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キム空

                    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                    |  キム/タクと唐/沢がドラマで共演したらという妄想からだモナー
 ____________  \         / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | __________  |    ̄ ̄ ̄V ̄ ̄|  勝手に作ったオリジナル作品だカラナ
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 | | |> PLAY.       | |              ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | |                | |           ∧_∧ ∧_∧ ∧∧ 前回の続きのような単発 キム×唐だゴルァ!!
 | |                | |     ピッ   (´∀` )(・∀・ )(゚Д゚ ) ※本人とはなんの関係もありません
 | |                | |       ◇⊂    )(    ) |  ヽノ___
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認めたくないが
認めざるを得ないかもしれない
俺が、あの男を少し意識しているという事を

たとえばそう、こんな階段であいつと二人きりになると―――――

会社にある階段は、どこか不思議な雰囲気を持っている。
フロアを出た廊下の途中に扉がある。そこが階段への入口だ。
扉は分厚く、一歩その中へ入ると外の音はほぼ遮断される。
騒がしい社内のざわめきも、電話の呼び出し音も、キーボードを叩く音も、機械の動く音も聞こえない。
まるで、密室に入ったような、シンとした静けさがそこにある。
このビルにおいて階段を使う者は、1、2階程度を移動したいという社員だけだ。
外からの客はまずエレベーターを使うし、階段入口の扉には「階段」という案内が書かれているものの
分厚いその扉はどこか入りにくい雰囲気を持っていて、慣れている者以外はあまり入ろうとは思わない。
また階ごとに別の会社が入っているこのようなビルで、1、2階程度移動する、という事も希で、
つまり、階段にはあまり人が来ないのだ。
「…空沢さん、俺、この階段てなんかいいなってずっと思ってたんですよ。」
一階下にうちの会社の資料室兼物置として使っている部屋がある。
俺と木村はその部屋へ行くためにこの階段を使う事になったのだった。

扉が閉まったその瞬間、俺達は異世界にいた。
扉が閉まった途端、辺りは静寂に包まれたのだ。
その瞬間ほんの少しだけ感じる違和感は、俺に木村の言葉の意味を考えさせる。
――とか、言ってる場合か。ここってこんなに静かだったか?妙に静かだな。
「へぇ。そうか?どんな所が?」
この妙な静けさが嫌だったので俺はわざと茶化すように喋った。

静かな事の何がいけない。いや、なにも悪いことなどない。わかっている。
わかっているんだ。静かな事、ただそんな単純な事が気になってしまうのは場所のせいじゃない。
一緒にいるこの男のせいなんだろう。…最近、こうなんだよな、俺…。
「いい感じじゃないすか?」
だから何が。と言おうと思ったが、次のセリフが透けて見えるのでふーんとだけ答えた。
以前の俺なら気付かなかったのかもしれないが。
いや、このアホの考えそうな事だくらいは思っただろうか。
突然、後ろに引っ張られる感覚に俺は階段を踏み外した。幸い一段で済んだが。
何事かと思いきや、後ろを歩いていた木村が俺の右腕を掴んでいたのだ。
あまりに突然で、何も構えていなかった俺は思いっ切り体勢を崩された。
何の冗談かと振り返って二段上に居る木村を見上げると、薄茶色の目とぶつかった。
「…そんなに急いだら危ないですよ。」
「お前がこういう事する方が危ないだろうが!」
木村が笑う。笑ってる場合か。ドキドキしたじゃないか。お前にじゃないぞ転げ落ちるかと思ったからだ。
しかし言われて気付いたのだが、俺は知らず足早になっていたようだ。
だってここなんか居心地悪いんだもん。お前と居ると。
まぁでもここは会社だ、何も考える事は無いはずだ。なんだって俺は…
「もっとゆっくり行きましょうよ。」
嫌だね。俺は早くここを出たいんだ。なんとなく嫌だから。
お前は俺を引き留められるけど、俺は足早になるしかないんだよ。
「何言ってるんだ。木村、仕事は機敏にな。」
そして腕を離せ、と俺は腕を振ったが木村はしっかり掴んでいて離れなかった。あぁ?
「おい、木村。」
木村がニヤリと笑う。ムカツク。

