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吟玉 松.平×近.藤

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース

待ってくれ待ってくれちょっとこれはないんじゃないの?
つーか何でこんな事になってんの?厄日?
今日は乙女座の厄日か何かですかァァアア!?

近.藤は訳も分からず心の中で叫ぶ。
近.藤は今日、自身が提案し、どうにか取りつけた、道場の連中と作る新たな警察組織の発足についての約束を果たしてもらえるはずではなかったのか。
いや、松.平は、確かに言った。
新たな機動警察隊の発足が、認められたと。
その警察隊には、帯剣も許されると。
ただし、そのかわり。
そう言って提示された、近.藤のなすべきことが、これだというのか。

「おいおい、何してんだ松.平さん!退いて下さいよ…っ気持ちは嬉しいが俺にそんな趣味ァねぇ!」
「黙れガキが!俺にだってンな趣味あるか!こちとら家で女房と可愛い娘が待ってんだ!」

切れた顔で罵りあいながら、だだっ広く暗い部屋の中央で絡み合う。
怒鳴りながらも、むっさい松.平の手は近.藤の着物を引っぺがすようにして肌蹴させてゆく。
必死にそれを阻止しようとあがきながら、近.藤は周囲をぐるりと囲む壁に等間隔に設けられた黒点を見上げた。
それらは穴ではなく、小さな露台となっていて、そこには深くフードをかぶった男たちが立っている。
"今の"この国のお偉いさんたちだ。
この部屋に入ってすぐ、こっそりと耳打ちされた言葉が蘇る。
そちらに気をとられていると、すかさず髪を引っぱられ、床へと突き伏せられた。
痛みに怯んでいると松.平は近.藤の息子に手を伸ばし、嫌悪感を振り切るように、一気にガッと掴む。
その動きの鋭さは、やはり彼もただものではない。

だが、今はそんな事を悠長に考えている暇もない。
一気に顔を青ざめさせると、
「松.平さん…ッ、とっつぁん!やめてくれよ!」
「近.藤よォ……ここは、堪えろ」
耳に、至近距離で囁かれる。
「俺だってなァ、ずっと目をかけてきたお前にこんなこたぁしたかねぇさ。だがな」
指が褌の間から入り込み、近.藤を直に擦りあげる。
「……ッ、ぅお!?」
「"これ"が、組織発足の条件なんだとよ。帯剣も、機動警察としての権力や生活も保障してやるが、かわりに」
「ぐぉ……ぉあッ、グッ!」
耳元でほんの微かな声で囁かれる言葉と、さすがは亀の甲より年の功、で的確な愛撫を続ける手。

その両方に追い詰められて、最近すっかりご無沙汰だった近.藤の頭はみるみる内に真っ白になる。
「そんかわりに、政府の犬になれとよ。その従属の証を、ここで立てろとのお達しだ」
「はぁ…ンな、バカな……!」
「そうだな、バカ極まりねぇ。だがまぁ、そういうわけだから、とっととイっちまえ」
クイッ、と亀頭を圧迫し、入り口にぐっと指をねじ込む。
松.平のせめての親心だ。
だが。
「ぐ……ッ、ォォおおお!」
「近.藤……!テメェ……」
雄叫びをあげ、刺激をやりすごした近.藤は、涙の滲んだ、ギラついた目で黒点を見上げる。
「何だそりゃあ…武士の、男としての誇りを、捨てろってことか?
そりゃあ出来ねぇ相談だ……少なくとも、この程度で簡単に屈してたまるかって」
「バカが!」
言い切らないうちに短く叫んだ松.平が、近.藤の頭を床へ叩き付け、手で口を塞いだ。

