Top/24-304

numb*3rs兄弟話

狐CHで放送中のnumb*3rs兄弟話
遅レスですが

240の姉さん!数字話でエロとは高度な技を!
自分はエロ書き未経験なので、(*´Д`)ムッハーでした。

そして再びnumb*3rs兄弟話投下です。連日投下すみません。
レスくれた皆様ありが㌧
今回も前回に引き続きチャーリーの語りです
        _________
       |┌───────┐|
       |│l> play.      │|
       |│              |│
       |│              |│
       |│              |│
       |└───────┘|
         [::::::::::::::::MONY:::::::::::::::::]
   ∧∧
   (  ,,゚) ピッ   ∧_∧   ∧_∧
   /  つ◇   ( ・∀・)ミ  (`   )
.  (⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒⌒)
  |            ┌‐^──────────────
  └──────│内容的にも一応、続いているよ。
                └───────────────

F=G*M1*M2/(R*R)

「これって万有引力の法則だろ?」
深夜のFBIオフィスで、事件に関するデータの研鑽をしていたPC横で、デス
クの端に置かれた僕のノートを覗き込んでドンが言った。
「今度は物理学にまで手を広めようってのか?天才教授」
「違うよ、これは・・・・昔からの癖なんだよ」
「癖?」
「・・・・ぼんやりしてると無意識に書いちゃうんだ。」
「ぼんやり無意識で、万有引力の法則を落書きするのか?昔からだって?まった
くお前はあきれた奴だな。」
理解を超えるよ、ドンは僕の肩を小突いて「マズいコーヒー入れてきてやる」と
言うと隣のブースへと姿を消した。
ドンに理解されたことなんて一度もないよ、そんな言葉が出かかったけれど、そ
れを口に出せるほど僕は勇敢ではなかった。子供の頃に空想していた兄弟像を放
棄してからの僕は、傷つかない為に、いつもドンの前では一握りの勇気を握りつ
ぶさないように慎重にしていなければならなかった。数学の知識を活かしてドン
の事件のアドバイザーとしてFBIに協力している現在でも、傷つくことを恐れる
子供のままだ(あるいは傷つくことに恐れた子供か?)。
僕はノートのF=G*M1*M2/(R*R)の文字列を指でなぞって、万有引力の法則の発
見が物理学の世界にもたらした価値より、僕にとってどれほどの意味があるもの
なのか、きっとドンにはわからないだろうと思った。

万有引力の法則はイギリスの物理学者ニュートンにより、物体間には、常に互い
を引きあう力(引力)がはたらいていて、この普遍的な引力は、すべての物体がも
つ性質であることから万有引力とばれ、1687年に万有引力の法則として定式化さ
れたものだ。
物理学は専門じゃなかったけれど、あらゆる物体と物体は互いに引き合う力を持
っていて、万有引力は物質を選ばない。質量があれば必ず働く。そのことは容易
に理解できた。

じゃあ人間関係にも万有引力が働くのかな。どんなに離れていても、引き合う力
は働いていて、離れているときは弱い力でも、近づけば近づくほどに強く引き合
うのかな。
空想を放棄した僕は、物理学の中に人間関係の可能性をそっと見つけ出して。い
つか、想像もつかないほど遠いいつの日か、僕とドンが万有引力で繋がることが
あれば、僕は孤独でも大丈夫だって、やっぱり子供の純真さで、そう思って。そ
れから一心に万有引力の法則を書き綴ることに心を傾けた。
ハイスクールでも大学でも若すぎることを理由に周囲から孤立していた時も、こ
とあるごとに非凡な才能を揶揄された時も、大学で思うように論文が書き進まな
いと時も、ドンが家を出る時僕のことを振り返りもしなかった時だって、この"呪
文"を書き綴っていれば耐えられた。そうしていつしか意識は無意識に変わり、
僕の現実と僕の慰めは数学だけだったけれど、ドンとの関係に関する希望は万有
引力の法則によって慰められ続けてきた。(余談だけど、このノートに"呪文"を
書いたのはつい最近になってドンに同棲していた彼女がいたこと、婚約を考える
ほど愛していた女性の存在をずっと知らずにいた事実に打ちのめされたからだ。
と思う。無意識だったから自信はないけれど。)

そして今。
僕とドンの距離は、過去のあらゆる時間と比べて、ずっと近づいている。人生で
一番近い距離に"僕ら"はいる("僕ら"と言う表現が許されるほどに)。
それが万有引力の法則かどうかはわからないけれど、二人の間に働く力がもし万
有引力ならば。もっと近づいたら、僕とドンはもっと強く引き合うのかな。
でも。でも僕は思うんだよ、ドン。決してあのハイスクール時代に戻りたいなん
て思えない記憶ばかりだけれど。少年時代の僕は少年時代のドンと兄弟として過
ごしたかったって。
今これだけ僕を必要としてくれて、僕の能力を認めてくれて、数学の話をしたっ
て「もっとわかりやすく説明してくれ」とは言うけれど、いい加減にしろよウン
ザリだ、なんて顔をして途中で席を立ったり僕の話を無視したりしない。「家族が
一番大事だ」って僕を見て言ってくれて。それは胸が詰まって息も出来ないほど
の喜びだけど。
だけれども。僕は、子供の頃に子供としての親しみをドンに感じたかったし、ド
ンにも感じて欲しかったって思うんだ。そうしたら、今よりもっと、僕はドンの
ことを理解して近くに感じることが出きるだろうし、ドンは僕に、手に馴染んだ
野球のグローブのような愛情を感じるんじゃないのかな、って思うんだ。
それって贅沢なわがままかな。
過去は振り返ることは出来るけれど、帰ることは出来ない。どんな法則を使って
も。
こうして一緒に過ごせる時間が増えれば増えるほど、幼い日に望んだ「幸せな未
来」にいるにもかかわらず、僕は今、ずっと疎遠だった頃の孤独を思い出してい
る。
もしかしたら幸せと孤独の間にも万有引力が働いているのかな。
だとしたら、これも僕の望みなのかな。
ドン、どう思う?

深夜2時。
僕はドンが「マズいコーヒー」をマグに入れて戻ってきた姿を見つめながら、ノ
ートの上のF=G*M1*M2/(R*R)の走り書きを指でなぞり、その上からもう一度、
意識的に万有引力の法則を書き重ねた。

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ 
 | |                | |     ピッ   (・∀・ ) キスもエロもなしかよ
 | |                | |       ◇⊂    ) __
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  |
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

またしても陰気な話に・・ ・
ちなみに万有引力に関する表現は個人的な雰囲気的解釈デスので・・・
物理学専攻の方々、間違えていたらどうかお許しを。
お付き合いありがとうございました。


このページのURL:

ページ新規作成

新しいページはこちらから投稿できます。

TOP