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禿げ鷹

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                     |  土曜ドラマ『禿げ鷹』
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  アラソ×和紙
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 | | |> PLAY.       | |               ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 例にもよって和紙は柴が好き。
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ )
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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日本に来て2年。
マサヒコの傍にずっといられる幸せを神様に感謝しつつ、早朝のわずかな時間だけ楽しめるトーキョーの貴重な澄んだ空気を吸いながら、
今日も虎ノ門にあるオフィスに向かう。
通用口の鍵を開け、エレベーターで最上階まで登ると、まずは仮眠室に誰もいないのを確認した。
仮眠室にいないとなればここだろうと、代表室のドアをそっと開け中を覗き込むと、
僕の可愛い人はやっぱりそこで無防備な寝顔を晒していた。
外資系企業の逃れられない定めのひとつに、本国との深夜ミーティングがある。
時差の関係上、早くて23時開始なんてこともざらだ。
いつもは僕や幾人かのメンバーも参加するのだけど、昨夜はマサヒコとクラリスの極非公式なミーティングだったから、
オフィスに残ったのはマサヒコ1人だった。
ここの所、サンデーM&Aの件で多忙を極めていた上、クラリスのスケジュールの都合で、
もはや深夜ミーティングとも言えないような遅めの開始時刻を宣告されていただけに、さすがのマサヒコも別れ際僕にため息を漏らしていた。
何時まで話し合っていたのか判らないけど、仮眠室に移る体力もなくしたのか、マサヒコは応接用のソファに身を沈めて眠っている。
眼鏡を外すととりわけ幼く見える顔は、目を閉じていると尚更子供の様に見えた。
もう30も過ぎてるって言うのに、日本人は本当に若く見えるななんて関心してると、マサヒコが僅かに身じろぐ。
僕は気配を悟られないように、そそくさとソファの影に身を隠し息を潜めた。
ややあって、マサヒコの穏やかな寝息が再び聞こえて来る。
僕はマサヒコの寝顔が見える位置に移動して、じっとマサヒコの顔を見た。
僕の好きな人はなんて可愛いんだろうと思うと、少しだけ触ってみたくなって無意識に手が伸びる。

ふわふわと柔らかい黒髪をそっと撫でた。
マサヒコを起こしてしまわないように、静かに、何度も撫でた。
髪から米噛み、頬に手のひらを滑らせて、マサヒコの肌に触れる。
少し顔色が悪いだろうか。
空調が効いてるとは言え、ブランケットひとつかけずに眠るマサヒコに、僕は自分のジャケットを脱いでかけてやってから、
膝を抱えて彼の枕元すぐ傍に座った。
じっとマサヒコの寝顔を見つめていると、このまま時が止まってしまえばいいのにと思う。
眠っている間はきっとマサヒコも幸せだから。

「……ラン?」

掠れた声と一緒に、マサヒコの黒い瞳が瞼の狭間から僅かに覗く。
僕は額を隠す彼の前髪を撫で付けて、現れた額にそっとキスした。

「モーニン、マサヒコ。」

マサヒコはぼんやりと僕のキスを受け入れながら、

「…今何時だ?」

なんて、色気の無い事を言ってくれる。

「まだ6時だから、もう少し寝られマス。」
「いや、起きる。」

細いカラダをゆっくりと起き上がらせて、胸に掛かってた僕のジャケットに気付くと、

「サンキュ。」

って、目を細めて優しく微笑みながら僕に返してくれた。

そんなマサヒコが堪らなく愛しくて、僕は彼の口唇を求めた。
薄い口唇を割って、マサヒコの乾いた咥内を舌で潤す。
されるがままのマサヒコは、それでもやがて瞳を閉じて、追い立てる僕の動きにおずおずと応えてくれる。
絡み合う熱に浮かされそうになった時、マサヒコの腕が僕の胸をそっと押した。
濡れた赤い口唇で僕を見上げ、マサヒコは言った。

「今朝はこれまでだ、アラソ。」
「マサヒコ…」
「シャワー浴びてくるから、悪いが熱いコーヒーとスポンサー選定の手続き書類、用意しておいてくれるか?」

ローテーブルにあった眼鏡をかければ、もうマサヒコはホライズソ・イソベストメント日本法人代表の顔で、僕との距離を僅かに空ける。

「OK、ボス。」

少し淋しく思いながらも、僕はマサヒコの望むままにそう応えて笑顔を見せた。
今日もまた、1日が始まる。

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 | |                | |           ∧_∧ またもナンバリングミス…。ホントにスマソ…。orz
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