赤い錆
更新日: 2012-01-24 (火) 22:40:27
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| オリジナル神父陵辱モノ・エロあり・鬼畜・暴力表現注意
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| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 初めて書いた小説なのでどきどき
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| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ドキドキ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄シリーズものになる予定。ではドゾー
月は、今夜も変わらず静かな光をたたえていた。
人も森も眠りにつき、湿り気を含んだ夜特有の空気があたりを包み込む。
町から少し外れた、この小さな、しかし神の住処にふさわしい
清廉なたたずまいの教会には、まだ薄明かりがともっていた。
何も変わらない。この日もいつものように一日を終えるはずだった。
私の過去の闇を再び突きつけられるまでは。
礼拝堂の沈んだ暗闇を仄かな灯りが裂いた。古ぼけたランプを手に、
脇に分厚い本を抱えた背の高い影が祭壇の元へやってくる。
燭台に火をともすと、その人物の姿があらわになった。
黒い艶やかな髪は無造作に刈られ、少々癖がある。
長身白皙で、目鼻立ちはくっきりと整い、中性的ではあるがなよなよした感じはない。
黒衣を纏った姿は穏やかで、一見人懐こい印象だが、
長いまつげに縁取られた、時折威圧するような光を放つ鮮やかな血の色をした瞳によって、
容易には近寄りがたい雰囲気をもただよわせていた。
この若い青年は、数年前からここの教会の神父として奉仕している。
司祭の留守中、彼が一人でここを預かることになっているのであるが、
人々が日課を終え、休眠する時間になっても、彼はこうして
静寂に包まれた礼拝堂に赴き読書をしてすごしていた。
――深夜の礼拝堂の、独特の緊張した空間は好きだ。
神父は祭壇の下の説教台に腰掛け、重たい本を開いた。荘厳な空間と、本をめくる時の
乾いた音の中で悔悟の情がわいたのか、ふと昔のことが思い起こされた。
(眠れなくなって、何年になるだろう。)
ぼんやりと見つめている腕には、無数の傷が走っていた。目を細め、
それを眺めながら神父の意識は過去へ遡っていく。
戦争がようやく終結したころ。私は閉塞した自己の世界に生きていた。
過去の記憶の中の自分は、濁った瞳をもち、この世の全てに絶望していた。
信じてきたものに裏切られ、利用されていたことに気付き、己の愚かさと人間に嫌悪を抱いた。
今でも過去の痛みや後悔に囚われ、こうして夜に安らかに眠ることもできないままだ。
だが、心の拠り所を得た今、少しづつでも救われている気がする。・・・過ちは消えないけれど。
数年前、司祭様が私を助けてくださらなかったら・・・
(あのころのまま、何も変化なく・・・)
ガタン。
表からの物音によって、回想から現実に引き戻された。こんな時間に、人が来るはずもない。
猫か何かだろうと思いつつ、しかし教会を預かる身として、確かめる必要はあると思った。
本を閉じ、ランプを手に立ち上がった。
ドアのほうへ進む途中で、歩を止めた。・・・動物ではない。人だ。経験上、人並み以上に
気配に敏感なのだ。賊の可能性もある。神父はこれでも武術に長けている。
並みの相手に負けはしない。
扉が開き、黒い影が進入してきた。全身に神経を集中させ、突如現れた人影を見据える。
「どなたですか。道に迷われましたか?」
できるだけ柔和に、しかし最大限の警戒をしながら尋ねた。
「・・・・・・」
答えない。私より一回りほど年上の男らしいが、帽子を目深にかぶり、その表情は見えない。
「ここは悩める人々はいついかなるときも拒みません。神の家で秘め事は感心しませんね」
「・・・・・・っくく」
