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四月一日

当日に投下できないから今書き逃げしていくよー。
オリジナルで弟x兄。淡白で切ない感じ。やや暗いエンド。

兄の上に弟がまたがってるよ。ベッドの上からスタート。

|>PLAY ピッ◇⊂(・∀・ )

「大好き」
 兄は唐突に言った。
「お前が好き。超好き。死ぬほど好き」
 僕をまっすぐに見て、まくしたてる。
「触ってほしい。てか、今すぐ欲しい」

 おかしいと思ったのと、今日の日付を思い出したのは、同時だった。

「――つまりは、僕のことが嫌いなんだね」
「お、知ってたか」

 知ってたよ。今日がエイプリルフールってのも、兄が俺を嫌いなのも。

「でも初めは信じてたよ。嬉しかった。今はすごい不愉快」
「安心しろ。俺も同じく不愉快だ」
 兄は口元を歪め、短く笑った。僕はそっと唇を重ねる。
「僕は好きだよ。あ、これは嘘じゃないから」
「どうだか」
「ひどいなあ」
 僕は苦笑して、手を再び動かし始める。

 兄は抵抗しない。
 昨日僕の大切なプラモを壊したから、今日は抵抗なしって約束だから。

 僕は兄の上の服を脱がし、胸に唇を寄せる。
 乳首を舌の先でつつき、目だけで兄の様子を伺う。
 兄は壁の方を向いて、つまらなさそうに眉をしかめていた。
「……さんざん弄って開発しようとしてるのにな、乳首」
「そこで感じる男なんていないだろ」
 兄は俺を見下すように見て、また壁に目を戻した。
「でも、ここはすごい感じるよね」
 俺はズボンの上から、兄の性器を掴んだ。
「っ……俺、インポじゃねぇし」
「でも人並み以上に敏感って感じ」
「普通、だろ」
 揉んでいくと、だんだんとズボンの前が膨らんできた。兄はキツいのか、
何か言いたげな目で僕を見る。
 僕は気付かないふりをして、ズボン越しに性器に刺激を与える。

 兄の息が、次第に乱れてきた。
 僕は兄のズボンのホックを外し、チャックをゆっくりと下ろした。膨張した
性器が邪魔になったけど、それをぐいぐいと押して、なんとかチャックを全て
下ろす。
 ズボンを脱がせると、兄はいよいよそっぽを向いた。僕はきちっと着ているのに、
自分だけ全裸というのは、やはり恥ずかしいのだろう。
「……くそっ」
 兄が小さく悪態をついた。頬が少し赤い。

 僕は兄の性器を、直接触る。
「ッ……」
 兄は短く息を呑んだ。
「ほら、やっぱり敏感じゃん。僕の触ったとき、僕そんなに反応しなかったでしょ」
「んなもん……」
 後が続かないのか、口をつぐんだ。
 僕は構わず、兄の性器を握って上下に扱く。
「もう勃ってきた」
「いちいち言うなッ」
「……ってことは、逐一報告しろってこと?」
 兄は怪訝な目で僕を見た。
「だって今日はエイプリルフールでしょ。言うなってことは、言えってことだよね」
「エイプリル、フールは、午前、までだ」
 兄は性器を扱かれながらも、荒い息の合間に反論する。
「それも嘘と解釈する。よって一日中エイプリルフール。ビバ天邪鬼」
「屁理屈、こねんな……!」
「残念。僕って真面目だから」
「気持ち悪ぃんだよ! こんな、男同士で、兄弟で! ぅあ、あ……!」
 今までより強く握って、上下に動かす。
「っう、あ、やめッ……やめろ……!」
 兄はシーツを強く掴んだ。射精感に堪えているようだ。
「『やめろ』ってことは、『やれ』ってこと?」
「んなもん……!」
 性器の根元を強く握って、黙らせる。
 そのままもう片方の手で、竿の部分に指を這わせた。
「あ、やっ……手、手ぇ、はなせッ……!」
「はいはーい」
 僕は軽く返事をし、根元をもっと強く握った。
「やめ、ろ……! だ、だめ……やめッ……」
「『もっと』?」
 カリ部分に爪を立てた。兄の肩がビクッと跳ねる。
 性器は限界ギリギリまで張っていた。兄は胸を上下させ、荒い呼吸を繰り返す。

 親指の腹で鈴口を押さえ、ぐりぐりと動かして刺激を与える。
 兄はシーツを固く握っていた。
「違ぇ、よ! あっ……いや、だ……!」
「『いい』の? こういうの好き?」
「あ、あぁ……はぁっ、あっ……クソッ……!」
 兄は両目を固くつむり、唇を震わせながら呟いた。
「も、もっと……」
 兄は僕の天邪鬼を逆手に取り、初めから逆のことを言った。
「もっと、しろ……! いい、気持ち、いい、からッ……!
 普段絶対言わないような、おねだりの言葉。
「何? 聞こえない」
 僕は根元を押さえる手に力を入れた。
「うあっ……あぁ、も、もっと、って、言ってん、だよッ……!」
「俺のこと嫌い?」
「好き、好きだから……あ、あぁっ……!」
「僕も大好き」
 僕は根元を押さえていた手を放し、兄の手を膨張しきった股間に導いた。
「自分でイってよ」
「くそ、なんだよ、くそっ……!」
 兄はプライドよりも性欲を取った。
 大きく股を開き、喘ぎながら自身の性器を扱く。

 射精がおわってぐったりする兄を見ながら、
「嘘、かぁ……」
 僕は独り、呟いた。

□STOP ピッ◇⊂(・∀・ )


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