ROOKIES 兄×巫女
更新日: 2011-05-04 (水) 12:54:58
半ナマ注意
某TVドラマ・ルキズの兄×巫女
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
***
いいよ、と断るのも、うん、と付いていくのもおかしな感じがした。
だから訊いてみた。何で?と。
すると相手は不機嫌そうに目を眇めた。
怒らせたのか、と内心焦った。こんなことで暴力を振るうような奴ではないが
機嫌を損ねられると厄介だ。何が厄介って―――
こんなことで嫌われたくない。とシンプルに巫女芝は思った。
行くよ、と声を発そうとすると、相手が先に口を開いた。
「嫌なら別にいい。無理じゃねえよ」
「………」
普段「無理矢理」とか「強引」なことしかしていないような奴が。
余程聞いて欲しい話でもあるのだろうか。
ポーカーフェイスで、いつも何を考えているのかわからないような男が、逆に何に
そんなに悩んでいるのかと、巫女芝は興味をそそられた。
「いや、別に。ただちょっと驚いてさ。行くよ、お前ん家」
「………」
対する兄屋は、先程と同じように目を眇める。
(また怒った?えええ?)
巫女芝の動揺をよそに、兄屋は肩に担ぐように持った鞄を持ち直すと「…ああ」と
どうでも良いように歩を進めた。巫女芝は慌ててその後を追う。
***
どういうわけか、帰り道に兄屋と一緒になった。
二人で帰る習慣はこれまでにない。たいていは誰か野球部のメンバーが周りに居て…
「お前、今日まっすぐ帰んの」
兄屋はゲーセンかどこか寄るんだろうか―――と考えつつ、巫女芝は「ああ」と返事を
返した。
「俺ん家、来ねえか」
聞き間違えたのかと思った。「え」と思わず歩を止めると、兄屋も止まって自分をじっと
見ていた。少し離れて隣を歩いていると思ったのに、意外にその距離が近くて、巫女芝は
なんとなく一歩後ろに下がった。
いいよ、と断るのも、うん、と付いていくのもおかしな感じがした。
だから訊いてみた。何で?と。
***
なんとなく、部室のままのイメージで相当乱雑な部屋を想像していたが、予想に反して
兄屋の部屋はすっきりと片付いていた。
「…キレイだね」
思わずそのままの感想を口にすると小突かれる。
「オメーが来るから片付けたんだよ」
「はぁ?マジで?」
また小突かれる。
「ウソに決まってんだろ、バーカ」
思いのほか兄屋と過ごす時間は楽しくて、好きな音楽や最近見た映画、野球のことなど取りとめもなく話しているうちにあっという間に時間が過ぎてしまった。
「そういえば、なんか話があったんじゃないの」
何気なく巫女芝が尋ねると、さっきまで饒舌だった兄屋がまた黙り込んだ。
「……話……。話な……」
「………」
陰鬱になってしまった空気を後悔し、帰ろうと巫女芝は立ち上がりかけた。
その腕を兄屋が掴む。
「………兄屋?」
「……皮等と……いっつも何喋ってんだ?」
「………へ?」
兄屋は相変わらずポーカーフェイスだった。
だがその視線の強さは巫女芝の「考える」という意思を奪った。
「……先生、と……」
考えがまったくまとまらない。
その間は数秒だったのか、数十分にも及んだのか―――
「悪ぃ…………」
兄屋が手を離した。掴まれていたところが、痛いわけでもないのにじんじんと疼いた。
「帰るか………?」
「…え……?ああ、うん、ごめん、長居しちゃって…」
「いや………」
変な時間だと思った。逃げ出したいような、まだここに居たいような気分だった。
「靴、わかるか」
玄関は真っ暗で、巫女芝は爪先でなんとなく自分の靴を探った。
「大丈夫」
笑ってみせたが、兄屋がどういう表情をしているのかはわからなかった。
きっといつものポーカーフェイスなのだろう。
「じゃ、また明日」
「……巫女芝」
―――瞬間。
味わったことのない感覚が体を突き抜けた。
兄屋にキスされたのだと知って仰天する。
だが動揺して後ずさる巫女芝の肩を引き寄せ、兄屋はさらに巫女芝の咥内を深く侵した。
それは性的なことに奥手な巫女芝には強すぎる快感だった。
「………ん………んっ……」
勝手に喉の奥から声が漏れ、全身の血が一点に集まるのを感じる。
マズい、と思いながらも振り払うことができない。
「巫女芝……声、エロい……」
「……はッ……」
鞄の中で賑やかな携帯の音がして、ようやく巫女芝は我に返った。
「電話……」
兄屋もそれ以上止めようとはしなかった。
「ごめ……明日」
震える足を叱咤して巫女芝は外に飛び出した。
ドアが閉まる瞬間、兄屋が笑ったような気がした。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
すいません、あせってたんでナンバリング忘れました…
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