春の嵐
更新日: 2011-05-03 (火) 21:36:11
47超GJ佐助に激しくときめいた!!
それなのに大昔の平成ライダーが発掘されたので投下
初なんでずれてたらスマソ
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| 仮面ライだ空我で51だよ
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| エロなしで春のネタかよ しょべえな
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| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ クウガッテオイシイ?
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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「春の嵐・・・・か。」
雨の後の濡れた路上には淡い桃色の花弁が所狭しと散らばっている。
昨晩は風雨が酷かったからそのせいだろう。
そう思いながら誰ともなしに呟いた。
ゆっくりと視線を頭上の染井吉野に向けてみる。
まだ、本咲きでは無かったためか蕾は幾らか残っていた。
咲き出したとたんに雨に落とされたのでは、あんまりだ。
意味も無くほっとしている自分が妙におかしかった。
近くのガードレールに腰を掛け、もう一度空に顔を向けて目を閉じると、
昨日の嵐が嘘のように晴天が広がっているのが目を閉じていても感じられた。
『青空が好きだった』
そう沢渡さんに聞いたのは何時の事だったろうか。
あの日から自分の中の時間が殆ど動いていないのが分かる。
何かにつけ、そう、今日のように青空を見たりすると思い出さずにはいられなかった。
まだ、風は冷たく春にはなりきってはいないのに、空はただ前向きに青く温かい。
瞳をあけて改めて青空を見ていると不思議と口元がほころんで来た。
「五代。」
そうだ。あの男を見ていると何時もこんな気持ちになった。
大丈夫だと微笑むたびに、心配しながらも何処からか安心感が沸きあがってくる。
帰ってはこないだろう。
あいつは俺たちのために自分の大切なものを失ったのだから。
そして、それを止める術を俺も椿も沢渡さんもだれも持ってはいなかった。
分かっている。分かってはいるが
それだけの事だと、どうしても割り切ることが出来ない。
思い出すたびに胸が締め付けられるような気持ちになる。
今、お前はどこで何をしているんだ。
それさえ分かれば少しは気が晴れるのだろうか?
自分を見下ろしている青空が辛くて目を閉じる。
『だって一条さんに会えたから』
最後の笑顔が瞼に焼き付いて離れない。
馬鹿な。そう言いたいのは俺の方だったはずだ。
あの辛く過酷な日々。それでも、何処か楽しかったのは何故だ?
誰かを信用していながら、本気で信頼した事が無かった事を気付かせられた。
こんな風に他人と心を通わせる事が出来る事を、俺は知らなかった。
「五代」
もう一度だけ、口に出して呼んでみる。
「えーなんで分かったんですか?流石、一条さん。」
そうだ。五代ならそう答える。
もう何年もいなかったなんて感じさせない様子で。
「気付かれて無いと思ったんですけど、やー流石流石。」
どっこいしょ。と声がして、隣に誰かが腰を掛けた。
現実に対処しきれなかった。自分の中にいる声がそう答えたと思っていたからだ。
その声は間違いなく五代の、五代雄介の声で。ココにいるはずの無い人間の声だった。
ゆっくりと右に視線を向ける。
「やー桜散っちゃいましたねえ。」
何時ものように、緊張感のない声で五代が上を見上げていた。
「・・・・五代・・・・。」
えへへ。と五代は笑って
「五代雄介ただいま帰りました。」
と右手を額に寄せ、敬礼の真似をした。
「・・・・本当に五代か?」
思わずそう聞くと、
「やだなあ、一条さん。もう俺の顔忘れちゃったんですか?間違いなく俺、ですよ。」
と、真剣なのかふざけているのか分からない何時もの調子で五代は言った。
「ふ・・・・そうだな。これは五代でしかありえない、な。」
「でしょでしょ。やっぱ一条さんは一味違うな~。」
あまりにも変わらない五代の口調にやっと俺は落ち着きを取り戻した。
「五代、もう身体は大丈夫なのか?」
「ええ、なんかもう。あんな事があったなんて分からないくらいです。
・・・・・?一条さん?」
大げさ過ぎるほどオーバーに腕を回す五代の頬に俺は思わず手を触れた。
「無理して笑う必要は無いぞ。」
その言葉に虚をつかれたのか、五代はその動きを止めた。
「やっぱ、分かっちゃいますよね。一条さんには。」
俺の手を掴んでゆっくりと下ろしながら、五代は呟いた。
その表情から笑みが消え、辛いような可笑しい様な不思議な表情になったのが辛かった。
