ROOKIES 枝奈津×兄
更新日: 2011-05-03 (火) 12:43:33
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| 新人 枝奈津×兄 です。 ____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| ※エロ注意。
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
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もう1年程前のことになる。
甲子園まであと1歩の大事な試合を次の日に控え、俺達野球部は最後の調整を終えるとその日は早々に帰るようにと監督から指示されていた。
が、ベンチ入りが決定していた俺は若干練習にも熱が入りすぎたのか、気がつけば暗くなったグラウンドに1人残されてしまっていた。
――――――そろそろ帰るか。
部室を開けてももう誰もいない。切れかかった蛍光灯が空っぽの室内を寂しく照らしているだけだった。
練習着を脱ぎ捨て、汗を吸ったTシャツを脱ぐ。タオルで適当に体を拭き普段の白シャツを羽織ったその時、「カチャ」とドアが開く音がした。
――――――最悪。
振り向いて確認しなくてもわかる。いつでも1番会いたくない男がドアを開けてゆっくりと入ってくる気配がした。
枝奈津・・・同じ学年で俺とレギュラー争いをしている男だ。
野球のセンスや技術に関しては認めてやらないこともないが、いつも何を考えているかわからない笑みを浮かべ、常に上から目線で話すこの男が俺は大嫌いだった。
――――――忘れ物か?
声をかけることはしない。着替えの手を休めず背中で相手の動向を探るが、枝奈津は何をするでもなく部室の中央に立っているようだ。
――――――さっさ帰ろ。
薄気味悪いものを感じた俺はベルトを締め、薄っぺらいカバンを抱えると無言で部室を出ていこうとした。
「なぁ兄屋。」その瞬間バカでかい図体が俺の名前を呼んだかと思うと、壁のように前に立ちはだかった。
――――――んだよ。
面倒くせえ。返事をするのも顔を見るのも面倒臭かった。こいつに関わるとろくなことがないことくらい猿でもわかる。
横を向いたまま無視して脇を通り抜けることにした。
「待てよ。」ドアに手を伸ばした俺を片手で阻止すると、枝奈津は壁のスイッチに手をかけいきなり部室内の灯りを全部消した。
「おま・・何だよ!」「兄屋」「だから何だっつんだよ!気持ち悪ぃな!電気つけろ!」
薄い闇の中でより大きく見える男が、じりじりと近寄ってきた。
「そうカッカすんなよ。仲良くしようぜ1年同士。」笑いを含んだ低く小さな声のあまりの迫力と気味の悪さに、思わず後ずさる。
「冗談じゃねーよ。誰がてめえとなんか。」枝奈津を見上げてそう言うと、俺は後ずさる足を止めもう一度外へ出ようと試みた。
「わっかんねえ野郎だな・・・。」枝奈津の声が聞こえた瞬間、俺の体は強い力で突き飛ばされロッカーにぶつかって派手な音を立てた。
――――――ヤバい。
頭を打って尻餅をついた状態からすぐに体勢を立て直そうと手をついて立ち上がった瞬間、今度は腹に一発食らい床に倒されてしまった。
間髪入れず両手両足が息苦しい程の力で押さえ込まれ、天井が見えるはずの視界は枝奈津の顔でいっぱいになった。
――――――こいつ・・・マジかよ・・・。
闇の中でもギラギラ光る瞳と少しも乱れていない呼吸。
枝奈津は本気で俺に向かってくる気だ。
「てめえふざけんな!何のつもりだ!」苛立ちと恐怖から怒鳴り散らす。もがけばもがくほど枝奈津を喜ばせることになっているとはこの時は知らず、とにかく岩のようなこの男から逃げ出すのに精一杯だった。
「毎日こんな格好ばっかしやがって。誘ってんだろ?あ?」枝奈津がシャツをつかんで言う。
「バーカ!誰が誘うかよ・・・ぅわっ・・やめっ・・・」元々数えるほどしか止まっていなかったシャツのボタンが枝奈津の両手によって簡単に弾け飛ぶ。
1枚纏うものを失っただけで、露わになった肌が不安な温度になっていくのを感じた。
「誘われてやるっつってんだよ。兄屋。」耳元で囁いた唇は、まだ頭が混乱している俺の唇に当たり前のように重なろうとしていた。
触れる寸前で我に返った俺は頭を必死に振って枝奈津の攻撃をかわす。
