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落第忍者乱太郎 もんじとけま

らくらん もんじとけま
原作43巻妄想 現物が手元にないので、聞きかじったシチュで妄想短文です

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

 あれはたぶん、事故だ。
 そうに違いない。

 六年生の合同演習のときだった。とてもあいつらしくないミスだった。カギ縄をかけた所の地盤が緩んでいたんだろ
う。順調に崖を登っていた文次郎が落ちてきた。
 ちょうど真下にいた俺は、落ちてきた奴をよける間もなく、盛大にぶつかってしまった。

「うおっ!!」
「んがっ!!」

 なんという偶然にして、事故。真上から降ってきた奴の顔と俺の顔がぶつかった。なぜ頭から降ってくるんだ。
 ハッキリ言って、顔面から出血するかと思った。実際ぶつかった時の衝撃は計り知れなかったのだから。けれども

そこまで酷くはならなかった。
 あいつの顔をあんな間近で見たのは初めてかも知れない。相変わらずのごつい眉に、年季ものの隈、ギラギラと
した獣のような瞳。どれをとっても間近で見てよいと思えるものではなかった。

「っつ…よけやがれ!」
「お前が落ちてきたのが悪いんだろうが!!!」

 その時点では、痛みよりも先に立ったのは、なぜぶつかるんだという怒りだった。
 文次郎は口元を押さえながら俺を見て、眉間に皺を寄せる。特に手が出るでもなく、ただこちらをじっと見つめて

いた。その視線にいわれようのない悪寒を覚えた俺は、すぐさま首を大きくふった。

「何だよ」
「…悪かったな。顔」
「あ?…っ?!」

 それだけ言うと、文次郎は何事もなかったかのように踵を返して去っていった。
 まさか、謝ったのか?

「…っ、畜生」

 あれ以来、文次郎を見る度にこのことを思い出している。
 思い出す度に、顎が痛むような気がする。
 あれは事故…なのか?
 ただの事故なのに、その事故には疑問符が付いている。
 事故以外の何というのか、俺には見当がつかない。
 そうでないというのならば、このことを思い出して時々文次郎を一緒に思い出す、これは何なんだろうか。

 俺にも、きっと誰にも、正解はわからない。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

用具委員長と会計委員長の第一次接近遭遇だといい
それでは失礼しました


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