二段下に居た俺に近付く為に木村が一段降りてくる、から、俺も一段降りる。
また木村が一段降りてくるから俺も一段降りる。何笑ってんだ、気持ち悪い。それでなんだこれは。気持ち悪い。
また一段降りてくるから、一段降りようとしたらそこは踊り場で、降りるつもりで居た俺はバランスを崩した。
その隙をついて木村が俺の腰を掬うように持ち勢いに乗せて後ろに押してきた。
そして俺はまんまとヤツに踊り場の壁の角まで追いつめられてしまったのだ。
木村はニヤついたまま慌てふためく俺の顔の横に手を付いて通せんぼしてきやがった。
腕の下をくぐり抜けて出ようとしたら腕を下に下げて来て出させないようにされた。
なんだ、なんだこの状況は有り得ん。ここ、会社だよな?なのになんだこれは。
「あのなぁ…」
と言ったところで素早く顔を近付けられたので一瞬息を飲んだ。
木村が吹き出す。殺すぞお前。
「やっぱいいわコレ。…あ、顔、赤くなってますよ?」
木村は腕を俺の両サイドの高い位置につき直し、顔を目の前に近付けたままクスクスと笑っている。
誰だこの男をこんな風に育てたのは。
ていうかお前、性格変わってないか?家と違わないか?俺、今お前の上司なんですけど。
それに顔が赤いのはお前のせいだろうが。意識してなくたってなぁ、こんな事されたら誰だって赤くなるんだよ!
俺がおかしいんじゃない、お前がおかしいんだ。なんなんだ突然こんな所で盛りやがって。
「これな、どう考えてもおかしいだろうが。いいからやめろよ。」
クッククック笑いやがって。お前は青い鳥か。
落ち着け俺。ここは会社だ家じゃない。そうだ会社だ、だからそこまですごい事はしないはずだ。
もう充分すごい事の域に入っているがな。だってここ会社だぞ。そうだ会社だ。会社なんだよ。
こんな場面を他の社員に見られたら…ていうかこういう場所って監視カメラとか無いのか大丈夫なのか
そもそもこの男何してる?ここは家じゃない会社だ!いや家でも許さんがな!
「早くどけ!」
「静かにしてくださいね…誰か来ちゃいますから。」
静かにしてなくたって誰か来る可能性は充分にあるんだよ。ここはか・い・しゃ・だっ!!
何をするかと思えば壁についた手を軸に少し離れていた木村が、身体をくっつけてきやがった。

「お前っ何考えてるんだ?」
「この階段使う度に思ってたんですよねぇ。」
顔が近い。身体が近い。こんな場所で、こんな時間に、何やってるんだ。何考えてる、木村。
「な、何を」
木村が本当にくっつくほどにグッと顔を近付けてきた。横を向いても逃げ場が無い。
「『あー、ここで空沢さんと二人きりになれたらなー』って。」
「…馬鹿な事するんじゃない。ここは会社だぞ木村、早くどけよ。」
「いい雰囲気でしょ、この階段。誰も居ない、二人だけの空間みたいな。でも、会社。」
聞いてるのかこの男は。
「早くどけよ。」
近いんだよ。顔も、身体も。何もかも!
「俺、ずっと思ってたんです。ずーーっと。」
「…変態だろ。」
綺麗な顔して。卑怯だ、なんだその顔は。
「俺が変態なのは空沢さんに対してだけですよ。」
そういう事はな、本人には言わないんだよ。恐いだろうが。しかもこんな近くでな、息がかかるような距離でな。
必死にあごをひいてるから俺はぶさいくだろうが。どけよ、どーけーよ。何するつもりなんだよ。
「あっおまっ」
頬にキスしてきやがった。…正直こんなのは慣れてきていたはずなんだが、場所が場所だけに反応してしまう。
「ちょっと…やめてくださいよ…」
「それは俺のセリフだろうが!!」
本当にやめてくれ。いい加減恥ずかしいし、誰か来るんじゃないかと気が気じゃない。
「スゲェいい反応してくれますね。」
「お前馬鹿だろう」
「ハイ。いつか空沢さんをこの階段でこういう風に壁に追いつめてキスしたかったんですよ。
なんか思ったより空沢さんが可愛すぎるんで結構ヤバイっす。」
だからそういう事は本人には言わないんだよ!!他人にも言うな!!それと年上を可愛いとか言うな!

「ほんっとうに変態だな?」
「だからそう言ってるでしょう。」
木村はそのまま何か考えあぐねているようだ。だからお前殺すぞ。
「おい、本当にいい加減…」
途端、木村が視線をあげ、俺をジッと見つめてきた。まだ何かするつもりだ。
またお前そんな真剣な顔すんなよ状況わかってんのか。ものすごく居心地が悪い。
しばらくチラチラ見たがずっと俺を見ている。もうやめてくれ。顔が近すぎて下を向く事もできない。
いたたまれなくなり木村の背中を引っ張る。本当は胸を押してどかしたかったが、手が入る隙間が無いのだ。
引っ張っても背広はボタンがとまっていないのであまり効力が無い。なんだ、何する気だこの馬鹿は。
「木む」
俺が何か言うのを待っていたかのように、木村がキスをしてきた。
俺が口を開けていたのを利用して舌が入ってきた。こいつ、噛み切ってやりたい。
木村の舌が俺の口内をまさぐる。こいつ、いつも思うが息をするタイミングを作るのがうまい。
だけどキスすると思ってなかった俺の息はだんだん苦しくなってきた。
俺をどんだけ羞恥に晒せば気が済むんだこの男は。冗談じゃない。こんな時に誰か来たら…嫌だなぁ
木村、許さん。
「…もっと抵抗して下さい。」
やっと口を離したと思ったらそんな冗談を言う。抵抗なんかさっきからしてるだろうが。
俺は息が苦しくて肩で息をしていて何も言えなかったので、きつく睨んだが、
木村の目はそんなものじゃ効かないとばかりにニヤニヤ見つめ返すだけで、なんだか恐くなってきた。
「ハァ…ハァ…やめてくれ」
「はいダメーそれ逆効果。」
「…嫌いになるぞ」
木村は目を見開くとパチパチとまばたきをした。あ、効いた。
「嫌われたくねー…!」
渋い顔。ほんとに馬鹿だな。なんでここに拘ってるんだ。…家でいつも二人きりの癖に。
だからといって家でならなんでもいいわけじゃないがな。ここより、まだマシってだけだ。

