大三可 他家駄主従←鹿毛寅
更新日: 2011-04-26 (火) 15:47:00
|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
今週の大三河は禿しく燃えて萌えたよ。
ツンデレな尾舘様視点、缶介他家駄帰参時捏造です。
久方ぶりに合間見える缶介は、幾分やつれた様に見えた。
越後の一冬を、牢内で過ごしたのだから無理も無い。
「尾舘様、ただ今帰参致しました。」
左右に控える重臣達も、心なしか安堵しているように思える。
缶介を知行二百貫で召抱えた折は、随分と反感を受けたものだが。
何時の間にやら、この評定の間に無くてはならぬ存在になっておったのだろう。
「缶介、お主が留守にしている間にも邑上との戦は熾烈を極めておる。
鉄砲百丁分の働き、しかと申し付けたぞ。」
「はっ。」
「越後の内情は、存分に探れたであろう?後ほどわしの元に参れ。
長生鹿毛寅がいかほどの器か、じっくり聞かせてもらおうか。」
数刻後、申し付けたとおり缶介が室に訪れた。
何やら思いつめた顔で、座し頭を下げる。
「尾舘様、この度は某の不手際をお救い下さり真に…」
「このばーーーーーーーか者が!!」
突然の罵倒に驚いて顔を上げる、その隻眼に手にした扇を突きつける。
「缶介、お主己の信条を忘れたか。『兵は詭道なり』
命あっての物種であろう。ひとまず寝返っておいて、頃合を見て
脱出をはかろうとは思わなんだのか。」
固まっていた缶介が、ふとその視線を宙に彷徨わせた。
「恐れながら申し上げます。長生鹿毛寅には、偽りの帰順など
即座に見破られ…それこそ殺されていたかと。」
「それ程の男だと申すか。缶介…少しは絆されたか?」
「は?」
「随分と口説かれていたようじゃな。人のことを欲深き男と言いつつ、
鹿毛寅も何とも欲が深い。」
兎身とやらのみに飽き足らず、缶介まで手に入れたいとは大した強欲ぶりじゃ。
扇を引き、手元に打ちつけながら一人ごちる。
ふと扇から視線を上げると、なんとも情けない顔で震える隻眼の謀将。
「尾舘様…全てご存知で」
「当然じゃ。羽月はあれで中々優秀でな、退き笊とやらには少々梃子摺った
ようだが…その様な顔をするな。最初にお主が仕入れた鉄砲は
邑上に殆ど奪われてしもうた故、新たに百丁注文した上で剣持に直に
越後まで出向いてもらうよう手配するのは中々手間がかかったのだぞ?」
ずいと顔を近づけそれにな、と追い討ちをかける。
「剣持は、若狭から船を出して越後に入港したと言っておったな。
詰る所、お主を木に縛り付けて的にする以前から鹿毛寅は鉄砲が届く事を
知っておった事になる。」
試されたな缶介。にやりと笑いかけてやると、
がっくりと力尽きたように肩を落とす。
「某は、尾舘様にも鹿毛寅にも試されていたと言う事でございますか…。」
恨めしげに見上げてくるのをそう拗ねるなといなしつつ、胸中でのみ呟く。
実の所は、そうでもあるまいよ。
鹿毛寅は、おそらく本気で缶介を手に入れたかったのだろうからな。
「ともかく無事で何よりじゃ。ほれ、杯を取れ。」
脇に寄せておいた杯と徳利を引き寄せ、朱塗りの杯を差し出すと
漸く嬉しそうに眼を細めて受け取る。酒を注いでやり、ぐいっと
飲み干す様を見やりながらふと疑問が口をついて出た。
「越後の酒はたいそうな美酒と聞いたが、どうであった。」
拳で口元を拭っていた缶介は、にやりと口角をあげて笑う。
「確かに美味ではございましたが…某の口には、やはり甲斐の酒が合いまする。」
そうであろうな、と相槌をうちつつ、遠く越後の雄に思いを馳せる。
いずれ何処かの戦場で、会いまみえる事もあるだろうが…
缶介はくれてやるわけにはいかんよ、わしのモノだからな。
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!
この後は二人して酔いつぶれるなり、
独占欲ばりばりの尾舘様が缶介を押し倒すなり、
お酒入って駄々っ子モードの尾舘様を缶介が床で介抱するなり、
もう好きにすればいいと思うよ。
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