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荒神 荒神×侍

1乙!それでは早速

|>PLAY ピッ ◇⊂(・∀・ )ジサクジエンガ オオクリシマース!
日央画「荒ネ申」より、荒ネ申×イ寺
…のつもりだったけどリバっぽくなった。

指先で撫ぜた頬はひんやりとしていて、血の通っている感覚がない。
そのまま指を滑らせて髪を梳く。寝ている子供を慈しむように、侍は何度もそれを繰り返した。

荒神が眠るように事切れた後、侍は荒神を弔うべきか迷って、結局そのままの形で残すことにした。
死後どれだけ経っても腐らない身体。いつのまにか傷が塞がって滑らかな肌を取り戻した胸部を眺めていると、本当にこいつは死んだのだろうかと言う思いが湧いた。
が、すぐにかき消す。荒神は死んだ。確信に近いものを侍は感じていた。
息を吹き返すことを期待したわけではない、ならば何故荒神の遺体を傍に置くことを選んだのか。

「…どんな夢を見てるんだ?」
冷たい手を握りながら侍が尋ねる。答えは返ってこない。
幸せな夢だといい。その夢に自分は、お前を殺すことの出来た男は出てくるのだろうか?
荒神の顔は微かに笑っていた。頬に手を添えて、唇を重ねる。
夢か。そういえば最後に見た夢は何だったか。
幸せな夢だったろうか。悲しい夢だったろうか。

侍は考える。あの日。あの日こそが自分にとって幸せな、最後の夢だったのではないか。
「…俺は」
侍は考える。夢すら見られず、孤独に時を過ごす自分。荒神も、こんな気持ちだったのだろうか。
荒神が死んでからどれ程経ったのか、時間の感覚が麻痺した侍には分からなかった。
「…俺は…」
(もう少しお前とここで酒を呑むのも悪くないと思っていたんだ)
それはどちらがいつ言った言葉だったか。侍はそれすら思い出せずにいる。

唇を離して侍は呟く。
「      」

自分を殺してくれる誰かを、眠らせてくれる誰かを、荒神の見る夢へと誘ってくれる誰かを、侍は待ちわびている。

□ STOP ピッ ◇⊂(・∀・ )イジョウ、ジサクジエンデシタ!


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