男の口から漏れたのは、明らかな嘲笑だった。
「くっ・・・はは、ははは!神!お前が神の名を口にするか!」
神父は驚き目を見張り、男のほうを見つめた。
ぼろぼろに痛んだ帽子と、だぼだぼの服。裏町の若者が好んで着るような服装だ。
色素の薄い髪に日焼けした肌、耳につけた複数のピアス、濃いサングラスをかけた男。
ひくっとのどからおかしな音が鳴った。しって、いる。この、おとこを。
顔がこわばり、青ざめた神父を見て、男はにやりとした。
「忘れたわけはないよな?・・・昔はよろしくやってただろう。
しかしほんとにがちがちの神父になってるとは・・・」
全身に変な汗がにじみ出る。忘れてはいない。しばらく封じていた記憶が蘇える。
わたしの、穢れた私の、汚れた記憶・・・
「あっ・・・、アァっ・・・ふぁ・・・んん」
薄汚れた暗い室内に、嬌声とぐちゅぐちゅと淫らな水音が響く。
男に貫かれるたびに真紅の瞳を歪め、甘い声を漏らすのは、まだ少年らしさの残る若い青年だ。
質素だが清潔な服は半端に脱がされ、傷がところどころあるが白く滑らかな肌とあいまって
逆に全裸の状態よりもいやらしい。青年の胸の飾りを甘噛みすると、びくん、と体が跳ね上がった。
「ぅあっ!や、・・・ちょ、んん・・・!」
妖艶に体をくねらせる青年を抱く男は、サングラスで表情が隠れ、心が読めない。
「ひとつ、訊いていいか」
相変わらず淡々と犯しながら、男は青年に言った。
「ふっ・・・ぅあ、え、何・・・ああああああっ!」
男は腰をつかみ、青年の体を浮かせて一気に体重をかけて挿入する。ずぶずぶと男のものが
奥深くまで入る。全身に電気が走るような快楽に、青年はいっそう甲高い声で叫んだ。
「神学生の癖に、こんな掃き溜めみたいなダウンタウンへ男に犯されに来るのはなぜだ」
「ああっ、あぁぅ・・・そ、れは・・・んふぅ、それ、は・・・ぁ」
揺さぶられながら、苦しげに途切れ途切れに答える。
「わた、・・・は・・・ァ、私を、んん、・・・壊し、た・・・いから、・・・です」
男に出会ったときと同じことを、神学生時代の神父は繰り返した。
時はさらに遡り、戦時中。
きな臭い硝煙のにおい。鳴り続ける銃弾の音。逃げ惑う人々の悲鳴。それを撃ち殺す兵士たち。
「逃げても無駄です」
抑揚のない声が聞こえた。緑色の瞳の年老いた男女を追い詰めた兵だ。
「貴様・・・孫と同い年くらいの癖に・・・軍の傀儡か」
老人が哀れみか憎しみともつかぬ表情で言う。
「・・・」 シュピッ
空気を裂く軽い音と共に、老夫婦の首から鮮血がほとばしる。ダガーを軽く振り、血をふるい落とす。
寄り添うような死体には一瞥もくれず、事務的に言い放った。
「B-7地区、駆逐完了」
私は幼い頃から軍人として育てられた。否、兵器として、が正しいだろう。
孤児だった私は、才能があることを買われ、軍の幹部の養子になった。
実戦に出てわずかの間に10代で将校になり、「赤の悪魔」と呼ばれ味方にも恐れられた。
わが国の異端民族を抹殺せよ、という命令も躊躇なく受け入れた。それが正しいと思い込み・・・。
戦争の終盤近く、ようやく何かがおかしいと気付き始めてももう遅かった。敗戦が濃厚に
なってくると、唯一信頼していた養父は自分たちの罪を私に全て押し着せようとし、
責任を逃れようとした。初めから愛情などなかった。私は利用され、切り捨てられるだけの
駒だったのだ。絶望した私は顔を作り変え、偽名を使い国外へ脱出した。
星の数ほど罪なき人々を手にかけた私に、命だけでは償いきれるはずもない。何かを求め
神学校に入っても鬱屈した思いは晴れない。遠く離れた地で祖国の敗北を聞いても、
何の気持ちも湧き上がらなかった。いつか生き残りの民に復讐され、ぼろきれの様に
打ち捨てられてもいいと思った。私に清廉潔白な法衣など着る資格はないと内から声が聞こえる。
白になりきれぬのなら、この上なく暗い闇に塗りつぶしてしまえ。
戒律を破り、背徳の道に自分を染めることが悦楽になっていった。
遠くに旅立っていた意識が男との情事に戻る。
「・・・なら壊してやるよ。何度でも・・・」男の動きが激しくなった。
悪魔的な快楽の前に、神父の意識が失われていく―――――
