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ユンボるん・ドリ←バイ@by(V)(゚¥゚)(V)

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・;)<ごめんなさい、私も今PC使えないので携帯から失礼します!

スレのドリ←バイ語りが萌えすぎて、思わず書いちゃったよ…orz
時間が空いたときにでも修正入れて、
ユンボる801の文掲示板にうpしときます。
改行変になったらごめんなさい。
スペースお借りします!

太陽はとっぷりと沈み、漆黒の闇と静寂が辺りを覆っていた。
古ぼけた小さな街の片隅に、もう個々の役目を終えお払い箱となった鉄の山が在る。
無機質な固まりのそれが、ドりルは好きだった。
似たような家々が立ち並んだこの街は、ある一角に閉鎖空間を生み出す。
彼はそんな誰も訪れることの無い、鉄の山とレンガと自分のみで構成された場所が、好きだった。
素早い身のこなしで山の上にかけあがり、どっかりと座り込む。
肌に当たる風は心地よく、暗闇には月と星がぽっかりと浮かんでいる。
「アニキ!ドりルのアニキ!」
やたら勘高い声が耳をつんざく。
ドりルはのろのろと立ち上がり、睨むようにそちらへ顔をむける。
その拍子に、積み上げられたひとつの鉄骨が、下へ下へと転がりおちるのが見えた。
「…どうした」
いつもより一層深く、眉間に皺を刻み、ドりルは口を開く。
山の下には、ちょこまかとせわしなく動き回るグラッぷルのバィスの姿があった。
「俺、あのユんボルのとこ行きますけどぉ」
「…………」
突然一人きりの空間へ彼が介入してきたことへの苛立ちか、それとも彼自身の行動が釈に障るのか。

だからどうした、と促せば、バィスは力強い声で答えた。
「俺負けねェっすから」
「………………」
ドりルは片方の眉を釣り上げ、なぜだか意気揚々としている彼を見つめた。
「…用件はそれだけか」
「はいっ」
こいつは馬鹿だ。
こういった特に意味のない、考え無しの行動や、
根拠の無い確信を持ち、油断し、
いつもいつも結果として悪い方へと転ぶ。
たかだかグラッぷルのバィス程度のユんボル、工事戦士とうたわれる
バる・ク口ウにその実力が通用するはずがない。
「…お前を始めとしたユんボル達は、あくまでバる・ク口ウのは咬ませ犬だと、」
以前もそう伝えたはずだが。ドりルは淡々と変わらぬ調子でつぶやいた。
「分かってます!」
それでも彼は、自慢の前歯をむき出し、荒々しく答えた。
「俺はあんな奴が、現場ー大王様の元につくユンボる達の
先頭に立つなんざ、どうしたって許せません!」
自身がバる・ク口ウよりも多くの時間、ユンボルとして生きてきたことに
確執したプライドか、自身の実力を過信しすぎた思い上がりか。
どちらにしたって非常に短絡的な思想である。

「ほう、それはなぜだ」
こいつは馬鹿だ。
こいつのバる・ク口ウへの反発心の理由など、自分自身の想定の範疇であろう。
こいつの脳みそだ、それがどれほど単純で愚かなのか、たかだか知れている。
「俺は、」
そこでバィスが、息を飲んだように見えた。
悲しくなるくらいの静けさの中に、ぽつり、と言葉が落ちた。
「…アニキがいいです」
「…………」
バィスは続け様に、呟くように答える。
「ドりルのアニキ以外が、俺らを引っ張ってくなんて嫌です」
だから、俺は負けません。バィスはそう言って、鉄の山の上に立つドりルを見つめた。
「俺はアニキじゃなきゃ嫌だ」
「…………」
ドりルは小さくため息をついた。
とんだ馬鹿だと、ため息をついた。
全くの予想外だ。このような重要な任務にいちいち私情を挟むなどと、馬鹿げている。
ドりルが様々な思考を巡らせて黙っている。段々と、バィスの声がしょぼくれていく。
「お、俺はアニキが、アニキじゃないと…その、うー」
ようやく、黙れ、と言おうとしたところで、ドりルは口をつぐんだ。
そして、口を開いた。
「……お前は、俺だけに絶対の忠誠を誓うと?」

