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吸血鬼バルド

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                     |  モララーのビデオを見るモナ‥‥。
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 | __________  |    ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄|  きっと楽しんでもらえるよ。
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以前、801鬼畜創作スレで書かせて頂いた作品の続き物です。
もう少し世界を自分なりに広げてみたくなって書きました。
完結した作品を投稿するにあたって、迷ったあげくこちらに投下させて頂きます。

バルド(吸血鬼)×クラウス(以前バルドと少しだけ一緒に過ごした人間) この二人の絡み作品です。

時折どうしようもなく叫びたくなる。

苦しい。
思って、想って、憶う。
会いたい。
あの晩の優しい言葉はそのままに。
温もりも忘れてはいない。
振り返っては鮮やかな煌めきに手を伸ばす。
笑う。嗤う。
ああ、あんたはいないんだ。

心を置き去りに、月日だけが駆け巡る。

砂塵をフワっと巻き上げて着地する。
両手いっぱいに抱えた薔薇から花弁がこぼれ、紅く舞い上がった。
「まったく、何してんだ。俺は‥‥‥」
人里をずいぶん離れた鬱蒼とした森の奥深く、ぽっかりと縦に穴が
あいている洞窟の入り口に立ち、マーティスは独りごちた。
木々の間から差し込む月光が、短めの赤髪と漆黒の衣服の輪郭を蒼く照らしている。
人より少し尖った耳、赤く濡れた唇に隠れるは二本の牙。
吸血鬼。
彼は怒っていた。

5ヶ月前に拾った同胞の事である。
マーティスはこの洞窟をかなり気に入っている。
足もとに開いた入り口はそれほどでもないが中はかなり広い。
入り口や、洞窟の天井を張る木の根の間からもれる蒼い光が岩肌や湧き出る地下水を
彩る眺めは美しく、最奥に行けば苦手な日光が届く心配はない暗闇が広がっている。
自分だけの場所だったここに、今、同居人がいる。
だが、それで怒っている訳ではない。
その同居人は兼ねてからの知り合いだったし、
ここにも嫌がるのを無理矢理つれてきたのだから。
彼と再会出来たのは偶然だった。
その日、食事をしに遠出をしていた。
人間の血を求めて。
近くで人間を襲うと、街人だか、村人だかの団体等がここをかぎつける。
それでなくても、ハンターなる吸血鬼を狩る存在もあるのだ。
彼らは常に吸血鬼の住処を探している。
昼間のうちに心臓を抉られ、首を刎ねられるいう最後は遠慮したい。
海が近い街の裏路地で柔らかい肌をむさぼり、甘い血をすすった。
半年ぶりの甘い生き血を堪能して浮かれ気分で闇夜を舞っていた帰り道、
ふと、自分と同じ存在を近くに感じ取ったマーティスは
その青い瞳で眼下に広がる樹木の群を一望した。
ほどなく、住処にほど近い森林の背の高い大樹の枝に腰掛け、
背中を幹に預けている青年を見つけた。

吸血鬼バルドを。

「久しぶりだなバルド」
彼の横に降り立ち声をかけると、向こうも気付いていたのだろう。
驚く様子もなく静かに笑みを返してきた。
白いうなじに少しかかるくせのない金髪は闇夜を弾き、
長めの前髪から覗く瞳は髪と同色で深く煌めいている。
何十年目かに会う彼は出会った頃と同じ容姿のままだ。
まあ、自分も変わってはいないのだが‥‥‥。
「いやに浮かれてたな」
「今、食事終えたところだからな。おまえはこんな所でなにしてんの?」
「空を見ていた」
相変わらずの懐かしい同胞に思わず口がほころんだ。
バルドは感情的な部分をなかなか見せない。
自分とは対照的なこの同胞がマーティスは嫌いではなかった。
「なあ、顔色悪いけど‥おまえ、ちゃんと飯食ってんのか」
闇の存在に顔色悪いというのもおかしな話だが、血色が悪いのは確かだ。
この場合、ちゃんと人の血を吸っているのかという意味になる。
「ここ何年か、口にはしてないな」
「‥‥‥‥おい」
「この辺りはお前の縄張りか?」
「ああ、そうだけど」
「そうか‥‥‥」
そう言うと腰をあげて夜風に舞うバルドの腕を慌てて掴んで引き戻した。
「まてまてまて、バルド、お前今どこに住んでるんだ?」
「数日前からここから少し離れた場所に‥‥転々としている最中だが
 まだ「住処」は見つからないな」
「確かチェスティアの森にある城にいるんじゃなかったのか?
 バルディンがそんな風に言っていたような‥‥‥」
共通に知る同胞の名前を出すと、バルドの整った眉が少しだけ動いた。

忘れていた。
バルディンは仲間内でも知られるかなり獰猛な吸血鬼だ。
ただ、吸血鬼の中でも珍しい黄金色の瞳を持った目の前の宿無しの事を
異様な程気にいっていて、何かと干渉しているようだ‥‥‥推測だが。
「彼には5年くらい前にあった。10年に二回程は会いにくる」
やっぱりだ。
「で、おまえの事だから追い出すんだろ?あのバルディンをどうやってあしらうんだ?」
「「消えろ」と‥」
前言撤回。自分が思っている以上には感情を表しているようだ。
あのバルディンが消えろの一言で帰っていく様はちょっと見てみたい。
バルドの事だから無表情で言ったのだろうが、想像するとやっぱり少し怖い。
「それで、その城は‥‥‥」
「あそこには‥」
バルドの双眸がふと揺らめいたような気がした。が、それも一瞬で元に戻る。
「居られなくなった」
再度飛び立とうとするバルドをまた掴んで引き戻す。
「おまえなあ‥‥‥。行くとこないんだろ?俺のトコどうだ?」
端正な顔が少し歪んで、拒否を示しているがめげずに続ける。
「いいところだぜ?」
「マーティス、悪いが私は静かな‥‥」
全部を言わせずに腕を掴んだまま空に舞い上がった。
「久しぶりに会ったんだ。来いよっ!!」
笑声をあげてさらに飛ぶ。腕を振り払わないところを見ると
本気で嫌というワケではなさそうだ。
それとも単に面倒くさいからか。
後半の部分が強い気もするが‥‥‥。

そんな感じで連れ帰ったのだがーーー。
一緒にいて気付いた事は、バルドは人間の血を吸わないではなく吸えないという事。
元からあまり人間の血を求めるところは見た事がなかったが、
それでも以前だったら、勧めたら仕方なしといった風に飲んでいた。
この前だって、人の女を適当に見繕ったのだが、断固として拒否した。
「マーティス、私にはもう人の血を飲むことはできない」
どこか哀惜を抱えた瞳で何かを思い出すように答えたバルド。
吸血鬼は薔薇とワインを血の代わりに食すことも出来る。
だが、あくまでも「代わり」なのだ。
血が吸えないという事は吸血鬼でなくなってしまう。

両手に抱えた紅に色づく薔薇を一目見てフっとため息をついた。
俺もずいぶんと甘いな。
この薔薇をどこから調達したか教えたら驚くだろうか。
トンっと軽く地を蹴って、マーティスは差し込む月光を背に
洞窟へ降り立った。

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 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧ ヒトリデコソーリミルヨ
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )
 | |                | |       ◇⊂    ) __
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