(あれは昔の私だ。司祭様と子供たちに出会い、本当の神への愛を知った
今の私は、二度と過ちを犯さない。過去の穢れに、惑わされてはならない。)
そう念じつつも、神父の鼓動は早まっていく。
「何の用ですか、いまさら・・・」平静を装うが、動揺は隠せない。声が震えている。
この男と爛れた関係を結んでいたことが知れたら、ようやく見えてきた光がまた遠ざかってしまう。
私が教えてきた何も知らない子どもたち、道を指し示してくれた司祭様・・・
「今の私は、あなたを必要としていません。堕落の誘惑にはもうのりません」
できるだけ毅然として、言い放った。
「・・・なんか勘違いしてるよ、神父様」
やや間をおいて、冷たい声で男が言い放つ。先程のにやついた顔が消え、冷徹な顔を覗かせる。
男が祭壇のほうを仰ぎ見る。小さいが見事なステンドグラスからわずかに月光が差し込んでいる。
「そうだな・・・ここは神の家だった。隠し事はいけない」
男がサングラスに手をかけた。行為の最中でも頼んでも絶対に外さなかったのに。
隠されていた素顔が露わになる。ごどんと心臓が重い脈を打ち、神父は自分の息が止まるかと思った。
うっそうと茂る森を思わせる、深い暗緑色のひとみ。
「あ、あ・・・」
私が殺害してきた、迫害された民族の特徴だ。・・・なんということだろう。罰が、今下されたのか―
「顔を変えても、俺にはわかっていた。『赤き悪魔』・・・家族の、同胞の敵よ」
『わかっていた』・・・知っていて、あの時殺さずに犯していたのか。色に溺れる私を見て、
蔑み辱めていたのか―――どくどくと重く脈打ち、胸が痛いくらい苦しい。
「わた、しを・・・裁きに来ましたか」
「どうだろうな。俺一人でお前の罪を全て裁ききれるだろうか」
男が近づいてきて、首に触れてきた。なぜられて思わず仰け反りそうになる。
だが、自分にこの手をはねのける権利はない気がした。
「だが、・・・そうだな・・・服を脱げ」
「え・・・」
男の唐突な命令に、体を硬くする。
「脱げといっている。体ごと服を切り裂かれたいか」
男は懐からナイフを取り出し、神父に突きつけた。危険を感じた神父の脳裏をある考えがよぎる。
(レイプして半殺しにでもするつもりか・・・丸腰でも、男のひとりやふたり、どうにでも・・・)
そう、 ころす ことだって。このナイフを奪えば・・・
「何をしてる!本当に血まみれにするぞ」
イラついた男の声に、はっと我に返った。なんてことを思ったのだ、私は。
仮にも聖職にあずかる者が・・・もう殺生などしてはならないと誓ったはずなのに。
「わか、りました・・・」
震える手で法衣のボタンを外していく。全て外し終え、下着も脱ぎ捨て、白い肌が露わになり
ロザリオのみ身につけている状態になった。冷たい外気に触れた肌はあわ立ち、寒さと羞恥で
胸の突起が硬く立ち上がる。
男が乱暴に腕をつかみ、押し倒して神父のストールで腕を後ろ手に拘束した。押し倒された拍子に
頭を角にぶつけ、出血する。「ッつう・・・」
「お前、こういうの好きだったよな。・・・あぁ、せっかく苦労して拡げたのに」
男の指が後ろの菊門にのびる。再び硬く閉じた蕾の周りを撫でられると、
思わずぴくんと反応してしまう。男の顔がゆがんだ。
「調教しなおしだ」
調教と聞いてぞくりとした。嫌悪か、汚れた期待かわからない。そんな自分がいやだ。
もう片方の手で陰茎を弄ばれる。頭では拒否しようとするものの、与えられる快楽に体は反応してしまう。
「くっうぅ・・・ああ・・・」
ぐちぐちと先走りがあふれ出てきた。それを指先に塗りつけ、周りを撫でつつ、菊門に押し付ける。
「ぐ、あぁっ・・・」
ゆっくりほぐすように動き、侵入してくる異物の感触。久々の感触は気持ちのいいものではなかった。
何度も粘液を塗りつけ、ほぐしながら入れることを数回繰り返すと、数本まとめて挿入された。
「ああぁっ!」
鈍い痛みが走った。頭の怪我がずきんずきんと痛むのに合わせるように、指が入れては出される。
(き、きもち、わる・・・い・・・)
まだ序の口なのに、吐きそうになる。これから起こるだろう陵辱を思うとぞっとする。
あの頃の自分は自暴自棄になっていたといえ、よくこんなことをしていたものだ・・・
