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鰈一族 父×次男続き

レスくれた姐さんたちありがとう!意外なほど父次男に萌えてくれる
人がいて嬉しかったので続きも投下してみる。

連投済みません('・ω・`)

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )

 帰国した兄は、僕を含めた周囲の予想通りに身を立てていった。
 経営者として製鉄を継ぎ、学んだ専門知識を生かしながら技術力を高め、嫌みのない態度で部下にも
慕われていた。また、美しい妻を迎え、その後ろ盾をも同時に得ることでさらに財と権を兼ね備えた。
 まさに一点の汚れもない人生だった。それは僕もとっくに予測していたことだった。幼い頃から兄は
憧れであり、嫉妬の対象であり、比較される対象であった。だが自らの予想が裏切られなかったことに、
内心ちりちりと弱火で焦がされるような苛立ちを覚えることもあった。
 しかし兄が僕を弟として愛する態度は、留学前と何ら変わらぬものだった。帰国を祝うために家族が
空港に迎えに出た時も、兄は父と母に礼をした後で僕と姉妹を一人ずつ抱きしめて久しぶりだなと笑った。
自分に厳しく、周囲に親しく。人格的にも非の打ち所のない兄を数年ぶりに目の当たりにした僕は、
それを相変わらずだなと冷めた目で見つつも、やはり彼に憧れている自分を見つけた。
 兄は僕の頭上に手をかざし、背を測るような身振りをしながら、また大きくなったなと言った。
 僕は兄の印象が大人びたことを告げて、その後で出かかった言葉を飲み込んだ。
 学と経験を積んで一人前の成人男性として帰ってきた兄は、肖像画に見る祖父の面影を色濃くしていた。
兄特有の明るい表情が一瞬真顔になる時など、それは瓜二つであると言っても良かった。
 なぜそれをすぐに口に出せなかったのか。それは家に戻って幾日かが過ぎてから判った。父がその場に
いたからである。
 父は家で、特に兄と親しげに話すことはなかったが、祖父の肖像画を黙って見ていることが多くなった。
それが僕には、兄を見ているようにしか思えなかった。父の兄への執着、そしてそれに対する嫉妬心は、
あれ以来ーー僕が自ら父と交わって以来しばらく忘れられていたのに、再び意識されざるを得なくなった。

 僕は父の寝室でさりげなく糾した。父が僕のことを本当に可愛い息子だと褒めそやすのに、
「兄さんよりもですか?」
 そう訊いてみた。一度目は、父はじっと僕の顔を見た後で、あいつはお前とは全然違うと答えた。二度目に
同じことを聞いた時、父は黙り込んでしまったので、その唇に舌を這わせて接吻し誤魔化した。
 その後は、兄の話は寝室ではまずいと思って避けている。そうする限り、父はただ僕を本当の子供だと
呼び、僕を愛した。身も心も夜通しかけて。まるでもう一人息子がいるなんてことはないかのように。
 父と兄、そしておそらくは父と祖父と兄、その間にある何か複雑な結びつきに僕は関心を持ったが、
深入りは危険だと判断し、気にしない風を装った。

 しかし日に日に心中に焦りが生じてきた。はっきりと自覚したのは縁談の話を出された時である。
「お前もじきに嫁を取って暮らすのだな」
 睦言の間にも父はそう零すようになっていた。それは僕にとって時間のリミットを知らせる通告のように
も響いた。そうでなくても、自分は成人し、父が最初に求めた少年の柔らかい肢体とは随分異なる、強い
筋肉と細長く固い四肢を持つ、男の体になっていた。それでも父は変わらず夜に僕を呼びつけたし、僕の
体もその都度愛でた。しかし不安は募っていた。そこへ伴侶の話をされたのだ。
 冗談ではない。そう思った。
「お父さん…寂しいですか?」
「うん?お前はどうなんだ」
 結婚は避けられるものではないが、それをきっかけにこの関係が終わる可能性は高い。別邸へ移るかも
しれないし、父の側で暮らすとしても夫婦の寝室を設けられるだろう。それを抜け出すだの言い訳するだの
考えるだけで厄介だった。そもそも縁談を取り仕切る父の愛人は、父との夜を共有するという意味では同じ
立場でもある。本人に聞いたことはないが、僕と父の関係を知らぬなどということはないはずだった。
「…お父さんの部屋へこうして来れなくなるとしたら、勿論寂しいですよ」

