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鷹and都市

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                     | 今話題の「欧/米/か/!」コンビ
                    | エチーなしだけど自分的には都市x鷹
 ____________  \            / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| 腐女子の妄想の遥か上をいくコンビ愛に萌え萌えです
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ セッカクノ ヤスミニ シコシコ ソウサク
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) ナンテ ユウイギナ キュウジツ!
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本番まであと一時間、待ち時間はたっぷりあった。
支給された弁当を食べ終え、―――鷹は当然のように弁当を二人分平らげた―――
台本も読み通した。だいたいの番組の流れは頭に入っている。
そうなれば、あとは本番までゆっくり休憩するだけだ。
座布団を枕代わりに身を横たえ、腕を組むと、肺一杯に吸い込んだ空気をゆっくりと吐き出した。
多忙な生活は有難い。どの仕事も大変ではあるけれどやりがいに満ちてとても楽しいし、
毎日が充実している。ほんの数年前と比べてみても、全く考えられない状況だった。
有難い話だ。―――とはいえ、肉体的な疲労感は否めない。
目を閉じるとすぐに眠気が催された。
いよいよ寝る体制に移ろうと寝返りを打ち、テーブルの前に座って黙々と携帯をいじっている鷹に背を向ける。
だしぬけに都市の背中にぼそりと暗い声が飛んだ。
「……お前さあ、メール無視すんのやめろよ」
「……何がよ」
目を閉じたまま鷹同様ぼそぼそと言葉を返すと、やや間を置いて鷹が言い返した。
「前に送ったろう、ほら、お前のオフの日。俺が仕事してんのにお前がオフだった日」
やけに刺々しい言い草に顔をしかめ、都市は薄く目を開けて肩越しに鷹を振り返った。
最近ますます丸くなってきた顔を一層膨らませ、鷹がこちらを恨めしげに睨んでいた。
「んなの、覚えてねーよ。何か送ったっけ?何てメールよ」
「お昼ごろ、"今なにしてんの?"って送ったじゃん」
ムスッと唇を尖らせた鷹を一睨みし、都市は再び鷹に背を向けて目を閉じた。
馬鹿馬鹿しい。
「そんなメールに返事するわけねぇべや!馬鹿じゃないの」
「なんでよ?何でもいいから返事してくれればいいじゃん、宮/地とサーカス行ってジム行ってきたんだろ」
「用もないのにメールすんな」
「俺とは全然飲みにも一緒に行ってくれないのに」
その言葉に思わず吹き出して都市は振り返ったが、都市の予想に反して鷹は真面目くさった顔つきをしていた。
都市が何故吹き出すのか、てんで理解できない、といった怪訝そうな表情で。

「なんだ、ボケじゃなかったの」
「ボケじゃねーよ」
それまで手にしていた携帯を乱暴にテーブルに放り投げ、鷹はそばにあった煙草の箱に手を伸ばした。
だいぶ苛々しているようだ。とはいえ、知った事ではない。都市は再び鷹に背を向け、目を閉じた。
「寝んなよ。話してんだぞ」
「うっせ……今じゃなきゃダメなの、それ」
「ダメだよ。"うぜぇ"って言うな」
「"うぜぇ"って言ってねぇよ、"うるせぇ"って言ったんだ」
「マジで話したいから、起きてよ」
―――声がマジモードだ。こうなると、鈴木はほんとにうるさい。
顔をしかめ、都市はしぶしぶ起き上がった。身体全体で抗議を表現すべく、
いかにもうざったそうにテーブルの前にどすんと腰をおろす。
眠気に腫れぼったくなった目で睨み付けると、鷹の表情が若干曇った。
丸っこい指先につまんだ煙草を口に銜え、鷹は都市から目をそらした。
「……なんでそんな怒んの」
「眠たいから」
「ほんと最近、冷たいよ」
ボケているのだろうか?それとも本気だろうか?
判断しかねて、都市は言葉を返さなかった。手持ち無沙汰に鷹同様、煙草に手を伸ばす。
先ほどまでは澄んでいた楽屋の空気が一気に二人分の煙に満ち満ちた。
「冷たいって何?何で?何が嫌なの」
「だから、いっつも言ってるけどさ、俺と飲み行くのも嫌がるし、俺と一緒に居るのも嫌がるじゃん。
なんか明らかに避けてるし。俺、そういうの嫌だ」
耳の後ろ辺りを掻き、都市はあからさまに大欠伸をした。眠いものは眠いのだ。
それに過剰に反応して、鷹はますます唇を子供のように尖らせた。
「だって中学から一緒なのに、これ以上なんでお前と一緒に居なきゃいけないの?
お前と一緒にいるより、初めて会う人達と話してみたいっていうのは普通の事じゃない?」
「そうだけど、でも、なんか避けるじゃん、お前。そういうのが嫌なんだよ。
なんか明らかに離れられると、嫌だ。ほんと傷つく」
「たとえば?いつそんなふうだった?」