「アッ」
指がある部分をこすると、なんともいえぬ感覚に襲われ、甲高くちいさく呻いた。それを男が
見逃すはずもなく、その部分を執拗に責め立てた。
「やっ・・・ああっ、あぁっ、ふぁあ、あぁアッ」
内側を擦られ、鈴口を刺激され、耐え切れず声が漏れ出る。
「相変わらず淫乱な体だな。殺されるかもしれない相手に、神聖な場所で辱められて感じるのか」
男が侮蔑したように言い放つ。髪をつかまれ、無理やり起こされて男に後ろを向ける格好になる。
「ぐッ・・・」
上半身を説教台に押し付けられ、否が応でも祭壇が目に入る。燭台の光で浮かび上がる磔刑に処された
神の子がこちらを見つめ返している。神父がとてつもない背徳感に襲われていると、
男の手が腰をつかみ、とうとうその時が来るのだと悟った。男の怒張したモノがあてがわれる。
(ひっ・・・!あ、か、神、よ・・・)
神父の体はあっけなく男を受け入れる。容易に男を飲み込んだ自分を否定したいのか、恐怖と
快楽から逃れようと祈る。男が動き始めた。するととたんに苦痛と快楽の渦に意識が飲み込まれた。
「ひいぃっ、はっ、あぁ、い・・・ぁあ、ふぁっ、嫌、あああっ」
(つ・・・罪、に、つ、み、…を、)
男にかき混ぜられ、辺りを包む淫靡な香りと、押し寄せる渦に思考力を奪われながら祈り続ける。
(う・・・ぁ、かさ・・・かさ、ね・・・)
「お前は、殺した人間など、いちいち覚えてはいないだろうがな、」
神父を犯しながら、荒い息づかいの男が話す。頭の中はもうほとんど真っ白なのに、
男の声は残酷なほどはっきりと響く。
「俺の弟・・・生きていればお前くらいだ・・・貴様に脳天を撃ち抜かれて殺されたがな」
「・・・ぅあアッ!」
先程の頭に怪我したところを打ちつけられ、奥にずぶりと深く挿入されて悲鳴を上げる。
(おろ・・・っ・・・な、愚・・・かな、わた、しを、)
神父の目に涙がにじみ、聖像の姿が視界の隅でぼやけた。
「忘れた日はない・・・弟の頭が吹き飛ばされ、死にゆくのを、俺はただ見守ることしかできなかった」
ぐいっと髪をつかまれ、無理やり男のほうに顔を向かされ、首が痛い。
「忘れない、貴様のその紅い瞳!」
(穢れ・・・、私、を、じ・・・ひ、慈悲、と、あうぅ・・・)
神父の肌が上気し、皮膚の薄い背中の傷跡が紅色の十字型に浮かび上がる。それをなぞりながら男は続ける。
「お前のほうから、近づいてくるとは、夢にも思わなかったが」
(あ・・・愛、みち、た、そ・・・その、)
「犯しながら、何度、その細い首を絞めてやりたいと思ったか」
唇が触れそうなほど顔を神父の耳元まで近づかせ、ささやく。
(その、おん、御身・・・のっ・・・ふと、・・・ころ、に、い・・抱、い、)
男の腕がそっと神父を包み込むように伸ばされ、胸の突起を弄ぶ。男の律動がいっそう激しくなる。
「あっ、はああぁっ、んぅ・・・ああぅ、あああああ!」
強烈な快感に祈りが妨げられた。腰を強く深く打ち付けられて、自ら快楽を求め腰を振ってしまう。
男の欲望を中にたっぷりと注ぎ込まれ、神父も身を震わせて己の精を吐き出した。神父が達して
強く男のものを搾り取るように締め付け、どくどくと内部に最後の一滴まで男の精が流し込まれた。
ずるりと白い糸を引きながら萎えた男の陰茎が引き抜かれ、ハアハアと息を整えるのが聞こえた。
神父はその場に崩れ落ち、なかなか引かない余韻に浸った。もう、神への背徳行為への後悔など頭には
無かった。敏感になった肌は少しなでられただけでも感じてしまう。男が目を細め、神父を見下ろす。
「こんなに乱れて感じられては、お仕置きにならないだろうが、淫乱神父が」
男の腕がロザリオに伸び、強く引っぱったので神父は窒息しそうになった。その苦痛に再び我に返った。
気づけば唯一身につけていたロザリオも奪い取られていた。男が手の中でそれを弄ぶ。
「か、返しなさい!」残った力を振り絞り、神父が叫んだ。
「はっ・・・、そんなに大事か。そんなに信心深いとは思わなかった」
お前にそんな資格があるのか、と見下され、神父は顔を染める。たしかに、わたしは、よごれていて・・・
しかし。よごれているわたしでも、いのることだけはゆるされたい。
