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アベレージ 安部総受

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |  アベレージのアベ総受?
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|   ブッチョさんも少しだけですが出してみますた
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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「先輩、なんか顔赤くないッスか?」
「…え、そうか?」
特別営業推進課のオフィスで段ボールをひたすら開ける作業をしていた飯野は、
安部の様子がいつもと違っていることに気がついた。
「もしかして風邪じゃないですか?ちょっとおでこ貸してください」
飯野はぼーっとしている安部の前髪をかきわけると額に自分の手の平をあてた。
「…あっつ!やっぱり熱あるッス!」
「あぁ…朝からなんかフラフラするとは思ってたけど、風邪かあ」
「風邪かあじゃないッスよ。早退した方がいいんじゃないですか?」
心配そうな表情でこちらを見てくる飯野に安部はうーんと唸り悩む素振りを見せた。
「でもこの段ボールん中の商品、今日中に買い取り先見つけなきゃいけないんだろ?だったらさあ」
「そんなこと言ってる場合じゃありませんよ。最近の先輩はちょっと頑張りすぎッス。
 悪いことじゃないけど、体大事にしてもらわなきゃ困りますよー」
「うーん、でも部長どう言うかなあ…」
安部が考え込んでいると部屋のドアが開き、いまどきで○ビちゃん風の若いOLが入ってきた。
「あれ、二人ともどうしたの?」
「優ちゃん」
「あっ、先輩熱あるみたいでそれで今早退の話してたッス」
「ふーん……安部くんでも風邪ひくんだ」
「あた、何気にひどいなあ」
「もう、そんなこと言ってないで早く家帰んなよ~。うつされたら困るでしょ」
「そうですよー。自分、先輩の風邪ならうつされても一向に構わないッスけど、やっぱり家で休んだ方がいいッス」
「うーん…そこまで言うなら二人には申し訳ないけど…」

「―というわけでして部長、早退させていただいてもよろしいでしょうか…?」
「あぁ、いいぞ」
「へっ?」
予想外の大場部長の返事に安部は一瞬呆気にとられた。

「何だその反応は?」
「…いやその、てっきり『そのくらいで早退なんてするんじゃない、この大バカモンっ』
 って怒られると思ってたんで…」
「大バカモンっ!」
「あたっ」
「どう見ても“そのくらい”じゃないだろう。ちゃんと家に帰って休んで、早く治してきなさい」
「…は、はい…ありがとうございますっ」
普段叱られてばかりいる安部は、部長の優しい言葉に違和感を感じながらも礼をした。 

そして早退した安部が自宅のベッドで寝ていると、玄関の方からチャイムの音が聞こえてきた。
「……うぅん…?誰だろ…」
重たい頭を押さえながら布団から出て玄関のドアを開けると、そこには刈谷がコンビニの袋を片手にぶらさげ立っていた。
「安部きゅ~ん、風邪ひいたんだって~?お見舞いにきたようっ」
「刈谷」

とりあえず刈谷を家に入れた安部はまず疑問を口にした。
「刈谷なんで俺が風邪ひいたって知ってんの?」
すると刈谷は得意気に
「いやぁ、いつものコンビニ行ったら安部くんいなくってさあ。
 そしたらその後、偶然君の後輩の飯野ッスくんに会って
 『安部くんは?』って聞いたら『先輩なら風邪で早退したッスー』って教えてくれたんだッスー」
「なんでお前までその口調なんだよ」
「まぁとにかくぅ、病人なんだから布団入ってなよ~」
そう言って安部をベッドに入るよう促すと、持ってきた袋の中からアイスのカップをとりだした。
「コレ食べて元気出してえ。はい、あ~ん」
「あー…て、なんでんなことしなきゃいけないんだよっ。いいよ自分で食べるからあ」
そう言うと安部は刈谷のスプーンを持つ手を押し返した。

