あしたの、喜多善男 「ふたりの、時間」
更新日: 2011-05-03 (火) 12:49:21
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/ つ◇ ( ・∀・)ミ (` )
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└──────│dvd発売記念?ダヨ
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身体の芯から突き抜けるように熱が飛びだして行った。
抱え込んだ腕の中ではキタさんが荒い息をしている。
覚悟、もしていたし、なにより自分の望んだ事の筈なのに、一気に血の気が引いた。
――ヤバイ。
「キタさ・・・・・」
ごめん、と慌てて身体を離そうとすると、反対にキタさんが首に抱きついてきた。
その肩を抱きしめようにも、たった今まで抱え込んでいたはずの腕が竦んで動かない。
これ以上この人に触れるとただ傷つけるだけなんじゃないか。
ただこの人を汚してるだけなんじゃないか。
自分の寂しさをこの人に押し付けてるだけなんじゃないか。
心が近づいて、同じ日々を歩いて、二人で優しい時間を――。
それだけで充分だった筈なのに。
「うっ・・・へ・・たさん、へいたさ・・・」
嗚咽まじりに名前を呼ばれる。
「キタさん。ごめん、キタさんごめん・・・キタさ・・・」
ぽとぽとと背中に暖かい雫が落ちてくる。
泣かせてしまった。
当たり前だ。
無理やり身体を繋げて、挙句泣かせて、何がしたいんだよ、俺は。
「ちが・・・う・・・」
「い、痛かった?」
ふるふると首が振られる。
「嫌だったよな・・・?我慢させちゃったな。」
無理な事なのも酷い事なのも判ってる。
それでも俺はこの人から離れられない。
「・・・違うんです。」
ぐすっと鼻をすすりながらそれでもしっかりとキタさんは言う。
「へいたさん。・・・ありがとう。」
耳元に掠れた声でキタさんは囁く。
こんな風に人に触れられた事は無かったから、
触れられた所から、全身で大事にされるのが分かったから、
こんなに幸せな事だと知らなかったから。
ありがとう、
もう一度キタさんはそう言った。
口の中で小さくもう一度ごめんと呟いて、今度こそしっかりと抱きしめた。
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ピッ ∧_∧
◇,,(∀・ ) オイラの手元には未だ届かないのさ
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初めてのガチュン直後ですな。
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