「今ここで死ぬ気かテメェは!……今だけちょっと我慢しねぇか!」
「もが…っだがよ……!」
「俺の努力を無駄にすんのかお前はよォ……それにな」
急に、松.平の目に痛いほどの真剣さが宿る。
「今、しばらく辛抱してくれりゃあ、俺はお前とその仲間に、お前ららしく生きていける場所を与えてやれる。
それだけは、約束してやる。何があってもだ」
「とっつぁん……」
静かな、丸で空気のように小さな声。
近.藤だけに聞こえるよう囁かれた言葉。
松.平の顔は心底嫌そうで、少なくとも、彼が好んでこのような役を買って出たのではないことは容易に想像がつく。
そもそもが、松.平のだいぶ度の過ぎた女好きは嫌と言うほど知っている。
女遊びを近.藤に教えたのは、彼だ。
外で食う旨いメシも、組織で生きる窮屈さと困難も、近.藤は彼から教わった。
今まで、松.平がどれだけのことを、自分にしてくれたのかを思い出す。
誰もが一笑にふし、あるいは怒り罵倒した近.藤の語る言葉に耳を傾け、その夢物語を実現の一歩手前まで育ててくれたことを。
それまでの間にも、感謝してもしたりないほどの恩を受けたことも。
「とっつぁん……俺は…」
例え、誇りを売り渡しても、その結果、彼らの手に武士の魂が残るなら。
松.平と積み上げてきて、ようやくたどり着いた、このほんの一時が、彼等の未来になるなら。

「……すまねぇ…俺は、組織に生きるんだったな。感謝、する」
絞りだした声は、己でも情けないほど震えている。
泣き出しそうな己の心を叱咤して、松.平を見る。
「寝言は寝ていえ。礼も詫びもまだ早ぇ」
いつもとそう変わらなく見える面倒くさそうな顔をしつつ、その気配はやるせなさを感じさせる。
「とっとと終わらすぞ」
「あぁ……頼んます」
近.藤の着物が、床に落ちる。
半分萎えた棹が擦られて、また勃起していく。
ぼんやりと焦点の定まらない瞳で黒点を一度睨み、近.藤は目を伏せた。
せめて声だけは出すまいと、唇を噛み締める。
閉じた瞼の裏で笑う仲間の笑顔に、こみあげる熱が止まらない。
下肢で弾けた熱と一緒に、熱い滴が頬を流れた。

「あ!近.藤さん」
眩しい朝の光に照らされて、目眩がやまない。
道場の庭先で素振りの剣を手に自分を向かえる、総.悟の薄色の髪に反射する光があまりにも眩しくて。
「近.藤さん?どうかしやしたか」
反らされた視線を合わせようと、総.悟が近.藤を覗き込む。
「……なんでもねぇさ!朝帰りで疲れちまってな。よし、ひとっ風呂浴びるとするか!」
「全然、汗臭くないですがね…」
「気分の問題だ、気分の!」
「はいはい、分かりやした。すぐに沸かしますから、部屋で待ってて下せぇ」
走り去る薄茶の髪に、朝日が揺れる。
肩を落として部屋に戻れば、目付きの悪い黒髪が出迎えてくれた。
「何の連絡も無しに朝帰りたー、いいご身分だな」
「トシ……」
その顔を見た瞬間、近.藤の中で、ようやく悪夢が覚める。
へとへとの体が、ただ真っ直ぐに立っているだけのことを拒む。
へたっ、と柱を背に座り込んだ近.藤をいぶかしげに見る男。
どうかしたのかと近寄ると、その鍛えられた腰に、毛むくじゃらの腕が回される。
「っお、おいおい、まだ酔ってんのかよ!俺は店のネーチャンじゃねぇぞ!」
「トシ……正直、俺ァ頑張った、清水の舞台から紐無しバンジーだった……だから」
帰り際に松.平から手渡された土産。
「これからも一緒に、ずっと俺の横で剣を振るっててくれよ」
これから纏うものは、色も型も今までのものとは全然違う。
仕えるものも、従属するものも。
その為に、払った代価も。
だからせめて、剣にかけた誇りと絆だけは。
「…………ったりめーだ、今更、何言ってんだ」
乱暴に、わしわしと頭を撫でる手。
縋りつくように、近.藤はその温もりに額を強く擦り寄せた。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

本誌の展開で局長に惚れて、スレで出た松.平×近.藤の文字に踊らされて勢いだけでやった。
今は少し反省している。


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