見下ろす先には、その言葉を聞き、目を輝かせるバィスがいた。
「はい!」
「そうか」
ドりルは鉄の山から軽く飛び下り、バィスの前へと立つ。
鉄がまた少し、カラカラと落ちる音が聴こえた。
「ならば期待しようじゃあないか」
ずい、と顔を近づけてやる。バィスの目が見開くのが分かった。
「は、はい」
「バィス」
首筋にそっと触れ、優しく名を呼んでやると、彼の肩がこわばった。
「…あー、うう、」
顔を反らせはしたものの、朱に染まった頬と耳を見ると、嫌悪は感じていないらしい。
そう確信を持ったドりルは、小さく、それでいて強く言った。
「バる・ク口ウを倒せ」
さらに顔を近づけ、鼻が触れ、頬が触れる。
唇を近づけると、彼もおずおずとそれを重ねてきた。「……ん、ぅ」
丹念に唇を重ねてから、ゆるゆると舌を口腔へ差し入れてやると、
バィスは背中にそっと腕を回してくる。
前歯が少し邪魔であるかもしれない、とふと思ったが、
どうやらそこら辺は彼もわきまえているのか、至って問題は無さそうである。
次第にその行動は熱情を帯びていき、ドりルはバィスをゆっくりと
レンガに覆われた壁に押し付け、やがてずるずると床に倒れ込む形となった。

「……んっ…んっ……」
口腔の上顎を舌で擦ってやると、バィスがびくびくと身体を震わせた。
双方の唾液が混ざり合い、わずかな水音を立てる。
ぬめり合う舌はどちらも熱を帯びて、詰まりそうな
バィスの小さな声と荒い息が、暗闇に溶けた。
これでもかというほどに口腔をむさぼり、どちらのものともつかない
唾液をわざと舌から垂らしつつ、唇を離してやる。
「ふあ、っ」
なんともだらしない声が聞こえた。
ドりルは組み敷いたバィスに問う。
「気持ち良かったか」
「んぅ…」
バィスはやんわりと目を細め、ドりルの腰に腕を回した。
「アニキ、すっげぇ好き…」
「そうか」
ドりルは自身の唇を荒々しく拭い、彼の腕をふりほどき、ゆっくりと立ち上がる。
「…相手は工事戦士だ、見くびらないでそれなりに準備しておけ」
バィスに少し物足りなさそうな顔色が窺えたが、あえて無視をした。
つくづく馬鹿な男である。
「…お、俺、頑張りますぜ!」

「…………」
バィスはそれだけ言い残すなり、どこかへ消えた。
再び鉄の山に登ったドりルは、ゆったりと寝転び、
これからの行動や計画について思考を巡らす。
バィスにとって勝てるはずもない負け試合、
これで少しはバる・ク口ウの為にはなるだろう。
当然、先ほどのバィスとのやり取りは、一人でも従順な、
それも自分に心酔するほどの部下を得た方が
この先何かと都合がよい、と判断しての行動だった。
「……馬鹿が」
吐き捨てるように呟く。
同時に脳裏にかすめるのは、喜々とした馬鹿の顔。
「…………」
単純、短絡的、浅はかな思考、なんとも腹立たしい。
寝返りを打つと、鉄の欠片が、カラコロと落ちていった。
それを目で追いかけ、もう一度呟く。
「…………馬鹿が…」

夜明けまで、あと少し。

(終)

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・)<ありがとうございました!
5~10歳児がディープキスってなんだかいけない匂いですね。ごめんなさい。
お疲れ様でした!


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