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庵エウ゛ァ 力ヲシン

劇場版の影響で今更初エウ゛ァ虹。

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

「僕の顔が気になる?」

天井に顔を向けたまま、彼が不意に声を発した。

横顔を見つめていた事に気付かれていたのだと悟る。
その途端、頬に熱が上った。

「あ、その…髪とか、肌とか…アルビノっていうやつなのかなって…」

「残念ながら、僕は少々色素が足りないだけさ」

遅れて視線が来た。
彼は笑っている。

「アルビノの色素欠乏は髪だけじゃなく睫や眉毛にまで及ぶ。
 肌も血の色が透けるからピンク掛かって見える。
 白人の赤らんだ肌を思い浮かべてごらん。
 それから目。
 アルビノの目は瞳孔も赤いんだ、そう、シロウサギのように。
 僕のは、」

彼が動いた。
身を乗り出し、目の前に顔を寄せてくる。

「ほら、黒いだろ?」

「…うん」

唾液を飲み込むことで、辛うじて声を返すことができた。

「アルビノの個体は、神秘的な美しさを持っている」

彼は間近に迫ったままそう口にする。
微かに吐息が掛かった。

「き、君だって凄く綺麗だよ、肌も、目も」

言ってから、何を口走ってしまったのだろうと思った。

背筋に冷たい汗が伝う。
もう一度唾液を飲み込もうとしたが、口が乾いていて叶わなかった。

「ありがとう。でも僕に言わせれば、君の方こそ、だよ」

視界に入らない位置で彼の唇が笑みを形作ったのが、気配で感じられた。

「僕の目を見て。瞳に映る君自身を見るんだ」

言われた通り、彼の瞳に焦点を合わせる。
抗うことはおろか身動きすることさえ忘れている。

「どう見える?」

戸惑いと羞恥、その他諸々の感情が入り交じった己の表情が、そこにはあった。

「そのまま見ていて」

彼の手が肩に触れた。
身を竦ませ、反射的にそこを見ようとした。

「逸らしてはいけない」

言われ、息を詰める。
暗示でも掛けられたかのように、眼球さえ動かせなくなる。

彼の手が二の腕から肘、手首、甲へと辿り、また上へとなぞってゆく。
ただそれだけのことなのに、呼吸が乱れる。

小さく口を開けて喘ぐ自分が、彼の瞳に映っている。

急に焦点がぶれ、視界がぼやけた。
それも一瞬の事だった。

違和感を感じた唇に指で触れてみる。
濡れた指先を見てようやく、舐められたのだと理解した。

「人は他人の目を通して自分という存在を確かめる、なんて言ったりするね。
 それはあくまでも比喩的な表現だけれど、これをその疑似体験と言えないこともない」

未だ束縛感の消えない、体。
彼の言葉が頭に入ってこない。

「僕の目を通して見た君の姿は、どうだった?」

「どう、って」

「心の機微を如実に伝える君の瞳や表情は、僕の目にはとても繊細で綺麗だと映る。
 …君が思っている以上にね」

彼が微笑む。
また、身動きを忘れて見惚れた。

番号が出鱈目で申し訳ないorz
□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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