木村はまたしばらく唸りながら考えていた。俺はその間も誰か来ないかずっとヒヤヒヤしているというのに
この男、どうでもいいのかそんな事はすっかり頭に無いのか。
男に壁に追いつめられ通せんぼされて密着状態で待たされる俺の身にもなれってんだよ。
「わかりました。…でも一つだけお願い聞いてもらっていいですか」
「嫌だね」
「嫌って言ってもやるつもりですけどね」
「なんだ!」
「…あの。背中なら触ってもいいですかね?」
はぁ????
通せんぼの手がズズズズと下に降りてきたと思ったら俺の背広を広げて脇の間から背中にグイッと入ってきた。
良いとも言ってないのに。本当に答えを聞くつもりは無いらしい。
背広を着ているのに、背広の中に手を入れられてシャツの上から背中を触られるのはひどく気持ち悪かった。
「うわっ…お前、いい加減にしろ!」
自然と背中が浮き、のけぞってしまう。木村の手が背中を縦横無尽に撫で回す。たかが背中だろうが。
されど背中なのか?これは結構厳しい。シャツ越しだから木村にはかわらないだろうが肌が粟立ってしまう。
木村の肩に必死にしがみつく。まるで抱き締め合っているみたいでムカツク。
あーなんだか変な気分になるなぁ。俺が流されてどうする。気を紛らわす為に右手の人差し指を軽く噛む。
「…俺、新人の頃からあなたの事ずっと好きでした。」
耳元で木村の声がする。俺は目をギュッと瞑っていたからか、その声はやたらはっきり聞こえた。
「…すっげぇ、好き。」
そう言って木村は俺の頭に自分の頭をぐりぐりと押しつけてきた。
俺にはなんて言って良いのかわからず、だから何も言わなかった。
ずるいか?木村。でも俺にはまだ木村に応える勇気は無いんだ。
木村はまた俺の頬にキスをしてきた。そのキスはそのままだんだん唇に近付いてくる。
これやったらもう終わりだぞ、もう絶対離れさすぞ、と、思っていたら何故か木村がピタッと止まった。
不思議に思って目を開けると目を丸くした木村が俺を見ていた。

「…なんだ」
「…指。」
「なんだ。」
「噛んでた」
「だからなんだ」
それでキスできなかったと。知るか。
「…まぁもういいだろ」
「普通噛むかぁ?!」
「な、」
「色っぽいでしょ?!そういう事したら。俺の事誘ってるとしか思えないんですよ。あなたっていちいち!」
「誘ってないっ!」
またこの男はおかしいことを言い始める…
「あと一回キスしたらやめようと思ってたのにさぁ!」
「俺もそう思ってたよ!!知るか!もう終わりだ終わりだどけ!!この色魔!」
木村の顔が赤く染まる。なんだよ、色魔だろうが。…言い方が古いの?
「わーーーあーーーもう!!信じらんねえこの人!」
木村が勢いよく俺から離れた。あー終わったよよかった。色魔。信じられないのはお前の行動だ馬鹿。
俺は安堵の溜息をついて、気を取り直しまた階段を降りようと歩き始めた。
のに、また木村に引き寄せられて、チュという音と共に素早く一瞬のキスをされた。
そして木村はそのまま俺の横をすり抜け、先に階段を駆け降りていった。なんなんだ。
階下のドアの前で木村が振り向く。
「空沢さんもあと一回キスしようと思ってたって言うからしました。」
木村は捨てゼリフのようにそう呟くと、すかさずドアを開けて走り去って行った。

俺は呆然とした。
自分の顔が熱くなっていくのを感じた。

 ____________
 | __________  |
 | |                | |
 | | □ STOP.       | |
 | |                | |           ∧_∧      じれったい関係が好きなもので…
 | |                | |     ピッ   (・∀・ )      うちはなかなかくっつきませんすいません
 | |                | |       ◇⊂    ) __ こんなどこにも貰い手の無いカップリング作品を
 |   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  |       ||―┌ ┌ _)_||  | 読んで頂き本当にありがとうございますカラナ
 |  °°   ∞   ≡ ≡   |       || (_(__)  ||   |

  • 素晴らしい -- 2012-03-07 (水) 17:08:33
  • 素晴らしい -- 2012-03-07 (水) 17:08:39

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