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ちりとてちん 四草×草々

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |  朝どら、四早×早々だよ!
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  夢見ててごめん!
 | |                | |             \
 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)(_(__).      ||  |
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「まだ落語なんてやっとるんですか」
突然訪ねてきた早々兄さんに質問をする。
案の定兄さんは僕を睨みつけた。
僕は昔から兄さんが嫌いやった。
体ばかりでかくて、頭が悪くて、常識はずれで、
「お前はもうせえへんのか」
「当たり前やないですか」
「何でや。師匠の落語にあんなに感動しとったやないか」
「ハッ」
これや。
僕は思わず笑うてしもた。
何かっちゅうと師匠師匠。アホみたいに繰り返す。
「何がおかしいんや」
「いや。相変わらず早若師匠のことばっかなんですね」
そうやって師匠のことを口にするから。

「当たり前やろ。俺にとって師匠は落語そのものなんや」
「ハハハ。師匠が聞いたら泣いて喜びますねえ」
「お前かて師匠師匠言うてたやろ」
「ハッ。早々兄さん、何を勘違いしとるんです?」
僕は師匠なんてどうでもええんですよ。
「勘違いって何や。お前かて師匠にはぎょうさん可愛がってもろたやないか」
「僕が?早々兄さんのように?全く…そういうところも勘違いですね」
師匠は兄さんを特に可愛がっとりましたよ。
兄さんが師匠師匠呼びよるから。噺を教わるたびに目を輝かせるから。
師匠は兄さんに稽古をつけるとき、本当に楽しそうな顔をしとりましたよ。

「四早…ええかげんにせえよ」
「何がです?」
「俺はお前の、その人を馬鹿にした態度が嫌いやねん」
「でしょうね」
ほら、困った顔しよった。
言い返せへんのやったら最初から言わんとええのに。
「で、そんな嫌な男に何の用です?」
「…戻ってきてほしい」
「何で?」
「…師匠に、もう一度落語をやってもらいたい」
「嫌です」
そんなことやと思ったわ。
「何でや。お前ももう一度師匠の落語聴きたいと思わんのか」
「さあ?」
「さあ、って。お前は師匠のこと好きやないんか」
「ええ」
早若師匠自身なんて、別に何とも思っとりませんよ。

「四早…!」
早々兄さんは今にも僕を殴りかかりそうな勢いでしたが、急に拳を下ろしました。
「…遠慮せんと殴ったらええのに」
「……」
「…出来ませんよね」
昔もそうでした。
兄さんが僕につっかかるたびに、早若師匠は兄さんを止めとりました。
「すっかり師匠に飼い慣らされてしまいましたね」
「…お前は全く懐かんかったな」
「ハハハ」
懐くも何も、兄さんと僕では師匠に対する思いが違うんですよ。
「…四早」
「何です?」
「頼む。戻ってきてくれ。俺はもう一度、あの師匠に会いたいんや…」
「だから…」
僕が会いたいんは師匠やなくて…

「平兵衛」
「…は?」
「四早、お前、師匠の‘算/段/の/平/兵/衛‘好きやったろ」
「…」
「お前は師匠の平兵衛に感動したんやろ」
何言うとんのや。
「師匠が平兵衛高座にかけたとき、お前の目ェキラキラしとったやろ」
やめてくれへん?
「師匠の、あのちょっと愛嬌のある平兵衛が…」
「…うるさい」
「え…」
僕はホンマに、兄さんが嫌いや。
師匠師匠うるさくて、でかいアホな犬みたいやった。
でも、

「…し、い…」
勢いがつきすぎてお互いの歯がぶつかった。
ひるんだ兄さんは楽に倒せた。
開いた口に無理やり舌をねじこませると、その瞬間力いっぱい投げ出された。
「し…四若…!」
「…平兵衛のこと、軽々しく口にせんといてください」
「なっ…」
「師匠に稽古つけてもろたんすか?個人的に話してもろたんですか?」
兄さんばっかりや。
師匠は兄さんが可愛くてしゃあないんや。
「そんなことはない」
「そうだとしても、口にせんといてください」
僕の大切な平兵衛まで、兄さんは自分のものにする気ですか。
「…兄さん、帰ってください」
そうやないと、噛みつくだけでは済まんかもしれへんですよ。
そう言うと、早々兄さんは僕を睨みつけて帰って行きました。

バタン、とドアが閉まる音に反応したのか、飼っている九官鳥がこっちを向いた。
「…餌食べるか」
九官鳥に餌をやりながらつぶやく。
「師匠の平兵衛は僕だけのもんや…」
あの平兵衛に早々兄さんが出会うなんてことは、絶対に許せへんのです。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ …ごめん、四早×(師匠)の平兵衛だった
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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って言うか、最初ageた。ホントすみません。
間接的に四早×師匠だと信じている。


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