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仮面・三位一体(英訳) 長男←次男

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                     |  どうにも萌えすぎたので。4話のとあるシーン。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  次男長男のつもりが長男次男に。
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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教えられた電話番号を初めてダイヤルする。
洵がいない、そう告げた時に電話口から聞こえた声は、どこか昔の兄に戻っている気がした。
ファミリーレストランの側、ポートラムの駅で落ち合う事になり、慎は広い道路を見つめる。
人気も車の通りもない夜半、ただ諒の赤い車が見えるのを待っていた。

ふわり、落ちてきた白い羽。
目の前には、赤い服の女の子が立っている。
「この羽…」
拾い上げた、良く見知った白い羽。
女の子に差し出せば、強い風が吹いて手の中から飛び去っていく。

次の瞬間、眩しい光が自分に迫っていた。
慎は驚いて尻餅をつく。目の前で止まった光、次に聞こえてきたのは、待ち望んでいた声だった。
「慎!」
「…に、兄ちゃん…」
何故か慎は動くことが出来ず、ゆっくり近づいてくる諒の姿を見つめる。
「車道の真ん中で突っ立ってるんじゃない。危ないだろう」
厳しい声と比例した眼差しで見下ろされ、慎は言葉なく俯いてしまう。
脳裏に浮かぶのは、仲良くなったクラスメイトと共に事件に巻き込まれた夜。
自分がやったわけじゃない、なのに何故怖い顔をするんだという訴えは聞き流されてしまった。
数時間前、ようやく3人が揃った食卓でもそうだった。はっきりとした理由も告げず、側から離れろなどと突き放す兄の物言いに慎は納得出来なかった。
「……んで、一緒にいちゃダメなんだよ…」
あの時の言葉を再び呟く慎の頭上へ、諒が小さく溜息をついた。
「このままでは邪魔になる」
諒の手が伸び、座りこんだままだった慎は引き起こされる。

力強くはあるが決して乱暴ではないその手に、慎はますます混乱した。
立ち上がり、歩き出そうとしているのにもかかわらずまだ離れない手を振り解こうとして腕を動かす。
しかし、
「慎」
たった一言、諒が呼ぶ自分の名前を聞いただけで、それは中途半端に止まってしまった。
「…何、兄ちゃん」
口から出た返事は思いのほか低く、かなりぶっきらぼうな口調になってしまう。
再び聞こえる溜息の音。諒の顔を見るのが怖くて必死に顔を逸らす。
「あまり面倒をかけるな」
穏やかな――さっき、電話越しに聞いたような柔らかな口調で告げられる言葉に、慎が弾かれたように顔を上げる。
グラス越し、一瞬だけ絡んだ視線は、確かに昼間見た幼い頃の写真と同じだった。
「……ごめん、兄ちゃん」
小さく零した謝罪の声に、諒が短く「もういい」と告げる。
それは再会後のそっけない声に戻っていて、慎は少し寂しい気持ちがした。

赤い服の女の子、成長した結祈の姿。
共に幻と頭で理解する事は出来ても、感情がついていかなかった。
それは、今まで遭遇した出来事にも共通する。時折見ていた夢が不可解な現実となって目の前に広がっている事に戸惑っていた。
だが、意識を失った洵へ駆け寄った諒の姿を見て、慎はひとまず兄へのわだかまりを吹っ切る事が出来た。
分からないことは山ほどある。諒が何かを隠しているかもしれないという刑事の言葉は確かに真実だった。
それでも、兄を信じようと慎は思う。

分からないことはいつか兄が教えてくれる、そう、信じようと。

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