 父と情事を持つこと。そしてそれを兄に秘すること。それだけが、僕を兄よりも優位に立たせていた。
「可愛いことを言うものだな。綺麗で従順な娘が来れば、私のことなど忘れるだろう」
「まさか…お父さん、お父さんが今までずっとお世話して下さった僕のこの体は、どうしろと言うのです。
いくらいい娘が来ても彼女にはどうにもできない、この熱は…」
 情事。そんなことで何が優越しているのかと、聞く者が聞けば笑い飛ばすだろう。
「父のせいにするのか?お前の、過敏な体を」
「お父さん、あぁ、悪戯をしないで下さい。あぁ、駄目だ…駄目です、いけない」
 しかし僕にはもうそれしかなかった。僕にできて兄にできぬ唯一のこと。それは恥ずかしげもなく実の
父の前で股を開き、父の体の上で卑猥な言葉を叫んでは、舌を吸い上げて接吻を繰り返すことだけだった。
「どうにもできない熱だと?どこが熱い。私に見せてみなさい」
「お父さん、ああもう貴方が欲しい。もう、あぁ焦らさずに…お父さん」
 見合い写真を見せられた時は、いずれ避けられないと思ってはいたがついに来たかという感じだった。相手は
家柄も利害も器量も良く、断る理由もなかった僕はその場で承諾した。任せると告げると、微笑んだ父の愛人は
心なしか勝ち誇ったように見えた。
 焦ってはいたが、何か行動を起こさねばと思うたびに自ら待ったをかけた。一つには父の本心が読めなかった
からだ。兄が帰国してからも相変わらずただ厳格な態度を示し続ける父は、本当に僕だけを愛しているのでは
ないかと思える時もあった。そうだとすれば一人疑心暗鬼な自分が滑稽だったが、涼しい顔で高炉建設だとか、
夢だけを見て走り回る兄の高潔さを見ていると吐きそうになった。彼の持つあまりに多くの美しいものに比べて、
自分が縋り付く唯一の誇りは自分を男娼に堕とし男娼であり続けることか。そんな惨めな問いが浮かぶたび、
忘れる為に父と交わった。

 しかし壁伝いに迷路を彷徨いながら婚約を待つだけの日々は唐突に終わった。
「お父さんは、僕が嫌いなのですか」
 その兄の言葉、全く彼にしては珍しく馬鹿らしいとしか言いようがない、一言の台詞によって。
 物陰から見ていた僕には気づかずに、父は言った。
「…私は、いつもお前のことを一番に考えているよ」
 そんな言葉を、
 僕はかけられたことがあっただろうか。
 一度でさえも。
 虚言であるはずはなかった。その一言を紡ぎ出すまでの、父の表情といったら!何事か押さえ込むような、
何事か逡巡するような…そんな彼が普段他人に見せることのない内面が、湯船から湯が溢れるように外へ
流れ出していた。企業家として幾多の修羅場を口八丁手八丁で切り抜けてきたあの父が、そのたった一言の
ために!
 愕然とした。色に濡れた吐息で、お前だけを愛していると確かに父は呟いた。体と体を溶け合わせながら
何度もお前は私の子だと聞かされた。けれどもそんな言葉が欲しい訳ではなかったのだと、この瞬間に気づかされた。
 兄のような言葉をかけられたことはなかった。父の勧めを拒んだ兄の代わりに父の銀行に入り、父が僕の体を
欲しいといえばそれさえ捧げ、どんなに仕事で疲労した日でも望まれれば抱かれた。そこまでしても、
そんな言葉は、一度でさえも。
 兄は…傷ついたような顔をしていた。僕が何より望んだ台詞を父に吐かせて。それが清廉潔白の標本のような
男の反応だったのだ。
 その瞬間、僕は決意した。結婚する前にやらなければならないことができた。
 どうしても、兄を僕のいるところまで堕とさなければ。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )オソマツサマ!
そろそろ原作を読んで勉強しなきゃかな・・・

この後も書こうと思ったのですが、連投の上あまり長くなると他ジャンルの
姐さんが投下しにくくなると思ったのでいったん切ります。

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