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恐怖神話 アザ←ニャル

くとぅるー神話の盲目にして白痴のもの×這い寄る混沌で擬人化です
寧ろニャル様の片思いぽえむ…

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

(音を伝えるのは振動だ。)震えながら首を延ばし脚を縮め目を吐き出す、そういった行為の結果として
結び付く結論を私に解る様に私の中で練り上げたのは私の身体である様だったが、ならば私が考える
(と言う概念を私や私以外が有しているから私はこうして思考している、つもりになっている)内容は必ずしも
私が私の為に行うものに関わる訳では無いのだろう。
「―――…      」
ゆるりと、私の嘴が開閉した。(或いは其れは口だった。)(或いは其れは眼窩だった。)(或いは其れは唇だった。)
私の顔(今の私には其れがある、ならば、だから私には顔がある)の中身が紡いだ振動は、玉座についた白い痴愚を評する為の客観的な音で造られた名だった。

「私は分からなくなる。時折、何時も、時々。若しくは今と言う点に居る際に」
黒い玉座は確かに黒く底無しの深淵を喚起させるのに、それに腰掛けている筈の、
白い存在との境目が見当たらない。見付けられない。(あれと玉座、そこに違いとでも言うべき存在の線引きは発生すらしていない。
あれはあれであると同じく玉座でもあるが為のあれだ。玉座は常に盲目だ。白さと黒さの間に、どうして差異が際立ち起こる?
――有り得ない非現実だ、それは。)
「――私やお前やお前達の、違いが。ふと、分からなくなる、時がある」
私に脚が在るからこそ可能である行動によって私は玉座に棲む白いものの元へと脚を進めた。
踏み出した足の裏が落下する度に私は首の裏を擽られる感覚を得て、そして白と遠ざかり、停滞した時間の外側で白い男と対面した。
「雑ざり契れてしまったせいで、私は、分からなくなる。――私の意思は私のものであると同じ位に、お前達のものであるのだから」

白いものは、今の私が保っているものと似た要素を有した姿を形成したまま、私を見下げていた。(実際にはそうであるかどうかも分からない。
私が捏ね上げた私の身体は、球体と円柱と、先端の裂かれた棒を無理矢理に接着させた形をしていて、私が保つ身体を、
私から見た白は、真似ていた。)(或いは、私がこの様な形をしているから、この今の私には、私に似た白が見えるのだろう。
白の形の理由はそうなのだろう。)見上げて来る視線すら白い白は、けれども私を見ていない。(これに感覚など無いのだろう。
だから、私も其れによってこれを捉える事が、出来ない。)
「私の意思はお前の意思で、お前の意思は私の意思だ。…しかし、だから、分からない。私は私を知り得ていないから、お前を理解出来ない」
白い体面の輪郭を撫でたところで何の結果も私の元へと訪れやしない、らしい。(だから私はこの白い人塊(ひとかた)の周囲から漏れ流れ出して私の表層をも
震えさせているだろう笛と太鼓の振動を、無視した。)(白く惷きながら震え上がり続け、そして延び縮みつつもちぎれちぎれになっていく白い影達は、
黒い玉座を囲んでいたが、それらと玉座との差異は確かに在るのに、白い男との境目がぼんやりと歪んではっきりしないと言う事実の前の感覚が、
奇妙に捻れている。気が、する。)
「――…私は、……私の行為そのものがお前の意思だと言うのなら、…私は…、」

私はその白いものを前にして、妙な気分になっていた。しかし、そうなる事自体が私の私足る理由から来ると言うならば、
つまり、これはこの白い男の意思だ。白い男が高ぶりを感じる未来(りゆう)が目の前にあるならば、白い男の其れは私の身体を通じて表明し、
結果として白い男の高ぶりは私のそれへと昇華して、そして、私のものと成る。
「私は、私自身をどうとも感じていない。だから。お前の事も、どうでもいい。――分かるか?」
(ならば、私が感じる全ては、お前のものなのか、      。)音に為らない呟き方で白いものの名を発し、
私は私によって形成された私自身の肉で出来た球体の表面を動かして、――何一つとして刺激(感覚)を得られぬ白い神を、嗤ってやった。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

  • むつかしいです… -- 2010-02-17 (水) 17:17:04
  • 文章の必要以上な回りくどさが人外たる神々の名状しがたき感覚をつぶさに表現しているようでいつも関心しています。悪文か良文かといえば前者に当てはまりそうなものではあるけども、そこはラブクラフト大先生へのオマージュであると推察できるため好評価に転ずる。一言で言えばもっとお願いします!!! -- 2013-03-28 (木) 23:09:35

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