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食物探偵 探偵×助手

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!

誤爆って怖いですね…orz
6話のぜんざい後の食探偵×人質要員助手。

「いやあ、美味しかったですね」
依頼者達と別れて岐路に着く途中で、鷹野さんが満足そうに呟いた。
うん、と肯定の返事を返しつつ、一緒に善哉を食べた3人の顔を思い出す。
今回の依頼は、警察にまた通報されたり、あっちこっち行かされたりして大変な思いもしたけれど、
最後はちゃんと和解できたらしい母娘とその恋人の幸せそうな笑顔を見ることができて、何だかあったかい気持ちになれた。

「あの2人、幸せになれると良いね」
そんな言葉が自然と口から出るくらいに。

俺もいつかは今日子ちゃんと目音善哉を…というところまで考えた時、不意に鷹野さんが足を止めて口を開いた。
「ところで良介くん」
「何?」
振り返って見上げると、鷹野さんは何故か満面の笑みを浮かべていた。
「目音善哉というのはですね、カップルで食べると円満になれるんですよ」
「それ、さっきも聞いたけど」
いくら何でも、数十分前に聞いた重要な言葉を忘れるほど俺は馬鹿じゃない。

「では、ここで一つ質問です」
「質問?」
「さっき目音善哉を一緒に食べたのは亀矢間さんと哀歌さんと倉羅さん、それに良介くんと僕ですね?」
こくんと頷く。
俺としては、今日子ちゃんと一緒に食べたかったんだけど。

「亀矢間さんと哀歌さんは恋人同士で、倉羅さんは亡くなったご主人を今でも愛しています。さて、そうなると残るのは…?」
「俺、と……鷹野さん…?」
はい、と鷹野さんが笑う。

「円満な家庭を築きましょうね、良介くん」
「ちょっ、ちょっと待ってよ!え、だって俺ら男同士でしょ…?!」
「大丈夫ですよ、責任もって幸せにしますから」
「いや、問題はそこじゃな…って、うぉわっ!」
ツッコミを入れようとしたところで、鷹野さんにがばっと勢いよく抱きしめられた。
待って、ここ大通りだから!公共の場だから!旅の恥は掻き捨てっていうけど、無理に恥掻くこともないでしょ!

ばたばたと暴れてみたけど、鷹野さんの腕は全然緩まない。
それどころか、俺がもがけばもがくほど腕に力が込められていくような気がする。
だから、あんた馬鹿力すぎるんだって!

大通りで大の男が、多少体格差はあれど男にしか見えない俺を抱きしめているという奇妙な光景を見る通行人の視線が痛い。
俺はせめて好奇の目を向けてくる通行人と視線が合わないようにするために、瞼を閉じることにした。

―――そして数日後、帰国した今日子ちゃんの爆弾発言によって失恋が決定した俺の隣には、やたらと嬉しそうな笑顔の
鷹野さんが居たわけだが、それはまた別の話だ。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!

まさか公式であんなにあっさり失恋するとは思ってもみませんでした…!
お目汚し失礼しました。


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