声フェチ
更新日: 2011-04-27 (水) 19:26:04
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| 電波気味天然攻め×包容力広大受け
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| モデルはいたらしいけど
| | | | \ ほぼオリジナルだよ
| | |> PLAY. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ ゲンケイナサスギ
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
友人から「大事なネジが二、三本抜けてる」と評されたことがある俺だけれど、
面倒を見てくれるひとがいるおかげで、とても幸せな生活を送れている。
昔から近くに住んでいて、兄のような存在のそのひとは、俺とは逆で、何でも
できる。そして、とてもとても綺麗な声の持ち主である。
そろそろ夕飯だと声をかけに来てくれた彼に、前から思っていたことを告げる。
「本当に綺麗ですよね、声」
「そうかぁ? つーか、いきなりだなあ」
「取り替えてほしいくらいです」
「……それは、難しいんじゃないか?」
「うーん、と。ひとつ、頼んでもいいですか」
「なに?」
「歌ってください」
「? まあ、いいけど…」
首をひとつかしげて、彼は歌い始めた。ああやっぱり、なんて素敵なんだろう。
でも聞き惚れていてはだめなんだ。さっそく、思いついた計画を実行する。
彼が俺より背が低くてよかった。そうっと、近づいて――。
「……っ!?」
「………あ、あ~あ~……やっぱりだめか」
「ど、どうした、急に」
「いや、声が」
「声が?」
「食べられるんじゃないかと思って」
「……は」
唇を押さえていた彼は一瞬絶句して、次に爆笑した。俺としては笑われるのは
心外だったけれど、笑い声もやっぱり綺麗な音なので、抗議はしないでおく。
「お前の行動って、ほんっと読めない」
「そうですか?」
「声、食べようとするとはな」
「だって、欲しいんですよ、声」
「でも、お前が俺の声取っちゃったら一緒に歌えなくなるよ」
「……それは、困りますけど。じゃあ取替えっこ…」
「そしたら、俺の声でお前の名前を呼べなくなるね」
「え、やだ」
だって、一番好きなのは彼が俺を呼ぶときの声なのに。
思わずぶるぶると首を振ると、彼はにっこりと笑った。
「やっぱりこのままでいいんだよ」
「でも俺、ずっとあなたの声を聞いてたいのに」
「じゃあずっといっしょにいればいい」
そう言って、彼はさっき俺がしたように、彼の唇を俺の唇にふれさせた。
「これは大事な約束のときするんだよ。俺はずっとお前に声を届けてあげる」
見たことのないような綺麗な笑顔と、聞いたことのないような綺麗な声で
彼は約束してくれて、俺は何も言えなくなってしまった。
まるで、本当に声を食べられたかのように。
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| タイトルは「声フェチ」らしいよ
____________ \ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| __________ |  ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄| この速さならいけると思った
| | | | \
| | □ STOP. | |  ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| | | | ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ イマハハンセイシテイル
| | | | ピッ (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
| | | | ◇⊂ )( ) | ヽノ___
|  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | ||―┌ ┌ _) ┌ ┌ _)⊂UUO__|| |
| °° ∞ ≡ ≡ | || (_(__)(_(__). || |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
このページのURL: