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75億年越しの恋

75億光年向こうの恒星が爆発したら光が今地球に届いたという話を聞いて、
なぜか真っ先に浮かんだのがラ/ファエルさまで・・・
素敵すぎる攻め様なので今まで手を出せなかったのですが、勢いで書いてしまいました

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「1万年と75億年まえからあ、い、し、て、るぅう~♪」
「・・・ただいま帰りました。」

ミ/カエルが帰宅すると、いつものようにギターをかき鳴らす音がしていた。
大家にまた文句を言われることを考えると、頭を抱えたくなる。

「おかえりミ/カエル。今日も楽しかったかい?」

そんなミ/カエルの胸中など知っていようと気にすることもなく、ラ/ファエルはにこやかに彼を振り返る。

「ええ、おかげ様でのえるも無事帰宅しました。」
「そう。それはなによりだね。」
「なによりです。が!ラ/ファエルさま、今日こそは言わせていただきます!」

キッと効果音がつきそうな勢いで眉を釣り上げ、ラ/ファエルと向きあう。
にもかかわらず、叱られる張本人は嬉しそうに片羽をふるふると震わせる。

「・・・なんです?」
「いやいや、続けて?」
「そんな笑われたりしたら・・・こちらが無駄な労力を費やしていることを否が応にも自覚して嫌になります。」

どうせ言っても聞かないし。
にこにこ微笑むラ/ファエルに毒気を抜かれ、ため息と共にその場に座りこむ。
ラ/ファエルの腰かける窓辺に、頭を預けた。
すかさず髪に伸びる手を、ミ/カエルに避ける気力はなかった。

「君がいちいちきちんと反応を返してくるからね、つい嬉しくて。いつもゴメンね。」
「自覚があるなら自粛してください・・・僕はともかくご近所にご迷惑です。」
「あとで肉じゃがでも作って配ってよ、ミ/カエル。」
「イヤですよ・・・」

髪を梳く指先にされるがままになりながら、ミ/カエルは安定する自分を感じる。
この人はちゃらんぽらんとしていて何故こんなにも大きいのか。
嫉妬と憧憬が入り混じったような未消化の感情を持て余しながら、身を委ねる。

「75億光年か」
「? ああ、先ほどの歌・・・?」

突然呟いた言葉に、ミ/カエルが瞳をあげる。
にっこり笑んで、ラ/ファエルはミ/カエルの隣にずるずると腰を降ろした。

「なんでもね、75億年前に爆発した時の恒星の光が、最近になって地球に届いたらしいよ」
「はぁ・・・なにやら壮大な話ですね。」
「ふふ、人っていうのは愚かだねぇミ/カエル」
「そうでしょうか?というよりも何がです?」
「光にまで時間の拘束を当てはめようとする。すべての事象に自分達の概念を押し付けようとするところがさ。」
「人は万能ではありません。力弱き者だからこそ、周囲のことを知識として知ろうとするのでは?」
「なるほど?君は人間タイプだね」
「・・・遠まわしに僕を愚かだとおっしゃりたいんですか?」

一気に機嫌の悪くなったミ/カエルの身体全体を包むように、ラ/ファエルの翼が背をさする。

「すべて知ろうとする。頭で理解しようとする。何故?君はもう知っているのに。」
「知っている?」
「光が眩しいことも、輝きを与えることも。その瞳は知ってるだろ?」
「はぁ・・・ですが、というか、え、僕は光に関してはですね・・・」
「触れあえばあたたかいことも、ぬくもりが心地良いことも。」
「ら、え、」

見つめあって、その軽いような重いような声の音に聞き入っているうちに、ミ/カエルの身体は徐々に傾けられていく。

「君の身体は、もうたっぷり知ってるはずなのに、頭で理解しなければ気が済まない?」

至近距離。
辛うじて焦点があうかあわないか。
『たっぷり』をやけに強調して、ラ/ファエルは歌うようにミ/カエルに囁く。

完全に押し倒される形で床に背をつけたが、背中に畳の硬い感触はない。
それどころはフワリと柔らかなそれは紛れもなく。

「っわ!」
「わ、なに、どしたのミ/カエル。」

がばりと首根っこにしがみ付いてきたミ/カエルに驚きながら、ラ/ファエルはぬかりなく腰を撫でる。

「つ、翼に、失礼しました・・・!」
「えー?ああ、だいじょぶだよ。痛くない。時々僕が自分で乗っかって寝てるの知ってるだろ?」

「そうかもしれませんが・・・そういう問題ではなく、なんというか・・・」
「そこは気持ちの問題なの?」
「う・・・」

必死に抱きついて離れようとしないミ/カエルを抱きつかせたままで押し倒す。

「頭で理解しても気持ちで理解しても、身体で知っていても。どこかしら不安なんだね。」

ゆっくりと、しがみつく腕を解かせて再び翼の上に横たえた。

「アンバランスで一生懸命で。とても愛おしいよ。人も、・・・君も。」

ふわりと額に落ちてくる口づけをミ/カエルは拒まない。
ただいつものように少し不安そうに、瞳を揺らしただけだ。

「ら、ラ/ファエルさま・・・」
「いいよ。それが君だもの。頭と心と身体と。すべて使って、自分の納得のいくように生きなさい。」
「そんなのん気なことを言っていてはいつまで経っても・・・」
「だーいじょうぶ。人は時間を束縛しきれていないからね。『永遠』という時間は、無限だよミカエル。」

せっかく作った甘い雰囲気をぶち壊し兼ねないミ/カエルの言葉を遮り、ラ/ファエルは微笑む。

「とりあえず75億年くらい、ゆっくりと僕に触れてみればイイよ。焦ることはないさ。」

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

最後名前伏せてないしなんか色々とダメ
私のはこんなになってしまいましたが、本家は素敵にエロくて素敵なんです!


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