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イントロダクション

            //||
            //  .||               ∧∧
.          // 生 ||             ∧(゚Д゚,,) < 某昭和のスターとその周りのお話
        //_.再   ||__           (´∀`⊂|  < 女性のエチシーンあり注意!
        i | |/      ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~
         | |      /  , |           (・∀・; )、 < ていうか、これ、801になるのか?
       .ィ| |    ./]. / |         ◇と   ∪ )!
      //:| |  /彳/   ,!           (  (  _ノ..|
.    / /_,,| |,/]:./   /            し'´し'-'´
  /    ゙  /  /   /                    ||
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 |         | ./
 |_____レ"

様々な男に抱かれながら、彼は何度も呟く。

どうか、どうか、どうか、

とどきますように。
彼の想いが。

とどきませんように。
わたしのはなしが。

けたたましいドアベルの音に、彼女は目を覚ました。
時刻は朝に近い真夜中。
慌ててドアに駆け寄って、鍵をあけた、近所迷惑もはだはだしい来訪者が現
れる。
「・・・・・やあ」
薄笑いを含んで、彼は部屋の中に入る。
肩越しに、きつい酒の匂いが彼女の鼻かすめた。
反射的に、流し台に向かう。
グラスに水を満たすと、ソファーに横たわっている彼の頬にあてた。
「飲みなさいよ」
気だるげに男は目を開ける。
のそりと起き上がると、グラスを持った彼女の手を引き寄せた。

「な・・・・!」
グラスが床に落ちて、水が床にしみを作る。
それに構わず、そのまま胸に抱きこむ。
彼女の背中に手を回して、その柔らかい感触を楽しんだ。
「抱きたい・・・・・。」
熱っぽい声で、耳元で囁いた。
彼女は哀しげに、ため息をついた。
「貴方」
彼の頬が彼女の胸に擦り寄る。
「又男に抱かれたの?」
彼女の心音を聞きながら、彼は答えた。
「・・・・・・うん」
節目がちな目が、哀しげに影を落とした。
「・・・・・・嫌?」
彼女は笑って首を振った。
「大丈夫・・・私は大丈夫よ」
彼の顔を両手に挟み込んで、顔を向ける。
少し怯えた表情が、そこにあった。
「・・・・・キスして」
彼女の言葉に、彼は唇を重ねた。
酒の芳香に混じって、微かに男物の香水に香りを感じて、女は優しく男の髪
を撫でた。

彼とこういう仲になったのは、何時頃だろうか。
最初に誘ったのは、彼女の方だった。

同じ事務所の後輩に当たるその子は、デビュー当初から他の子より一際目立
った存在だった。
艶やかな黒髪に映える白い肌、黒い大きな瞳、節目がちに影を作る長い睫。
まるで美しい少女に与える形容詞が、彼の全てに当てはまった。
当然、彼はその容姿で瞬く間にスターダムにのし上がっていった。

様々な賛美が、彼に与えられた。
時代の寵児、歌に愛された男、日本中の女を魅了する彼----。

その一方で、密やかに口にされる噂があった。
彼は、その美貌を使って、業界の有力者とねんごろな関係になっていると。
事務所の社長も、あの大物プロデューサーも、皆彼を抱いてその身体の虜に
なったそうだ。と。
下世話な噂と一蹴するには、彼の存在は華やか過ぎた。

『男の癖に、淫売みたいな真似しやがる、女よりタチ悪ぃ』
道すがら、毒づかれた言葉。
彼は振り返らず、通り過ぎた。
右手を血が出るほど、きつく握り締めて。

彼女は今、側で眠りにつく彼の姿を見つめる。
髪を梳くと、首筋に紅い跡が見え隠れする。
背中に、脇に、ここかしこに残る情交の跡に、彼女は哀しげに目を伏せた。

一度だけ、聞いたことがある
「どうして、そこまでするの?」
こういう業界だ、美しい花はたやすく手折られるのは分かっている。
彼女とて例外ではない、事務所の社長とは、彼よりずっと前から情人として
庇護者になってもらっている。
彼とそういう仲になったのも、社長の縁もあってのことだ。

それでも、
「そこまでひどいことされること、無いはずでしょ?貴方なら」

噂など、可愛いものだった。
最初、彼は、複数の男達に陵辱され、その身体をぼろぼろまで痛めつけられ
たのだ。
それからも、怪しげな男達の享楽の宴に呼ばれては、彼はその身体を好きな
ままにされている。
時には全身に鞭の跡を付けていた時もあった。
なぶり者にされても、彼は抵抗一つしなかった。

それは
「・・・・・・守りたいものが、あるから」
彼はぽつりと、呟いた。

「守りたいもの?」
彼女が反芻する。
「それは、何?」

彼女の言葉に、彼は笑って答えた。
「えがお」
「笑顔・・・・・?」
彼女の戸惑いに、彼はただ、笑っていた。
少し、哀しげに。

虚飾で飾られた世界など、いらない。
本当に欲しいものは、世界の外側にあるもの。
みんなの笑顔。
彼の笑顔。
自分の----。

女の横で、彼は眠り続ける。
安らかな寝息を聞きながら、彼女は彼を見詰めていた。
「いつか、私にも教えてね」
小声で彼に囁いた。
「貴方の本当に欲しいものは、誰が持っているか」
そう呟いて、彼の胸に頬を当てた。
彼の心音を聞いて、目を、閉じる。
彼の心を、読み取ろうとするように。

彼女と彼が結婚という縁で結ばれるのは、それからすぐの事であった。

              ,-、
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.          // 止 ||             ∧(゚Д゚,,) <女性絡みネタ嫌いな方スミマセン
        //, 停   ||__           (´∀`⊂| 
        i | |,!     ||/ |           (⊃ ⊂ |ノ~  
         | |      /  , |           (・∀・; )、 <どう見ても801から浮いてるお
      //:| |  /彳/   ,!           (  (  _ノ..|
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 |_____レ"

アアドウミテモヤオイジャナイヨドウシヨウorz

  • 感動的だったぜ。 -- 2010-08-24 (火) 18:25:40

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