欠伸で滲んだ涙を手の甲でぬぐい、鷹の言葉を待つ。
なんなんだ、一体、この会話は……。
「なんか、お前が現場の女の子とか、一緒に仕事する人とかと話してるとこに
俺が近づいていったら、すうーって向こうに行っちゃうじゃん。俺ほんとに泣きそうになるんだから。
ていうか一回泣いたんだから」
「泣くなよ」
当時のつらさを思い出したのか、そこで一旦鷹の言葉が途切れた。
ややあって鼻をすすり、煙草を一服してから鷹は目元を乱暴に指先で擦った。
鷹が泣く寸前であるらしい事を都市は悟った。うんざりと頭を掻き、鷹の言葉を待つ。
「……そういうふうになったら、仕事とかも上手くできないじゃん。
とくに俺らなんか、テンポ重視でしょ?コンビ愛とか、そういうの話題になってるわけだし。
それなのにそういうふうだったら……」
「でもお前が一方的で俺が一歩引いてる、って感じの位置づけだろ?いいんじゃないの、それで」
「だから今は仕事の話じゃなくて、いや仕事の話でもあるんだけど、ダメだと思う、こんなんじゃ」
メールの話から飛び火して、いつの間にか仕事の話だ。都市は困惑してため息をついた。
この男の扱いはほんとに難しい。
「俺、裏では仲悪いのに本番ではちゃんとコンビで仲良く仕事するっていうの無理だからね。
プライベートと仕事混同しちゃほんとはいけないんだろうけど。俺の性格わかってるだろ」
「うん」
「だから俺、ちゃんとしたいの。話したいし、飲みにも行きたいし。ほんとは遊びにも行きたいんだよ。
お前とサーカス行ったりジム行ったり俺もしたいの」
「お前ジム行ってどうすんだよ、運動嫌いなくせに」
思わず吹き出すと、今度は鷹も控えめながら小さく笑った。自分の発言に自分で照れて笑っているらしい。
さすがに自分の言葉が変だった、というのは自覚しているようだ。
「本気で言ってんの?」
問うと、まだ照れ笑いの余韻が残った顔を何度も上下に振った。再び都市が吹き出す。

「気持ち悪い。ほんと気持ち悪い、お前」
「いやだから、気持ち悪いとかじゃなくて、ほんとに。俺遊びに行きたい。ちゃんと話しよう」
「どこ行きたいの、俺と」
短くなった煙草を灰皿に押しつぶし、真剣に考え込んでいる鷹を見つめる。
ややあって、鷹が目を上げた。間近で視線がかちあう。都市は思わず吹き出した。
「なんなの、ほんとに、お前」
「じゃあ今日、仕事終わったら飲みに行こう。二人で」
「……え、河/本さんと飲むって言ってなかった、今日」
「今度にする。な、飲み行こう。いろいろ話したい」
言うなり、鷹はそばにあった携帯を手に取って早速メールを打ち始めた。
都市のため息が楽屋に響く。
「……次/長/課/長さんの楽屋すぐそばなんだから、直接言って来いよ」
「直接断り入れるなんて俺に出来るわけないじゃん」
ああそう、と都市は大欠伸をしながら頭を掻いた。滲んだ目元を指先でぬぐう。
高速の指さばきでさっさとメールを送信し終えた鷹は満足げに携帯をそばへ放った。
「あー、良かった。やったあ。すげえ嬉しい」
先ほどまでの不機嫌まるだしの表情はどこへやら、満面の笑みを浮かべて鷹は大の字で床に寝転がった。
鷹にならい、都市も再び床に寝転がる。眠気はあるが、時間的に見て、もう仮眠を取るのは無理だろう。
うんざりとため息をついた都市など全く意に介さず、鷹は上機嫌で言葉を続けた。
「どこ行く?お前いい店どっか知ってる?」
「わかんない。お前の方が知ってるだろ、しょっちゅう飲み行ってんだから。俺はどこでもいい」
「俺もどこでもいいや。やったあ。ほんと嬉しい、俺。何話そう」
「お前、ほんと意味わかんねえ」
吹き出しながらそう言うと、鷹も吹き出した。
「俺ね、マジで、三浦の事ほんとに好きなんだよ」
「ほんとに気持ち悪い、お前」
「大好きなんだから」
もう本番まで20分ほどしかない。ちっとも休憩にならなかった。
ほんとに扱いづらい男だ。
嬉しそうな鷹の様子を盗み見ながら、都市は密かに破顔した。

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                     | ほんとに二人とも可愛すぎるんだよ
                    | 鷹の赤ちゃんっぷりと都市のお兄ちゃんっぷりが堪らんよ
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| ヤマもオチもイミもない文字通り801でした
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 | | |□ STOP.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 初っ端からタイトル入れ忘れて
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) スマソorz
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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