「笑いたいんですよ。笑おうと思うんです。でも、手とか、胸っていうか、心の中っていうか、そんな感じのところが『ぎゅっ』って苦しくなって・・・・・」
そう言いながら俺の手を握る手に力が入った。
「顔が強張ってるのが分かるんです。
・・・・俺、あんまりこんな事なったこと無かったからどうしていいのか分からなくて・・・。
とりあえず、何とか笑ってる風の表情を作る練習はしたんですよ。」
そう言って、もう一度、五代は笑おうとした。
「無理をするな。大事なのは表情じゃない。心から笑う事だ。違うか?」
「・・・・・・一条さん。」
「それに、顔が笑って無くても、俺にはお前が笑っている事は分かるだろうからな。」
えへへ、と言った五代の表情はぎこちないけれど、確かに笑っているように思えた。
「今日はいい天気だなあ。」
青空に向かって五代は大きく伸びした。
「本当はまだ帰ってくるつもりは無かったんです。
でも、ある日空を見て『今、日本は春だなあ。』なんて思ったら、
どうしても桜が見たくなって。
気が付いたら日本に戻っちゃってました。」
「桜なら他に名所がいくらでもあるんじゃないのか?」
「そうなんですよね。そうなんですけど。
どうしてかココに来ちゃったんです。
でも、まあ、散っちゃってたんですけど。」
「まだ咲き初めだからな。また咲くだろう。蕾も多く残っているし」
「あ!!ホントだ!!」
子供のように嬉しそうに立ち上がる様子は以前とまるで変わっていないような気がするのに・・・・・。
視線をそらして、黒く濡れた地面を改めてみる。
薄紅色の花弁が描いた模様が妙に映えていた。
「これはコレで綺麗ですよね。」
気が付くと横から五代が顔を出して同じように足元を眺めていた。
「それにほら!!あそこの水溜り、空が移ってすっごく綺麗じゃないですか?」
「・・・ああ、そうだな。きれいだ。」
こんな事をいったら不謹慎だろうか。
『あの頃が懐かしい』と。
未確認生命体と共に戦ったあの頃。
今と同じように隣に五代がいて、意味も無い安心感が何時も在ったあの頃を。
不意に手に暖かい風を感じた。
「な、何をしている!」
「一条さん、手冷え切ってますよ。まだ寒いんだから、手袋くらいしたほうが良いですよ。
ほんとにもう、相変わらず自分の事には疎いひとだなあ。」
五代がいつの間にか俺の手を持って息を吹きかけていた。
「あ、そうだ、バイク用ですけど俺のこの手袋します?」
「・・・・・・いや、いい。」
こうしていれば十分暖かいからな。そう言おうとして留まった。
言ってどうなると言うのか。
冗談では無く、隣にこの男がいるだけで身体に体温が戻ってくるような気がしていた。
「なんだか楽しそうですね。」
顔を五代が覗き込んでいる。
「いや・・・。お前が青空が好きだと言う話を聞いた事を思い出してな。」
ああ、と合点がいったように五代は上を見上げた。
「今日も綺麗な空ですよね。何だか吸い込まれそうっていうか。自然と笑顔になってくるんですよ。」
「・・・それでも駄目か?」
振り向いた五代の顔は笑ってはいなかったが悲しいものでは無かった。
「少しだけ。もしかしたら、もう少ししたら、こうしていられたら治りそうな気がするんです。」
「こうして?」
まだ、掴まれたままの手に温もりを感じながら少しだけ持ち上げる。
「あれ?まだ握ってましたっけ。」
五代は忘れていたのか、いつものふざけているのか驚いているのか分からないような表情で自分の手を確認した。
もしかしたら気が付いてはいないかもしれないが、その時一瞬だけ口元が綻んだ。
「五代、昼食はとったか?」
「いいえ、まだですけど。」
「久しぶりだしな。土産話でも聞かせてくれないか。・・・・・あ、もちろん俺のおごりだ。」
「え、でも一条さん仕事は?相変わらずビシバシ忙しいんでしょう?」
「今日は休みだったんだが、する事も無くてな。様子でも見に行こうかと出かけただけだ。気にするな。」
『へ~』と五代は頷きながら俺の顔をまじまじと見た。
「一条さんでも休みの日があるんですね。」
一体、俺はどんな風に見えているのだろう。おかしくて思わず吹きだしそうになった。
それを隠すように俺は五代の背中を押して、立ち上がるよう促した。
「休みくらい俺だって取るさ。さあ、行こう。」
五代と歩きながら、もう一度空を見上げた。
その空は今日初めに見た空とは色が違っているような気がした。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ 長スギ落選シマシタ
| | | | ピッ (・∀・ )
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長ったらしい上に溢れてスマソorz
予想以上に長かったスマソorz
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