緒に笑わへんの?」
「笑ったりしない。なにをしても、なにをされても、建ちゃんが好きだから」
 ただただ、真摯な灰の眼差し。同情の余地はない。だけど、建は首をかしげる。
「でもね、俺知ってるよ。灰が死んだら、結局、結局、俺は、また一人になる。ひとりになって、また、誰かを。
今度は誰? 鉄? 雪? また、壊す壊して壊して壊す。 あーあ、あはは。あははは。
また誰かを、次の誰かを。だって、ねえ? 意味ないでしょ」
 そうなればいいのにと、分かりきっているのに?

「建ちゃんはそんなやつじゃない」
「ホントかな? 人に、沢山必要としてもらえるようになって、俺の存在が、喜ばれるようになって、本当に嬉しかったよ。
でも、俺は応えてる? それ相応のことをしている? 期待されないと腐るけど、されるのもつらいね。応えて結果出さなきゃ。
だから、こういうことを思う俺自体がイヤ。灰が、俺に「俺の全てを建ちゃんに」なんて
いわなきゃいけないくらい、俺は落ちてる。そうでしょ?」
 灰は、再び建を抱きしめた。守りたいという気持ちを表す一方で、灰も、何かを見られたくないように。
だか建は、それに構わなかった。……いや、気がつかなかったのかもしれない。
「ワガママだよね。最悪や。ふふふ。……一人がいい。一人がいいんだ。
だったら誰も傷つかない。俺も傷つかない。怖いこともない。恐れることもない。何も何も。何もね。
まるで、例えばダムの水の中で、なにも知らず、なにも感じず、自分を忘れて、腐って消えて、それがよかった」
「だからそれはあかんって!」
「そこなんだ。そこなんだよね。俺は、至極一人でいたい。それだけ。
でも許さない。許さないんだよ、みんなが。みんなが忘れてくれれば、いいのに。
みんなが、俺なんかに期待し、必要とする。こんな、俺を。イヤなのに。
みんなが必要とする。俺は本当は無能なのに。ただ好きでやってて、いつやめるか判らないのに。
だから、怖いんよ。
みんなが、≪あぁ、建はこんな人間なんだ、じゃあダメだね≫って、絶望したら、怖い。
なんでなん? 俺は一人を望むのに。それでいいはずなのに。涙が出てくるんよ。
でも、そう、いまこの頬を流れる涙も」
 建の両目から、次々と涙が流れ落ちる。悲しくも憎くもないのに、ただ、自分の願いを言っただけで、涙が流れる。泣いてしまう。
「……何やねんこのひとりよがりの薄汚い忌々しい涙。
なんで、願えば願うほど、叶えば嬉しいはずの願いを、想えば想うほど、傲慢な苦しみがあふれるの?」
 泣いただけで、苦しかった。本当は平気なはずなのに。そうなればいいなと、ずっとずっと思っていて。
それが叶えば、これ以上の幸せはない。楽になれる。なのに、苦しい。ギリギリと胸が痛み、喉が締め付けられ、
それこそ、建にとっては死ぬ想い。

 もういい、どうにでもなれ。放っておいても、あがいても苦しいだけなら、壊してしまおう。
 建は灰の両肩に手を置き、灰を自分から離す。
「建ちゃん?」
「灰が、ずっと欲しかった。灰が俺にとって特別だから、何もかも欲しかった。だけど無理だった。
性別だの世間体だの、俺がどう思われるとか、そういう理由じゃなくて、灰は決して俺のものにはならない」
 建は、右手で灰の頬に触れる。あたたかい。灰は身じろぎせず、建と向き合っていた。
「灰を想って愛しているのは、俺だけじゃない。鉄も、雪もそう。灰を特別に想って愛しているのは、俺と鉄と雪だけじゃない。
たくさんいる。両手では間に合わないぐらい。俺の知らない人だって、灰の知らない人だって、灰を愛している」
 いつもの灰なら、「なに言うの」とあしらうが、灰は黙って聞いていた。
「なのに、灰は俺の身勝手な理由で、全てを捨てようとする。許せないけど、嬉しかった。
ああ、俺は、灰にとっても特別なんだって。でも、ダメなんだ」
 建の左手が、灰の首を包む。
「建ちゃんは、そんなこと気にしなくていい。それに、建ちゃんを愛する人だって、俺の両手じゃ足りない。
建ちゃんの両手を足しても足りない。建ちゃんが壊れて消えてしまっていいはずがない。だから」
 建の右手が、灰の頬から、顎へ、そして、喉へ。でも灰は、逃げない。そして、灰は建に誓う。
「俺の、この生命と人生で、建ちゃんが壊れずに、また、前みたいに笑って生きてくれるのなら、
俺は、全てを惜しまない」
 なぜか、私には灰のその言葉が××に聞こえた。
「君の心の隙間を埋めるなら、俺は全てを惜しまない」
 灰はそういって笑った。建の両手が、しっかりと灰の首を捉えているのに。それでも、灰は……。
「建ちゃん、その苦しみは傲慢なんかじゃない。俺だって、鉄だって、雪だって、同じことを思えば悲しくなるよ。
そんな建ちゃんの願い、叶っても嬉しくない」
 灰は建をしっかりと見据えた。建は、今もちゃんと、泣いている。そして、表情も、声も、崩れていく。
「灰、俺、苦しいから、忘れたい。逃れたい。開放して。灰がいった方法じゃあかんわ。
灰が俺を大切に想うなら、そして、鉄が、雪が、俺を想ってくれるなら、