刈谷は残念そうにしていたが、何か思いついたような顔をし
「ねぇ安部くん、熱計った?」
「ん?あぁ、計ろうと思ったんだけど、俺ん家体温計なくってさあ」
「へぇ、じゃあ僕が計ってあげる~」
そう言うと刈谷は安部の前髪を手でかき上げ、自分の額を安部の額にくっつけた。
「?……ってな、何し…っ!」
「動いちゃダメだよ安部くぅん。熱計ってるんだからあ」
唇が触れてしまいそうなほど近い距離に刈谷の顔があって、安部は思わず顔が熱くなるのを感じた。
刈谷は額をくっつけたまま熱っぽく囁く。
「……安部くんの目、潤んでるね……熱があるからかな……?」
「……っふ…も……いいだろ…っ」
「はい、もういいよぉ。やっぱり熱、結構あるみたいだねぇ…ってなわけで、はいこれ~」
額を自分の手で押えている安部に刈谷はどこからともなくある物を取り出した。
「あっ氷のうだ…って微妙に古くない?」
「ノンノーンっ。古いからって馬鹿にしてはいけないよ安部くぅん。長持ちするんだからぁ」
刈谷はそう言って安部を寝かせると、額の上に氷水の入ったそれを乗せた。
ひんやりとした感覚が心地よくて、安部は目を細めた。
「あー、冷たくて気持ちいい…」
「でしょでしょ~」
その時、玄関の方から電子音が聞こえた気がして刈谷はその音のする方へ向かった。
玄関先のスタンドの上には安部の携帯が置いてあり、微妙に音程のおかしいメロディが電話の着信を知らせていた。
「おぉい安部くぅーん、携帯鳴って…ん?」
 
[着信 飯野平太]

液晶ディスプレイに映ったその文字を見た刈谷は言い掛けた言葉を止めると、携帯を開き通話ボタンを押した。

「もしもし~?」
「あっ先輩?」
「ブッブー残念でしたあ。飯野平太ッスくぅ~ん」
「その声は刈谷さん!どうして先輩の電話に出るッスか?っていうか、先輩は!?」
「知りたい~?」
「早く言うッス!」
焦った様子の飯野に刈谷は声色を変えると
「…安部くんなら今、ベッドの上で気持ちよがってるよ、一人でねぇ…」
と言った。
「はあ!?へ、変な嘘つくのはやめるッス!」
「嘘ぉ?…ボキはただホントのことを言ってるだけだもんねぇ~。
 あ、そろそろ安部くんのとこ行ってあげなきゃ可哀相だから、もう切るよ~。じゃあねえ」
「あっ、ちょ、一体何し―」
一方的に電話を切った刈谷は、ややスキップ気味に安部の寝ている部屋へと戻っていった。

翌日、会社に復帰した安部が飯野に色々と問い詰められたのは言うまでもない。

ある朝素カーが目を覚ますと、すでに父親の姿はなかった。
周りを見渡すと、丁度兄も起きたところらしい。
「父さんは?」
「さあ…多分外じゃない?」
「僕も行く」
言うと、起き抜けにも関わらず軽やかに走りだした。
「待ってよ、兄さん!」
素カーは慌てて追いかけたが、朝日を見つめる父の背中が視界に入る頃には、とっくに彼は追いついて並んでいた。
「綺麗な朝だ…。無ふぁさ、お前が生まれた頃を覚えてるか?等ふきじいさんがお前を掲げて、みんながお前にひれ伏して…」
「へえーっ!全然覚えてないよ」
「僕が生まれた時も?ねえ、どうだった父さん!?」
目を輝かせて素カーは問う。
「ああ…、お前もいたのか。いや、お前の時は…お披露目は…、お披露目は、王位継承の者だけだから、」
「…そう…」
「父さんも母さんも、大喜びだったよ!もちろん僕も!」
「無ふぁさ、ああ、そうだな、本当に嬉しかった」
「……」
素カーは不意に走りだした。

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 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ うわわ本当にありがとうございましたorz
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
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