唇を諦めた唇は少しずつ場所をずらしながら下のほうへおりていき、その度に体に電気が走ったような衝撃が訪れた。
枝奈津のごつごつした指が繊細に触れる場所、ざらつく舌が這う場所はなぜかいちいち的確で、次々と押し寄せる快楽の波に決して飲み込まれまいと必死でブレーキをかける俺を
嘲笑うかのように上へ上へと上らせようとする。
――――――こいつ、知っていやがる・・・。
どんな女とでも得られなかった快感を、こいつはいとも簡単に探り当て俺に差し出してくる。
ちょっとの反応でも見逃さない枝奈津は楽しくてたまらないという顔を近づけてまた耳元で囁いた。
「我慢しなくていいんだぜ兄屋。声出せよ。」「だ・・誰が出すかよ!早く離れろ変態!」
隙をついて暴れる俺を容易に押さえ込むと、枝奈津は俺のベルトを片手で器用に外し始めた。
「素直じゃねーなー。」「ちょ・・待て!待てって!!枝奈津!!!」どんなに叫んでもここには誰もいないこと、こいつが手を止めないことくらいわかっていた。
だけどこのままじゃ・・・間違いなく俺は・・・。
「おまえ感じてんじゃん。」ズボンの中に無遠慮に手を突っ込まれ絶望に向かう俺の背中を、枝奈津が笑いながらどんどん押してくる。
「誰が・・おまっ・・やっ・・頼む!もうやめてくれ!」「嬉しいねー。そんなに気持ちいいかよ?」「・・てめえぶっ殺すぞ!」「いいからイけよ・・」
凄みのある声で囁いた枝奈津は俺のその瞬間を見届けようと右手のスピードとは裏腹に、左の手でゆっくりと俺の髪を撫でていた。
「マジやめ・・・!枝奈・・・!!」容赦ない枝奈津の手の動きを阻止したいが、体が言うことを聞かない。
「イけ。兄屋。」「・・・ぃやっっっ!!!」押し寄せる快感を振り落とすように頭を振る。髪の毛が顔に纏わりついて邪魔だ。
「イけよオラ。」「・・・あっ・・も・・・!!!」強く閉じすぎた瞼が震える。
――――――誰か助けてくれ!
「イけ!!」「・・・ふ・・・ぐぁ!」のけぞった喉を通って噛み締めた唇から吐息が漏れたのと、枝奈津の手に熱が放出されたのは同時だった。
――――――何やってんだ俺。。
熱を失ったはずなのに、体が跳ねるように熱い。
最低だ・・・よりによってこんなやつに。
枝奈津がくっくっと肩を震わせ笑う。「最高だなおまえ。顔も声も体も。エロ過ぎだろ。」
「のけよ・・・クソ野郎。」まだ俺の上に乗っかる枝奈津に言い放つと、重たい体の下から抜け出し舌打ちして自分から起き上がろうとした。
「・・・なっ!」立ち上がろうとしたその時、ベルト部分をゴツい手につかまれたかと思うとそのまま後ろに思いっきり引っ張られ、もう1度床に倒されてしまった。
「いって!てめえいい加減にしろよ!」やみくもに振り回した拳は枝奈津の顎あたりをかすめただけで、バランスを崩した俺は逆に強烈な一撃を腹に食らってしまった。
「ぐぁ・・・」腹を押さえうずくまる俺を仰向けに転がすと、「冗談だろ兄屋。」枝奈津は2発3発と蹴りを入れてきた後、俺の体に跨り今度はあっさり唇を奪った。
逃げ惑う舌を執拗なまでに追いかけ吸い上げる荒々しいキスは普段の枝奈津からは想像できない程感情がむき出しになっているようで、俺は少し驚いていた。
「本番はこっからだよ。」怪しく笑う男にもう抵抗する気力はほとんど残っていない。
「何で・・・。」「あ?」「何でこんなことすんだよ・・・。」慣れた手つきであっという間に俺のズボンとトランクスを脱がせた枝奈津に今更なことを聞く。
「決まってんじゃん。」自分のベルトを緩めながら枝奈津は笑う。
「俺を見ろよ兄屋。」俺の片足を自分の肩に乗せながら枝奈津は笑う。
闇の中で絡み合った枝奈津の視線はどこまでも暗く真意が読めない。
でも何故かこの時、逃げるより先にどこかで次の言葉を待ってる俺がいた。
「俺だけのモンになれよ兄屋。」ケツの穴に熱の塊が宛がわれ、それは一気に夜と俺の体を真っ二つに裂いた。「ぐあ゛――――――っ!!!」
そして次の日の試合。
あいつは試合中に相手チームのピッチャーを殴り、いとも簡単に俺らの夏を終わらせた挙句、何の挨拶もなく他校へと転校していったのだった。
もう一生会いたくなかったこの男に。
野球と共に記憶の彼方に葬り去ったはずのこの男に。
俺は1年後、また振り回されることになる。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
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