みんなで俺のこと忘れてくれないかな。そしたら俺、心置きなく死ねるから」

「ダメ」
 灰は即座に否定する。
「なんで……? なんでなん? じゃあ、俺を殺して?」
「それもダメ!」
「俺の今の話聞いたやろ? 苦しいから、辛いから、お願い。嫌、嫌だ。お願いだから」
少し、建の手に力が加わる。それでも灰は動じない。
「だからだよ。建ちゃんは壊れてなんかない。苦しいことを、ちゃんと感じて、辛いって判ってて、こうして、泣いてる」
 灰は、自らの指で、建の涙をぬぐう。建は、最早、自分の心を吐露するのを嫌がらなかった。建の心はまるで、
入れ物を失った水のように、額を失ってもただただ溢れ出す。
「キレイゴト言うな。お前なんか死ね。鉄も雪も死ね。俺を一人にするお前らなんて死ねばいい。俺を幸せにすることが出来ないお前らなんて死ね。
だから、……お前らを死なそうとする俺も死ねばいい。いつも……、そう願ってた……。
でも、怖いんだ。一人になるのも、死んでしまって、もう、二度と灰や、みんなに会えないことを思うと、
いろいろしゃべったり、仕事したり、音楽を作ったり、抱きしめたりするのを、っできなくなるの、嫌だ。嫌だよ」
「うん、うん……」
「でも、俺だけじゃない。みんなだって辛いのに。俺がこんな姿になって、辛いって、わかってるのにっ……!
こんな、……自分のためにしか泣けないやつなんて、忌々しい。死んでしまえ……」
 建はうつむき、むせび泣く。呼吸も乱れ、嗚咽が止まらない。灰は、建の頭を優しくなでる。
「建ちゃん……いままで、よく一人で耐えてきたね。なのに俺、今の今まで、建ちゃんが望んだこと何も出来なくて、ごめんな」
そして、建の涙で濡れた手を、建の大きな両手に重ねた。建は、顔を上げる。酷い顔だなと、灰は微笑んだ。

「建ちゃん、……俺は涙は誰かのために流す物じゃないと思うんだ。俺は、自分の心を、伝えるためにあるものだと思う。
自分がどれほど想っているかを。それだけのものでしかない。だけど、とても大事なものなんだ」
「でも、……でも」
「俺も悪かった。自分を蔑ろにして苦しんでる建ちゃんに、俺が自分自身を蔑ろにすることを望んだのは、
建ちゃんを傷つけることでしかなかったから。本当に、ごめんな」
 そして、重なる二人の手に、建のものではない涙が落ちた。
「……泣いてる」
「うん。ほら、……伝わるやろ?」
 泣いているのに、灰は、笑顔だった。
 あんなに、ぐちゃぐちゃになって水のように溢れていた建の心が、一瞬、空になる。いや、荒れていた水面が、鏡のように変わったのだ。
 そして建は、やっと、気がついた。
「ああ、……ごめん。ごめんね灰、ごめんっ……! ああ、っうっ……ごめん、ごめんなさい……、ごめんなさい……!」
「そんなに謝らんでええよ。ごめんは、俺のほう」
 そして再び、建の心があふれ出す。
「……今日、建ちゃんに会いにきてよかった。話せてよかった。
建ちゃんの計り知れない深い想いを、少し判ることができた。ありがとうね、建ちゃん。
建ちゃんが話したくなったら、もっともっと、聞かせてね。俺も、話したいことがたくさんあるから」

灰は、人目もはばからず泣き続ける建を、しっかりと抱きしめた。

【Certainly.The rest and change is 0.】

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

万全を尽くしましたが、何か不手際があった場合はご了承下さい。
読んでくれてありがとうorz


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