「・・・いいだろう。返してやるよ」
あまりに神父が哀れな様子をしていたからか、ふっと男の顔が柔らぐ。
ほっとしたのも束の間で、男の顔に再び憎悪が宿る。神父の足を開かせ、まだ拡がっている後孔に
入れやすいようにロザリオを握ったのを見て、おぞましい事が起こるのだと瞬時に理解した。
「ひっ・・・!まさか、それは、・・・それだけは、止めてください!おねがッ・・・アァッ!!」
嘆願を聞くまでもなく、男は神聖な象徴を神父にねじ込んだ。硬く冷たいものが入れられ、その
感触と怖ろしさとあまりの恥辱にぞくりと身を震わせた。それを男が動かすたびに固い先端が、
無慈悲に神父の内部を裂いていく。鋭い痛みと辱めの前に、今にも気が狂いそうであった。
(あ、か、神、イタ、いぃ・・・うああぁ、お赦し、を穢れ、わたし、私を、壊し、)
泣き叫ぶ神父をよそ目に無情に手が動かされる。必死で押さえ込んでいたどす黒い感情が神父を襲う。
(こ、ろ、して、やりた、い。ダメ、私は、罪、)
神父の紅い瞳が憎悪に光ったのを見て、男はわずかに唇の端を歪めた。
(いまさら、ひと一人など、いや、もう、わたしは、)
神父に殺意が芽生え、殺したいと思うたび必死に理性で否定する。
(コロシたい。ジブン、この、男、しに、たい、許しなど、いらな、い、コワシ、それは、ゆるされなく)
思考は意味を成さなくなり、神父が発狂寸前までいってしまったのかと思えたとき、男の手が止まった。
ことりと血と白濁液にまみれたロザリオが抜け落ちる。糸の切れた人形のように横たえた神父は、男が
顔のそばの床にナイフをつきたてても無反応だった。うつろな瞳の神父を見つめながら男が言った。
「これはお前に預けておく・・・自殺するなり、俺を殺しに来るなり好きにすればいい・・・またな」
いつもの静けさが戻った。ステンドグラスから柔らかい月の光が差し込み、床に美しい模様を描く。
聖人たちはじっと沈思している。神父は裸のまま床に力なく座り込んでいる。
全身が鉛のように重く、一部の熱を帯びた部分がずきずきと傷む。
いまのことは、いや、何もなかった。からだの熱も、痛みも、すべて、夢で、
そうだ。はやく休まなければ。あしたは、子どもたちとやくそく、が・・・
何とか立ち上がろうとしたとたん、ごぽりと太ももを何かがつたって落ちた。
先程注がれた男の残滓と、自らの血液が混じり、床を赤と白の模様に染め上げる。
それで絶望と現実に引き戻され、今までのつけが一気に現れたように、がくがくと震えだした。
あの、男が戻って、しかも私に復讐を、拒めずに、あの男の手に、堕ちて、また・・・
神父は混乱して、考えがうまくまとまらない。ふと、足元にきらめくものを見た。それを手にとって見る。
男が突き立てたナイフだ。見覚えのある形だ。すると神父に突然ある記憶が思い出された。
(これは、私のダガーだ)
あの時。敵兵の一人を撃ち、もう一方の兵にダガーを突き刺したまま、逃げられたときのものだ。
あれが彼だったのか。いままで生き延び、ずっと手元において私への復讐を待って・・・
よく見ると赤い血のりが残り、錆付いてしまっている。
「ふふ・・・あははは・・・ははははははは!」神父は突然狂ったように笑い出した。
赤い、錆。赤い錆か。内側から腐食した私には、ふさわしいということか?
また来る、と奴はいった。また、繰り返されるのか?赦されるまで?それはいつ?何年後?
私か、彼が死ぬまでそんな日はきっと来ない――――
これは、ほんの序章に過ぎなかった。
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| | □ STOP. | |
| | | | ∧_∧ とりあえず第一話終了。
| | | | ピッ (・∀・ )
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お付き合いありがとうございました。
- 続きがとても楽しみです・・・・!!!!! -- 2012-01-24 (火) 22:40:27
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